ジワリジワリ
朝起きて、お気に入りの猫の日めくりカレンダーを1枚めくる。
カレンダーの日付は8月29日を指している。
ジワリジワリとあの日が迫ってくる。
そう、9月1日がやってくる。嫌だと思ってもどうにもならないから…開き直ろう。
「さて、この数学の宿題をどうやって片づけようかな」
1.宿題をやらない
2.自力で頑張る
3.友人にヘルプコールをして教えてもらう
解決方法はこの3つ。悩むことはないよね。すぐに友人の家に電話をする。
「もしもし?」
「数学でしょ?電話来ると思ったよ。終わったからおいでよ。」
「感謝します。家を出るとき電話するね」
「代わりに…現代文の宿題と歴史のレポート…」
「大丈夫だよ。終わってるから持ってくよ」
やっぱり、持つべきものは友だね。鞄に荷物を詰め込んで外出する用意をする。
「ねぇ、自力でここまではやったのね…でも今日は何日かな?」
「…8月29日だよ。だからここにいるんだって」
「言ってても仕方ないから、はいコレね」
「ありがとう。移して分からない所は後で教えてね。現代文と歴史ね」
「それと、英語の予習って終わってる?」
「一応、全部やったよ。それも持ってきてるよ」
「助かるよ。じゃあ、始めようね」
友達の答えを淡々と移しているだけだけども…どんどん減っていく宿題。
「夏休み、何かあった?」
「何も。半分は学校に一緒にいたじゃない」
「確かにそうだけどさ。お互い寂しい夏休みね」
「いいの。文化祭も体育祭りもあるから」
「そうだね。イベントで彼氏ができるといいね」
口をはさみながらも、ジワリジワリと迫ってくる新学期。
誰よ、夏休みの宿題を最初に考えた人は。
はじめての投稿です。徐々に投稿しようと思ってます
本作品は、下記ブログのものに加筆したものです。
http://tomtom96.blog.shinobi.jp/