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この作品には 〔残酷描写〕 が含まれています。

軽く読める短編集

悪役令嬢本格派

作者:猫弾正
「アレクサ・バルクホルン!貴様との婚約を解消する!」

 ……なに?
 突然であった。婚約者に舞踏会に呼ばれたので、出かけたら、いきなり逮捕された。
 着飾った大男に腕を掴まれ、押し倒された。同時に剣を携えた近衛兵が2名。歩み寄ってくる。
 妾腹の弟が冷たい目をして、王子の後ろに侍った。
 それだけで理解に充分であった。
 嵌められた!罠であったか!家督を奪う心算か!

「お前がエフェメラ・グリーン嬢を虐め……」
「はかったな!王子!おのれい!」

 叫びながら飛翔し、鉄板を仕込んだブーツで後ろから腕を抑えている男の甲を踏み潰した。
 体重60キロ、山道を駆け抜けるバネの蹴りに足を粉みじんに粉砕され、男が情けない悲鳴を上げた。
 隙だらけだ。其の儘に首に腕を絡めると枯れ木のようにへし折った。

 剣を奪い、左右の近衛兵を一息に切り倒した。

 む、この男。よく見れば、騎士団長の息子だ。とは言え、武はその足元にも及ばぬ。
 父親の爪の垢を煎じて飲むがいい。あの世でな。

 手に二本の剣を持って、アレクサが睥睨している。会場がしんと静まり返っていた。

 宮廷魔術師の息子である、なんたらいう細身の男が後ろに動いた。
 魔術の行使?させるか!
 アレクサが腕を振るう。
 投げた剣がなんたらいう男の胸に突き刺さっていた。
 心臓を貫いている。信じられないとパクパクと口を動かしながら崩れ落ちた。

 一気に間合いを詰める。まだ、厄介なのが残っている。
 神官長の息子。回復されてはたまらない。

 幼さを残す小僧の顔が引きつった。構わず、頭蓋を撥ね飛ばした。
「……ぽぉ」
 間抜けな声を洩らすと、横に倒れる神官長の息子。
 でろんと床に零れ落ちた灰褐色の脳髄をアレクサが踏み潰した。

「あ、姉上。分かっているのか。これははんぎゃ」
 喘いでいる弟を唐竹割に真っ二つにする。

「ガーレン。未熟者よ。
 敵を目の前にして、手より口を動かすとは。
 貴様のような惰弱者が公爵位を欲しがるとは軟弱な時代になったものよ」

 吐き捨てていると、何故か宰相の息子が背中を見せたので、遠慮なく一撃で斬り飛ばした。
 胴から上の部分がずるりと床に落ち、懸けていた眼鏡は大理石の壁に叩きつけられた。

 招待客が絶叫する中、逃げようとした王子の足を蹴り砕き、四肢を蹴り砕いて引き摺る。
 槍と弓を構えた警護の兵が乱入してきたので、盾にしながら叫んだ。
「撃ってみるがいい!第一王位継承者が死ぬぞ!」

「……うそ、うそよ。逆ハーが」
 失禁して、ぶつぶつと呟いている見知らぬ女には一瞥もくれずに、喚いている王子を人質に其の儘、城を抜け出し、王都の館へと帰還。
 要塞を兼ねた城館に戻ったので、用済みになった煩い人質の首を捻ると投げて捨てた。

「姫君!そのお姿は!」
 都詰めの家老が血塗れのアレクサの姿に血相変えて駆け寄ってくる。
 常時置いてある具足を持ってこさせながら、家臣どもに叫んだ。
「爺!嵌められたぞ!国元に使者を送れ!王家は公爵家を取り潰す算段ぞ!」
「それは真ですか!?」
「いきなり捕縛されそうになったぞ。ガーレンめが王子の側で我を睨みつけておったわ」
 邦に戻ったら、ガーレンを産んだ妾とその子等の首、残らず刎ねさせばなるまい。
 忌々しげに髪の毛をかき上げながら、集まってきた騎士たちを見回した。
「では、ただちに王都を脱出を!」爺が叫んでいる。
「うむ、ついでだ。王都に火を付けよ。脱出が楽になる」
 指示すると、爺が深々と肯いた。
「お任せください。火薬と油はかなりの量を備蓄しております。
 この強風に乾燥した日が続いておりますれば、未曽有の大火になりましょうぞ」
 楽しげに笑っている。笑い返した。
「全て使い切れ。許す、地獄を創れ」
「まさか実際にやる日が来るとは思ってもなかったが、精々、派手に暴れましょうぞ。
 姫と親衛隊は、急ぎ国許に」
「うむ、貴様らは時間を稼ぎ、然る後に脱出せよ。それが不可能であれば、死ぬまで戦え」
 深々と爺が一礼した。起き上がると塩辛声で指示を矢継ぎ早に送る。
「王都の橋は全て落とせ。官軍の初動はそれでかなり遅れる筈だ。
 井戸に毒をばらまけ。一番強い鉱物毒だ。脱出後は村々を焼きながら国許まで駆けに駆けよ!」

「急げ、既にカーネス伯とアルバラン候が勅によって動いていても不思議ではない!」
 爺に全てを任せた後は、騎兵を率いて犇めく群衆をなぎ倒しながら大通りを駆け抜けた。

 平和な時代かと退屈していたが、楽しくなってきた。さあ、戦国乱世の始まりだ。

・お約束 日本からの転生
 (現代人とは言ってない

きっと前世は鎌倉武士なんやな(白目

続き

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