ミモザ part9
長編の続きです!
やく1ヶ月ぶりです。楽しみにしていた方はすいませんm(_ _)m
「聞いたよ。真心からじゃなくて隼人からな。隼人がお前のこと心配になって花屋に買い物に来た時に俺に知らせてくれたんだ。」
「そうだったんだ。隼人も気付いていたってことだよね。てっきり、真心姉ちゃんが話しちゃったと思った。」
「真心はこのことをずっと俺に隠していたぞ。そのおかげで今喧嘩中だ。もう数日は口を聞いていない。」
「ごめん。」
「いいさ。俺に隠したいことぐらいあるだろ。ただ、黙っていいことと悪いことがある。今回は悪いが黙っていてはいけないことだ。ミスを迫るわけではない。むしろ今までミスがなかったことの方がすごいことだ。でも、俺に心配をかけたくないという理由で報告をしないのはいけないことだ。俺たちにはいろんな人の生活とかがかかってる。家族の問題でその人たちにも迷惑をかけるわけにはいけない。」
「ごめんなさい。」
ルイの顔はどんどん落ち込んでいく。片付けの手も止まり下を向いている。
「そのことで真心と喧嘩したんだよね。家族と会社の人どっちが大切なんだって。私はルイとの約束を守るためなら会社はどうでもいいとまで言われたんだ。」
ルイは顔を上げて自分のことをみた。
「前の俺だったら真心と全く同じことを思っていたと思う。でも、お前がひかると結婚したいって俺に相談してから、俺も色々と考えたんだ。俺と真心、愛の関係は一般から見れば異常で、決して認められる関係ではないと言うこと。」
ルイは手を止めた。
「俺だって人の目が気になる時がある。会社の人もこのことを知ったら、もしかしたら俺たちのことを見る目が変わるかもしれない。でも、俺は2人の中から1人を選ぶ気は一切ない。2人とも幸せにしなきゃいけない。そのためにはどうしなきゃいけないのか、ずっと考えてるんだ。子供のこと、お金のこと、会社のこと。」
話しながらもある程度、片付けが終わった。話の途中だったが落ち着いて話すために椅子に座る。
「俺たちは決して結婚という制度を利用することはできない。これからいろんな障害が絶対にある。それを乗り越える力が必要になる。そこから俺の中での考えが変わった。1人じゃどうしようもない。ルイの手も借りなきゃいけない時が来ると思う。というよりももうすでに会社のことはルイにおんぶに抱っこだと思う。そんなお前だからどんなことも協力する。だから一緒に考えようか。結婚に必要なこと、ひかるの気持ちも。最初は、俺では力になれないと思ってた。だから父さんに相談することを勧めた。それは多分、俺がそういうことを考えるのをどこかで拒否していたからかもしれない。悪かった。」
自分はルイに向けて頭を下げた。自分は頭を下げていてわからないが、すこしの間、沈黙があったので、戸惑っているのだろうか。
「頭上げてよ。」
ルイの一言で頭を上げる。
「兄さんに言われて、ひかるに相談したんだ。でも、ひかるの顔は僕が予想した感じの顔ではなかった。それが、僕の中でずっと残っていて、離れなくて・・・。」
ルイは言葉をつまらせた。完全に泣き崩れているルイの隣に座り、体を寄せる。
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