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援軍

「見たか今の? 効かないぞ、どうしたいいと思う?」


思わずフライハイトに声を掛ける。


「ああ、見た。幽霊だしなー。もしかすると僕たちの天敵じゃないか? とりあえず試しにミサイル撃っとくか。ロックもできないな。仕方ない、目視誘導で当ててみる」


俺も試してみるか。さすがにショットガンは届かないだろうから、レーザーライフルを腰にマウントし、代わりにサブマシンガンを装備する。


その間にザボスからミサイルは発射され、オークレイスの下にいたオークの集団は殲滅された。もちろんオークレイスはまだふよふよと浮いていて、何かしら唱えている。こちらはおかまいなしにサブマシンガンをぶっ放してみたが、やはり当たらない。


急に俺の周辺の気圧が下がる。俺を中心とした小さな風の渦巻きが発生し、その風に雹が混じり出し、あっという間に氷の嵐になった。それらは一瞬というか数秒程度だったが、バリアがかなり削られた上に何故かアーマーまで削られた。幸いザボスは範囲に入っていなかったが、これはダメだ。


「おい、やばいぞ、これ。アーマーまで削られた。バリアも損傷が激しい。こんなの何度も食らってるとやられるぞ」


「しかしあんなのどうやって避ければいいんだ。フォックスハウンドやパーソナルフォートレスの機動力なら発生した瞬間に全力で動けばいいかもしれないが、ザボスにそんな機動力ないぞ?!」


「ザボスは狙われちゃいかんな。俺から離れてフォックスハウンド(ネ・ムイ)を追ってくれ。俺がタンクする、ザボスが食らうよりましだろ!」


進路方向に人類がいないか念の為確かめてから、そちらの脇にサブマシンガンをぶっ放す。万が一があってもサブマシンガンの威力なら、まあなんとかなるだろう、と思いたい。


集団はザボスのグレネードランチャーでなんとかするだろう。幸い進路方向には雑魚ばかりだ。


ザボスに合わせて動こうかと思ったが、オークレイスはそれを許してくれず、執拗に俺を狙ってくる。……目的は果たせたが、このままだとジリ貧だ。なるべくライトニングもアイスストームも食らわないように複雑な機動で躱していく。実際ロックされたミサイルの方が避けづらいから、この程度ならなんとかはなる。が、反撃できないし、ちょっとずつオークレイスが集まってきているから難易度が上がってきている。


ちょっとまじでやばいって。パーソナルフォートレスだからもってるようなものだ。要塞(フォートレス)とまで呼ばれるアーマーとバリア、ホバーによる機動力とスクリーンバリアのおかげだ。

スクリーンバリアを近くで発動したアイスストームとの間に発生させることでダメージを最小限に抑えてはいるのだが、完全に躱し切ることはできず、多少は食らってしまう。しかも今は三体のオークレイスに狙われている。やられるのは時間の問題だ。というかメンテナンスマンに防衛に振ってもらってなかったから今頃大破していたかも。


「ダメだ。かなりやばい。森へひ……」


「待ってヒジリ、あと少しだけ耐えて。そっちにスペシャリストを連れて向かっているから!」


「……分かった。もうしばらく耐える。がまじでもうバリアもアーマーもぼろぼろだ。それに魔法が飛びかってるから気をつけてくれ」


ストラクチャーにまではダメージが入っていないのは不幸中の幸いだった。アーマーを貫通されていたら本気でやばかった。ストラクチャーにダメージがはいると機体性能が落ちるからな。


ザボスとフォックスハウンドがキャバリアを三体連れて戻ってきた。見たことがない青い鎧だ。見たことのある赤い鎧のように機動力はあるようだ。それぞれが打撃武器と盾を持っていた。


青いキャバリアがそれぞれ打撃武器を掲げると、それは光り輝き、オークレイスの様子がおかしくなった。魔法を使わなくなり、ゆっくりと落ちてきたのだ。それらを青いキャバリアは殴り倒していった。……こいつら殴れたの? いやたぶん武器か彼ら自身の能力なのだろう。


助かった。オークレイスさえいなければこっちのものだ。魔法を使うやつは他にもいたけどオークレイスほどでもないし、なにより先に排除すればいいだけだからな。

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