絶望のバースデイ
今日が何の日か知っているだろうか
4月1日エイプリルフールだ
そして俺の誕生日でもある、こんな日に生まれた俺は誕生日をクラスのやつらにまともに祝ってもらったことがない
まあ、そんなことは些細なことだ、しかし今日は違った、幼馴染の怜奈がプレゼントを用意してくれるらしい。
まあ、ほしいものがわからないから、一緒に買い物なんて実に怜奈っぽいが、それでもうれしかった。
そういうわけで今俺は、ショッピングモールの噴水前にいる、少し早めにきたつもりが、怜奈のほうがはやかった。
「よう、ずいぶんと早いんだな。」
おれは時計を確認したが、待ちあわせ時間まで30分以上あった。
「そういう真ちゃんこそ、早く来たね~」
いつもの、のろのろ口調で怜奈は言う
(お前のがはやくきてるじゃんか・・・)
いつもは俺のほうが早いのになぜかしてやられた気分だ。
「えへへ、たまには早く来て驚かせようと思ってね~すぐ着替えてきたんだ~」
と、にっこり笑顔で答えるその笑顔がとてもかわいくみえた
(俺にもやきがまわったか)
そんなこんなで始まった誕生日プレゼント選びはとても楽しかった。
いつものように天然ボケ炸裂の怜奈を、見ているのがとても楽しかった
俺たちは誕生日であることを忘れ、夜まで遊んでいた
「そういえば今日は何で真ちゃんとおでかけしてるんだっけ」
ふと怜奈がいった
俺もあっと思い出した。
「俺の誕生日だ、なんか普通に楽しんでたな」
「どうする?今から探しにいく?」
こちらの顔をもぞ着込む怜奈の課を葉おどおどしていた。
「今から探しても夜遅くなるからいいよ、今日は楽しかったし。」
心からそうおもっていた
「でもでも・・・」
「まあ、機会はいつでもあるって、それより今日はもう遅いし帰ろうぜ」
時計を見るとすでに7時をまわっていた
うん・・・と怜奈は少しうつむきながらうなずいた
帰り道、二人でたわいのない話をしながら帰っていった。
俺の家と怜奈の家はお隣さんだった、そして家の前で別れた
(今日は楽しかったな・・・でも怜奈のやつあんなにおちこまなくても・・)
電気を消して今日のことを、思い出す
「明日、ちゃんと気にしてないって言ってやらないとな。」
そう思い布団にもぐった
夜
ドンドンドンっとノックの音でめがさめた
「真、おきてる?」
母さんだ、なにやらあわてた様子で俺を呼んでいる
「どうしたんだ?」
「怜奈ちゃんが、かえってこないらしいの、あなた何かしらない?」
いやな予感がした
「探してくる!!」
そういってコートを着て飛び出した
(今日のこときにして俺へのプレゼントを買いに行ったのか?)
俺は今日行ったショッピングモールを回った
「くそ、どこだ?」
ケータイを取り出し電話をかけた
♪~♪~
どこかで聞き覚えのあるメロディが聞こえる
(路地裏か!!)
音のするほうへはしっていくと
「うっ・・・・」
怜奈がいた、いや正確に言えば怜奈だと思われるものがころがっていた、
足元に血がにじんできた、
(うそだ・・・・・うそだうそだうそだうそだ!!!!)
「うそだぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
その後のことは、よく覚えていない
いつの間にか警察官が怜奈のおかあさんと一緒にきた
怜奈の母は泣き、警官はどこかに連絡をしていた
俺はそれをただ、呆然とながめていた。