自己紹介を
「あー疲れた。お嬢様モードはやっぱり疲れるわ!!!」
「いつも思うけど、お嬢様モードやめたら別人みたいになるよね。」
美少女さんと執事さんの会話が気安くなった???私は無意識に首を傾げていた。
するとそれに気が付いたのか、騎士団長さんが間に入った。
「お前たち、一回落ち着け。とりあえず自己紹介しろ。子供か。」
その一言に、うっ…と声を詰まらせてから口を開いた。
「私はリュナス・ビア・オーランジュというの。リュナス・ロイ・ジィルバーの妹よ。よろしくね。ビアと呼んでほしいわ!」
美少女さんはやっぱりビアという名前で、やっぱり騎士団長さんの兄妹らしい。
「俺はラクメオ・ルーツ・フィオレット。リュナス家の執事をしてるんだ。ちなみに、ロイとは幼馴染で、防音の魔術がかかっている時だけ執事から幼馴染になるよ。ルーツってよんでほしいな。」
二人とも別人みたいだ。驚いてる場合じゃない。私も自己紹介しないと。
「私は如月瑠奈といいます。こんなサイズですが人間です。ルナと呼んでください。」
二人に比べると短い自己紹介だが、どこまで言っていいものか分からないのだから仕方ない。
すると、突然シュウナが横に立ったどうしたのかな、と思った次の瞬間シュウナは思いもよらなかったことを言い出した
「風の精霊王シュウナよ。ルナと≪精霊の契約≫を結びし者。」
ビアさんも、ルーツさんも固まっている。
「何で二人にシュウナが見えてるの?普通の人には見えないんじゃないの?」
「それは、私が2人に見えるようにしてるからよ。精霊王はこんなことぐらいわけ無いわ」
シュウナは少し自慢気だ。そんなこともできるんだ、と感心しているとルーツさんがひっくり返った声を上げた。
「せ、精霊王と契約できるなんて君は何者だ?!いや、本当に人間か?サイズ的にも信じられないぞ!」
「それを今から説明するんだ。落ち着け。取り敢えず、約定を受けてくれ。話はそれからだ。」
「わかったわ。『我リュナス・ビア・オーランジュ。リュナス・ロイ・ジィルバーより約定をを受けるもの也。』」
「『我はラクメオ・ルーツ・フィオレット。リュナス・ロイ・ジィルバーより約定を受けるもの也。』」
「『我はリュナス・ロイ・ジィルバー。リュナス・ビア・オーランジュ並びにラクメオ・ルーツ・フィオレットに約定を下す者也。これより、終わりの言葉を唱えるまでのことは個の3名以外には聞こえず、話せぬものとする。』」
騎士団長さん達が厳かな声で誓いを立てた。