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怪奇現象はお好き?
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桜が舞い散る4月。
その日は、とても寒い日だった。
別に特別なことなどないのだが、今日は俺(城間ひろ)らの入学式だった。
「ひろちゃんおはよう。」
靴を履けずに、てこずっていると隣に住んでいる同い年の
木原結キハラユイが家の中に入ってきた。
「ゆい。勝手に入ってくんなよ。」
「いーじゃん、幼馴染だし。」
他愛のない会話をしながら、俺たちは家を出た。
【私立 桜波学園 中等科】
俺たちの通う学校は、全国的にも有名な進学校。
そうそう。小中高一貫校でお金持ちの人も通っている。