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努力嫌いな俺のラブコメ  作者: 魂夢
第三章 そうして彼ら彼女らの夏休みが始まる
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第22話 こうしてぼっち部の夏休みが幕を開ける

こんにちは魂夢です。そろそろコメディに戻します!

 あの日からも、俺たちぼっち部の関係性は変わってはいない。


 もちろん最初はぎこちない空気感と、お互いに顔色を窺うような時間だった。

 けれど、物事は時間が経てば風化していく。あの空気感も数日が経てば慣れていくのだ。


 けれど、状況は何も変化していない。俺は大倉からイジメを受けているし、なにより俺が起こした行動は消えはしないのだから。


 彼女らは今、勉強をしていた。といっても、扶桑花が恋綺檄に勉強を教えているだけで、扶桑花は勉強をしているわけではないのだが。


「こ、恋綺檄さん? ここの英文、間違ってるわよ」


 少し気になって、俺も恋綺檄の文をチラリと見る。


次の英文を日本語訳しなさい。


意味がわかりません

(sore) do you (imi)?


 ジャパニィィィィィズ!! アルティメットジャパニーズ、究極的日本語、いや逆に一周回って英語説もある?

 てかこいつ神様じゃねぇの? なんで英語ダメなんだよ、おかしいよ友達にキリストとかいるんじゃないの?


 あ、キリストは神じゃないんだっけ。よくわからん。


「そろそろ期末なのにそんなんで大丈夫か……?」


 もうすぐ、期末試験だ。それが終われば念願の夏休み。

 夏休みって本来なら魅力的な物なんだけど、今年はぼっち部があるからなぁ……。流石に家でゴロゴロしたい。


 俺はわちゃわちゃやってる二人を見て、少しだけ笑った。



 期末試験なんて余裕のよっちゃんいか、焼き肉さん太郎、おまけにビッグカツ。知ってる? ビッグカツってカツっぽいのに原料は魚なんだぜ?


 そんな戯れ言は置いておいて、期末試験は俺にとってボーナスステージだ。ちょいちょいと学校に行ってさっと試験受けて帰る。それだけ。


 言われなくとも俺はもちろんノー勉。あと扶桑花も。

 テスト返却も終わって、俺は真っ直ぐ部室へと向かった。


 椅子に座って、本を開いて、彼女らの話に耳を軽く傾ける。いつものように。


「テストどうだったー?」


 恋綺檄が俺と扶桑花に訊いてくる。俺も彼女も特に点数が良い訳でも悪いわけでも無いから話をしてもそんなに面白くない。

 陽キャってすぐ点数訊いてくるよね……、訊いてもあんまり面白くないのに。


 その時、ドアがガラリと開けられた。勢いよく開けられたドアから小原先生が現れる。


「皆の衆! 部活動に励んでおるかね?」


 皆がポカーンとしていて返事をしないから、俺が代わりに返事をする。


「いやまだやることが決まってないじゃないすか」


 それもそうか! と小原先生は笑った。いや笑い事じゃない気がするけど……。

 この部活入ってやったことと言えば雑談してゲームやって田中助けたくらい? 結構やってんな……。


「小原先生、なんのようですか?」


 少しだけ姿勢を正した扶桑花が、久しぶりに登場した小原先生に尋ねる。

 小原先生はそれを聞いて、ここに来た理由を思い出したのか、そうだったそうだったと呟きながらポケットから一枚の紙を取り出した。


「……海の家、ですか」


 紙には近くの海の家についてあれこれ書いていた。なんだこの紙キャピキャピしてて眩しいぞ。


 小原先生はうむと頷く。


「この部活の目的はコミュニケーション能力の向上にある。だから夏休みの内の数日、ここで働いてもらう」


 えぇ……。めっちゃやだ。働きたくないニートしたい。金持ちと結婚して紐として一生誰かの金で生きていきたいまである。


 小原先生の言葉を聞いて扶桑花は眉間を抑え、一つため息をついた。


「それ、バイト代は出るんでしょうか」

「もちろん出るぞ」


 言った瞬間扶桑花の目の色が変わった。


「行きます」

「麗良ちゃん行くの!?」

「もちろん、部活動だもの」


 花のような笑顔を見せる扶桑花。いやあんた絶対金に目が眩んだでしょ、汚い高校生やでほんま。


 恋綺檄がぐちぐちと言っているが、まぁ俺たちに決定権なんて無いんですけどね……。


 働きたくねぇなぁ…………。

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