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キュベルス~人類滅亡とたたかう者たちの笑うしかないデス・ループ~  作者: 泊波佳壱


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第9話  ~滅亡までの止められないカウントダウン~

2116年12月8日 マシンルーム

「タイムマシンは、この施設に供給される電力を蓄えて、ここから送り出し、ここに引き戻す、その関係で、一回の稼働に14日かかります。


 行先や引き戻し前の日時は自由にできますが、こちらは14日に一度なので、こちらの稼働日を遅らせることは「終わりまで」の使用チャンスを失ってしまうので、原則必ず、この日に稼働させます」


 しげ爺が、

「終わりまで、出しておくかね」


「はい、ではこちらを」


残り     稼働日

700日 50回  1 2116/10/1(木)

686日 49回  2 2116/10/15(木)

672日 48回  3 2116/10/29(木)

658日 47回  4 2116/11/12(木)

644日 46回  5 2116/11/26(木)

630日 45回  6 2116/12/10(木)

616日 44回  7 2116/12/24(木)

602日 43回  8 2117/1/7(木)

588日 42回  9 2117/1/21(木)

574日 41回 10 2117/2/4(木)

560日 40回 11 2117/2/18(木)

546日 39回 12 2117/3/4(木)

532日 38回 13 2117/3/18(木)

518日 37回 14 2117/4/1(木)

504日 36回 15 2117/4/15(木)

490日 35回 16 2117/4/29(木)

476日 34回 17 2117/5/13(木)

462日 33回 18 2117/5/27(木)

448日 32回 19 2117/6/10(木)

434日 31回 20 2117/6/24(木)

420日 30回 21 2117/7/8(木)

406日 29回 22 2117/7/22(木)

392日 28回 23 2117/8/5(木)

378日 27回 24 2117/8/19(木)

364日 26回 25 2117/9/2(木)

350日 25回 26 2117/9/16(木)

336日 24回 27 2117/9/30(木)

322日 23回 28 2117/10/14(木)

308日 22回 29 2117/10/28(木)

294日 21回 30 2117/11/11(木)

280日 20回 31 2117/11/25(木)

266日 19回 32 2117/12/9(木)

252日 18回 33 2117/12/23(木)

238日 17回 34 2118/1/6(木)

224日 16回 35 2118/1/20(木)

210日 15回 36 2118/2/3(木)

196日 14回 37 2118/2/17(木)

182日 13回 38 2118/3/3(木)

168日 12回 39 2118/3/17(木)

154日 11回 40 2118/3/31(木)

140日 10回 41 2118/4/14(木)

126日 9回 42 2118/4/28(木)

112日 8回 43 2118/5/12(木)

98日 7回 44 2118/5/26(木)

84日 6回 45 2118/6/9(木)

70日 5回 46 2118/6/23(木)

56日 4回 47 2118/7/7(木)

42日 3回 48 2118/7/21(木)

28日 2回 49 2118/8/4(木)

14日 1回 50 2118/8/18(木)

0日 0回 51 2118/9/1(木)


「5回目の11/26まで使い切ったので、50回のチャンスの内、残るのは45回、よほど運が良ければ46回。ただ最終の日はあるのかどうか微妙ですから45回と考えましょう」


「終わり……はつまり」俺は我慢できずに思わず口にする。


「そう、人類滅亡」何人かが同様の言葉を唱えた。


「さて、もう一度さっきの、先頭部分の表に戻りましょ」


回  ジャンプ元          タイプ  ジャンプ先

1 2116/10/1(木)  第一回遠征 ⇨ Open  2027年10月1日 渋谷交差点へ

2 2116/10/15(木)   戻り   ⇦     2027年10月2日 渋谷交差点から

3 2116/10/29(木)  第二回遠征 ⇨ Open  2027年10月1日 お台場へ

4 2116/11/12(木)   戻り   ⇦     2027年10月5日 お台場から

5 2116/11/26(木)  第三回遠征 ⇨ Closed 2027年11月26日 国会議事堂前へ


「うん、廣さん、わしが話してみるわ。

 議会指導の元、第5回までのジャンプが実施されたんじゃ。

 わしとしては最初から国会議事堂前の予定だったんじゃが、人通りが一番多いということで渋谷のスクランブル交差点へ」


「あ、その前に伺ってもいいですか」とこれまた余計かと思いながら口をはさんだ。


「2点、恐縮です。

 1. 過去にこうやって積極的にジャンプするという事はつまり、我々の世界線ではなく」


「そうその通りじゃ。滅亡に向けて走り始めた頃の、過去の人類を救うのが目的じゃ。

 その時代が正されれば、この現在2117年も、あの忌まわしき2110など発生せずずっと続いていくはずじゃからな」


「なるほど、それが「数十億を救う」という話しなんですね」


「であとひとつは?」


「はい、伺いたいのは

2.飛び先が2027年の理由はなんでしょう?」


「そこはある意味、一番大事ですわいなぁ」


「そうそう、大事。ほら、重さん大切なところ話してあげてよー」


「そのためには、まず『なぜ我々人類は滅びるのか』を話す必要が有るな。


 直接の大量死は『温暖化の歯止めが利かなくなったから』これは誰もが知る事実じゃが、知って、それを考えられる人類自体が、もはや残り少ないがな。


 実は歴史を見ると、2020年代に極大化した高温化は、その後20年程かけて、緩やかながら一度は静まっておるのじゃ。


 改善は、ちょうど2020年代後半、なんとか使い物になるAIが出始めて、それを進歩させ、人類規模の生活のインフラ制御や様々なプラントの温室効果ガス等の発生を制御できるようになったからじゃな。


 それに関しては、どんどんAI制御を世界規模で推し進めたこと自体は「お手がら」ではあったわけじゃな。だが、その急いで進めた中に致命的な問題が潜んでおるわけじゃな。


 ここからは、木村さんお願いできるかね」


「はい、やりましょ。


 上手く使えていると当時の皆は錯覚したのでしょうが、この頃のAIの基本コンセプトがまずかったために、その問題はすぐに露呈する。


 ところが、みんなAI任せで気が付かない、気が付く者がいてもどうもできない。


 で、どんどんその問題は悪化して、ついに通称「2110」=2110年の夏から続くあの大量死へとつながる。


 ここにきて気が付いても「あとのまつり」と言う状態」


「教授は、その問題や打開策はお持ちなんですね」つい、割り込んでしまった。


「そう」「そうじゃ」「そうどす」 三重奏で答えが返ってきた。




 話しを、しげ爺がつないだ。


「龍馬の2つ目の質問の答えは、そこじゃ。


 過去のどんな歴史の失敗も、それが滅亡にはつながっておらんが、この時の2020年代後半からの活動が人類を滅ぼす。


 だから「その始まるタイミングに我々は手を掛けるのじゃ」


 何をどう変えればいいのか、だがそれがいかに困難な関与か、それらも含めて、この後じっくりじゃが大至急、論じて行かねばならん課題じゃ。


 龍馬、質問はそれでいいか? 話しを戻すぞ」


「はい」


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