クラシック
「なんでコラボイベントにこっちのMTAが出てくるんだろう?」
ツッコミを入れたのはネ・ムイ。
「知らんよ。ともかく私は知識でしか知らない、旧型の重MTAだった。名前は【魔弾の射手 フリーシューター】」
「フリーシューター! なつかしいな、わたしの昔の乗機だ」
これもネ・ムイの発言だ。いいのか、【ミッションブレイク1】ど初期の機体だぞ、それ。見た目少女のアバターだと完全にずれているんだが、そう思ったのはぱっと見たところ、俺だけのようなのでそっとしておこう。
「全身にミサイルポッドつけてるようなやつで、デフォ武器もハンドミサイルっていう徹底したやつだった」
「それだな、私が対峙したMTAもそんな感じだった。コラボイベントということでドラゴンとでも戦えるのかと期待したんだがな」
次にネ・ムイが、その次にウォーモンガーがそれぞれ戦った状況と相手を教えてくれたが、どちらも今までと、俺と同じで、戦闘時クラシック系のBGMが流れ、そのBGMのネタに即したボスが現れる、ということだった。
俺が説明した時に分かったのは、魔王リーパーは、BGM【魔王】に即したものらしい。リーパーとは死神のことで歌曲【魔王】に出てくる魔王はむしろ死神といっていい存在らしい。その魔王リーパーの姿やウッドマンもその歌曲に出てきたアールキングやハンノキみたいだそうだ。まあ例によって諸説あるらしいので、結論はでないだろう、とのこと。
五人の経験をまとめると、各所バラバラのところでクラシック系のBGMの中、それを元ネタにしたボスらしいものを撃破し、現地人に感謝されたとのこと。
そして共通して【装甲勇者】なのかと言われたこと。
これは対応が別れ、俺みたいに肯定したのは三人、残り二人はあやふやにして誤魔化したそうだ。
「じゃあ皆装甲勇者の称号は持っているのか?」
俺が聞いてみた。
三人が即時肯定したがウォーモンガーだけ確かめていなかったが多分持ってる、とのこと。
「装甲勇者は、未だに取得条件がはっきりと判明していないレア称号だから、もしかするとこの称号持ちだということが、今回のコラボイベントに参加する条件だったのかもな」
「いいところですまないが、もうすぐINして一時間経つ。一度離脱しなきゃならない。申し訳ないな、話の腰を折ってしまって」
ああ、確かウォーモンガーはコンシューマからだから規制がかかって一時間プレイにつき五分は強制的に休憩させられるんだったな。
「問題ない、雑談でもしておくさ。待ってるからまた入ってくれ」
この集会を企画したフライハイトが仕切ってくれる。
「ああ、分かった。少し遅れるかもしれないが必ず入る。一旦じゃあな」




