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大阪出張編 -11-
翌日曜日
出発時刻も何も大阪支所の社員には伝えていない。
見送りには来ないでくれと伝えてある。
忘れ物を置いていってしまうような感じや、
何かを失ってしまうような喪失感は
もう味わいたくなかったから・・・
誰も見送りに来る事はなく新幹線に乗り込んだ。
車窓からの風景を見ていると何とも表現しにくい感情が込み上げてくる・・・
大阪から東京へは、それほど時間は掛からなかった。
なのに一度も戻らなかった東京・・・
俺はなんで戻らなかったんだろう・・・戻れなかったんだろう・・・
東京駅周辺は、出発した時とほとんど変わっていない。
でも・・・大阪のそれとは違うわけで・・・
その日は引越しの荷物を整理する気持ちになれず、荷物だけ置かれた家にそのまま寝転がり夜が更けた。




