境界線
2155年 11月18日
いつも煙草の煙と安酒の鼻につく香りが漂っていた。
ここはアストラ市公安局本部。いわゆる「正義」の警察が働く場所。
その中でも「超能力犯罪対策課」の一角。
散乱したデスク、煙草の吸い殻が詰まった缶、焦げ跡の残る書類。
机に突っ伏した男の横で、空の酒の缶が転がっていた。
「仕事の時間だぞ、いつまで寝ている?」
後ろから声が聞こえる。嫌でも毎日聞かなきゃいけない声が。
「んあ?まだ三分前だぞ」
男は机に突っ伏したまま顔も上げずに言う。
「何を言っているのだ、とっくに過ぎている」
男はだるそうに体を起こし、時計を確認した。
「別にこんな腐った仕事、適当でいいだろ。ルーク」
皺一つない制服。綺麗に整えられた髪。この腐った公安で唯一「警察」をやっている男。名前は「ルーク・レイン」
「逆に玲司、お前は適当すぎだ。もう少し警察としての自覚を持て」
玲司を睨みつける。
「お前みたいに堅苦しかったら女も寄ってこねぇし」
「今どきの公安じゃ、お前みたいな奴の方が珍しいわ」
煙草に火をつけ、玲司はルークを見つめた。
「この街は腐ってる。だから公安に入った」
「お前もまだ、人の心はあるだろ。俺達ならまだ変えられる」
ルークはあたかも聞こえていないかのように続ける。
「俺たち?何言ってんだお前。俺は無駄なことはしない主義なんだよ」
「だったら俺一人でやる。お前はいい」
玲司は煙草の灰を弾きながら言った。
「っち。相変わらず頑固だな」
お互い譲らず睨め合っていた。すると――
局内アナウンス「神代玲司、ルーク・レイン直ちに局長室へ向かいなさい」
冷たい声が局全体に流れる。
「ったく、なんだよ」
玲司は立ち上がり衣服を軽く整えると局長室に向かいだした。
「お前、何かやらかしたのか?」
ルークは呆れた声で玲司に聞いた。
「なんもしてねぇよ」
玲司は片手を振った。
ルークは疑い目で玲司を見るが、確かに玲司の顔には「何もしていない」と書いてあった。
二人はエレベーターに乗り公安局20階にある局長室へ向かった。
「なぁ、俺の感なんだけど。悪いこと起きそうだ」
玲司はアストラ市議会タワーを見つめながら呟いた。
「お前のその謎の感は妙に当たるからやめてくれ」
玲司は黙り外に広がる景色を眺めていた。
読んでくれた皆さんありがとうございます。とりあえず中卒フリーターの俺が仕事辞めてやることないから思い付きで書いたラノベ?風の奴なんですけど今後出来次第続きを投稿していきつもりです。まぁ語彙力もないし読者の理解力にほぼ全任せですけど続き楽しみに待っててくれたら嬉しいです。めんどくさがり玲司と真面目ルークは今後どうなるのか。




