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第2の新兵器

「新しい兵器を開発してきた。それの使い方と戦術について説明したい」

 幕舎に残されたアルファから話が出る。

 ミラー中尉、指揮官の兵士たちが集まる。

 戦場では、すでにアルファの部下たちが、新兵器「アラクネ」の準備をしていた。


「試験も練習もしないまま、いきなり実戦で申し訳ないが……」

「いや、そんなことは言ってられません。いきましょう」

 扱う兵士たちも集められ、手順を何度も繰り返して説明された。


*****


 戦場にマギロイドはまだいない。ここの戦場では帝国の人間の兵士による陣地が構築されていた。

 人間の兵士の武器は、基本は弓矢と剣、槍である。

 魔法兵による火や雷、氷による遠距離攻撃がされ、その後に兵士が突撃する。これが基本戦術だ。

 マギロイドの攻撃力は強力だが、広い地域を制圧するには向いていない。やはり兵士が必要なのだ。そのため、兵士ができるだけ近づけるように小さな陣地を造りながら、前進してくる。


 その構築中の陣地に向かって魔法兵が遠距離から火や雷で攻撃を始めた。

 土で厚い壁をつくる陣地には火や雷は効かないが、まだ構築中だから、間を抜けて帝国の兵士に被害を与えた。


 帝国は、マギロイドを出してきた。第5世代だ。

 王国の魔法兵に向けて突進してくる。

 フェイルノートが発射される。第5世代には通用しない。しかも飛行しながら軽やかにかわしていく。

 しかし、急にマギロイドの動きが止まった。

 新兵器「アラクネ」は、極めて細いワイヤーによる網だった。その網をフェイルノートを使って空中に展開した。

 マギロイドならば簡単に切れるようなものだが、動きを一瞬止める。それだけで十分だった。

 動きが止まったマギロイドに向けて、魔法兵による雷撃が放たれた。威力はそれほどでもない。シールドでもたやすく防げる……はずだった。

 しかし雷は、ワイヤーを伝って、シールドをくぐり抜け、マギロイドに直接効果を与えた。

 麻痺したマギロイドは動きが鈍くなり、シールドを出せない。

「今だ!」

 そこに魔法兵たちによる渾身の炎が放たれる。

 もがくマギロイド。まだ倒れない。

 数人の魔法兵が加わり、さらに炎を浴びせ続ける。ようやくマギロイドの動きがとまり、そのまま焼き尽くされてしまった。


「成功だ!」

 アルファは興奮している。

「すぐに、各戦場にこの成果を伝えろ」

 ミラー中尉が指示を出した。

 兵士たち、アルファの部下が、駆けてゆく。


「これで、まだ戦えるな」

「ええ、これがあれば……」

「もう、あんなマギロイドの力を借りなくても……」

王国の兵士たちが口々に言う。

 希望が見えた。その表情は明るい。

 しかし、自分たちだけでもできる、その意識から(センなどいらない)と誰もが思うようになってしまった。


 アラクネは、他の戦場でも成果を出した。と言っても、マギロイドに避けられることもある。成功率は30%ほどだった。


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