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一から始める日本創生  作者: 塚山 泰乃(旧名:なまけもの)
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事故

……眠い。

ぼうっとする頭を抱え、仕事を続けるのはきつい。

いや、今の仕事に不満があるわけではないのだ。給料は安いが週休二日で残業なし。同僚や上司とも仲良くやれているし、きつい作業じゃない。

じゃあ何で眠いのかといえば、深夜アニメ視聴のために夜更かししていたわけでもない。

不眠なんだよ。

どういうわけかなかなか眠れず、朝を迎えることもたまにある。

睡眠薬の量を少し増やそうかな。

そんなことを考えながら作業を続けていたのがいけなかったのか。

どん、という衝撃とぐしゃ、という何か潰れる音が間近で聞こえた。


「が」


俺の口から漏れる声。というか、叫び声かこれは。

視界にちらりと入り込んできたのは、フォークリフトが目の前にあって、俺の胸から下を潰してててててててててててててててえええええええええええええええええええええええ痛い痛い壁に挟まれてるどいてどいてどいてどいてどいてどいてどいてどいてああああああああああああああああああああああああ。




お父さんとお母さんが夕食を食べている。

しまった、遅れたか。

慌てて席に着いていただきますを言い、まずは味噌汁をすすることにした。


「お母さん、味噌汁の味がしないよ」


返事がない。

様子が変だと思ったころ、遠くでサイレンの音。あれは救急車か。だんだん近づいてくるな。


「おい、救急車が来たぞ!」

「しっかりしろ!」


サイレンの音がすぐそばで止んだ。

おい、ちょっと待て。

両親の動作はいつの間にか停止していた。


「目を開けて下さい! 開けられますか!?」


両親の姿や食事風景は消え、真っ暗になった。

まさか。


「目を開けて下さい!」


恐る恐る目を開くと、目の前に救急隊員の姿があった。

……そうか、夢だったか。それにしても、なぜ俺は横になっているんだ?

疑問を持ったのがきっかけだったのか、身体中に痛みがわきあがってきた。

がはっという音が俺の口から大量の血がこぼれ落ちる。

ああ、死んだなこれは。

周りが騒がしくなるが、意識を向ける余裕は最早なく。

視界は黒く覆われた。

自動車事故の体験を元に書いてみました。

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