プロローグ
この世界と平行して存在する世界「クロスワールド」
その世界では地、水、光、氷、風、雷、闇、火の8属性の精霊が存在し、ある精霊が加護する領域に原則一つ、精霊の加護を願うための街が築かれてきた。
そして、加護領域に囲まれるように存在する場所「ダンジョン」に隠されている秘宝「聖武器」を求めて冒険者が現れる。
次第にその数は増えていき、弟子を持つ者まで現れ、そういった者たちが後世に戦いの技術を残していこうと集まり、地精霊の街「グランズ」に冒険者のための学校を設立する。
学校では剣士、戦士、魔術師、召喚士、射手、武闘家のいずれかになるための勉強を教えてもらうこととなる。
臆病な性格の飛鳥は剣士科の三年に所属していた。
彼女は座学は得意だったが、戦闘は自身の性格故に得意ではなかった。
そんな彼女だが、努力は人一倍で、普通の生徒が卒業までに授業などで修得する剣技をその年にしてすべて修得する。
しかしそれでも飛鳥は剣士として大成するわけではなかった。
そして冬、ある魔術科の教師が彼女に声をかけた。
彼女の話によると、飛鳥は魔術師としての天才的な素質があるらしく、飛鳥を魔術科へ転入することを勧めた。
飛鳥は悩んだ末、魔術科へ転入することを決意する。
飛鳥が四年生となると同時に彼女は魔術科に入ることとなる。