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UA

その一撃でスクリーンバリアを粉砕し、貫通してきた。射撃コースは俺がいる場所を通過することは予想できていた。問題はどこに当たるかだが、そこまでは弾速が早すぎて自由にはならない。しかし避けずにパーソナルフォートレスでも受けることにした。


「くっ」


一番アーマーの硬い肩部で受ける形で当たってくれた。……バリアは貫通されたが、幸いなことにアーマーは少し削られるだけで止めることが出来た。


バリアを貫通されたので、再び本体バリアをはるまでしばらくアーマーのみとなるが、唯一生き残ったギガース2もすぐに4人とガーディアン総がかりで念入りに撃破された。



「大丈夫か? ヒジリ」


目立った被弾をしてしまったため、皆から心配の声が届く。


「ああ、わざと受けただけだしな。バリアが一時使用不能な以外、問題はないよ。ストラクチャーには1もダメージは入っていない」


破壊されたバリアを再びはるためにバリア発生機を一度再起動させる。どういう理屈か分からないが、そういうものらしい。まあスクリーンバリアとかも一度破壊されてしまうと一瞬ではり直すことは出来ないしな。


容量の大きいバリア発生機ほど再起動に時間がかかるのも共通である。まあ機体のバリアが破壊されたらその機体はほぼ終わりなことの方が多いので、再起動時間はあまり気にされてはいない。


ちなみにアーマーの方は完全に削られれば再びメンテナンスで盛っていくしかないが、軽く削られただけならナノマシンによってその場で回復していくことが出来る。今回のアーマーのダメージはその自動回復で回復しきれる程度だ。


すなわちパーソナルフォートレスが今回奪われたのは時間だけで、時間さえあれば元に戻れる程度だってことだ。


それらはプレイヤーの皆は見れば分かるので、ガーディアンを回収するパーソナルフォートレスを見て安心してくれた。



「お手柄だったな、サントノーレ。親機を単独で倒してくれたおかげでずいぶん楽に戦えた」


「それを言うならヒジリだって。自分で受けてくれてなければ探査基地破壊でミッション失敗だったかもしれない」


「チームで戦ったんだ。皆の力のおかげさ。サントノーレもヒジリも殊勲なのは間違いないけどね」



その時、今までの通常BGMがフェードアウトしていった。


「ん、BGMが切り替わる? これからボスなのか?」


「またか、またボスが追加されるのか?!」


「さっきのギガース2登場時にBGM変わらなかったのに、気づくべきだったな」


「気付かない私達が悪いよな、ここの運営開発はこういうことばっかりしてくるって分かってるのに」


アバターで見れば女性が悪態をついたのをベテラン戦士が諫める、といった感じだが、中の人を知っていると、大学生が小学生の女の子に諌められる、という形になってしまう。これがリアルを知っていると困る事例だよなぁ。



「うおおお?!」


急に何かが降ってきた。皆が慌てて回避する。


俺達が使って降りてきたのと同じタイプの上陸機が落ちてきたようだ。ただしずいぶん大きい。


上陸機自体が吹き飛び、中からユニバーサル・アーマーが出てきた。こんなものまで出してくるとか、ミッション選択時には分からなさ過ぎるだろ。


「あれ、こいつわたし見たことある。わたしが戦った時はそこまで強くはなかった、と思う」


ネ・ムイが教えてくれる。特定のミッションでたまに沸くランダム出現の中ボスなのだそうだ。

ユニバーサル・アーマー【UA】はなんでこんな名前なのか不明なんだけど、MTA技術を使った既存兵器の進化型というコンセプトの大型戦闘機械のことを指すらしい。ギガース類はだからUAとは言わない。こいつは大型ホバータンクに何故かザリガニのようなハサミを持つという変なやつだ。


「あれに挟まれたら一発アウトだから気をつけて。なにか仕込んでるみたいだったし」


この世界観で格闘戦主体のUAなのかよ。まあどう見てもあのハサミは重機のそれで繊細さとか欠片もないからいいのかもしれないが。腕もショックに強い構造になってるみたいだし。


「そういえばさっきからAIがずっと沈黙したままなんだが、こんなものなのか?」

前に皆で一緒に行ったミッションでもAI全然しゃべらなかったことを今唐突に思い出した。


浮かぶUAを俺達は取り囲みながら悠長な会話をしていた。


「ん? PTミッションはAI無効だぜ? AIの説明にもかかれているはずだ」

答えてくれたのはウォーモンガーだった。



「そうだったのか。ずっとソロだったから知らなかったよ」


そう言いつつ、俺とゴールキーパー(フライハイト)は探査基地へ向かう進路を妨害する位置に移動しつつ、牽制のための射撃を行う。


UAの後ろに位置していた三機は俺等を流れ弾で巻き込まないだろう、巻き込まれないだろう位置へ移動しようとしている。


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