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1-3 深夜テンションは後悔しか生まない

本小説を読んで頂ける前に、

本小説はYouTubeのコンテンツとリンクさせる想定で作成しております。

その為、YouTubeのコンテンツの進行具合で、小説を更新する予定となります為、

小説の更新が不定期となる可能性がございますので、あらかじめご了承下さい。


詳しい内容はあとがきにてご案内いたします。


 コツコツと石の上を歩く靴の音が響く、周りが静かである事と、閉鎖された空間だからだろうか、靴底がゴム製でもそれなりの音が響いた。


 それにしても、この世界の靴も靴底はゴム製なのだろうか?


 そんなどうしようもない事を考えながら、血の跡を辿って歩く。

 どうやらさっきの祭壇があった場所は、ちょっとした広間になっており、血の跡を辿ると通路へと出た。そして現在その通路を歩いている。

 まだ歩き始めてそれ程時間は経っていないけど、暗い中手元にあるランプの明かりだけを頼りに歩くのは、かなり精神的にくるものがあり、体感的な時間は実際の時間以上に感じる。


 暗闇に神経を尖らせつつも、頭の中でどうしようもない事を考えて気分を紛らわせて歩くと、ランプの光が進行方向上にある壁を照らした。

 曲がり角ではない、近づくと左右に道は無かった、つまりは行き止まり。

 けどただの行き止まりではない、先ほどの広間からここまでの通路の壁は、明らかに人の手が入った作りだったが、正面の壁は自然の岩肌そのもの。


 しかしよく確認すると直ぐに理解した、崩落だ、天井が崩れ、土砂と岩で道が塞がれている、しかも此処まで一本道だった事を考えると、あの広間にほかの道が無ければ出口が無い事になる。


「…これは……閉じ込められている?」


 最悪の結末が頭をよぎる、しかしよくよく見ると、崩落で崩れた岩の上に、血の跡が付いてた、その跡はそのまま上へと続いており、光で照らすと僅かに隙間があることに気づいた。


 もしかしてこの血の主は、上の隙間からここに来たの?


 試しに崩落した岩をよじ登り、岩の隙間を目指す。たどり付いてみると、確かに奥へ続いていそうな隙間があり、今の私の体格なら荷物込みでもなんとか通れそうだ、もしこの血がこの体から出ていたのであれば、この先に出口がある可能性はあるのか、最悪この崩落に巻き込まれたから、この出血になったって事も考えられる。


 とりあえず、行けるところまで行ってみよう。


 この時はそう考えたけど、後々になって考えれば、隙間を進んだ先で再度崩落が発生する可能性があったと気付いた、けどすでに後の祭りであり、私は小さい体と荷物を無理やり隙間に通して進んでいった。


 隙間を通ってみると、狭くなっている箇所は一部分だけだったようで、一度狭い箇所を通れば、あとは問題なさそうだった、そして隙間を通ると、すぐに天井から光が漏れていることに気づく。どうやらそれ程深くはないみたいだ。

 私はホッと一息ついて、零れ落ちる光に向かって崩落で作られた足場を登る、崖とまでは言わないけど、急な坂になっており、手を使わないと登る事は難しかったが、それでも何とか光が漏れている隙間へとたどり着く。その隙間から外を除くと、思った通りそこは外だった。


 外に出るとそこは斜面になっており、周りを見渡すと、草木が生い茂っている。足元は崩落の影響か、出口付近は窪んでいて、そこだけ地面がむき出しになっている。

 道らしき道は無く、遭難不可避な状態、なにこの一難去ってまた一難って、崩落現場から脱出したかと思えば今度は遭難⁉ ますます今の状況が分からないわ。


 とにかく現状をどうにかしないと、ここは山の中なのか、とすると斜面を降りれば麓にたどり付く可能性がある? だめだ、どう考えても助かりそうもない…


 そこでふと自分が持っているリュックの存在を思い出した、もしかしたら状況を打開できる何かが入っているかも。

 そう思い至ると、付けっ放しだったランプの灯を消し、リュックの中を確認する。

 リュックの中身は次の通りだった、まずは保温の為の毛布、テント代わりに使う厚手の布地、保存食に水の入っていない水袋、マッチにナイフ、あとは傷薬に包帯と言った医療品類……


 あれ、地図は? コンパスは? GPSは? これでどうやって現状を打開すればいいの? せめて水袋に水が入っていてよ、保存食って干し肉だよ、水無しで食べるのは辛いよ。


 心の底から終わったと思った、こうなったら一途の望みに掛けるしかない、山を下りよう、斜面を下っていけば、いつかは平地につくはず。

 もうそれ以外に思いつく事はなく、荷物を纏めて歩き出した、道は無いので草木を掻き分け、とにかく下へと歩いていく。


 そして、しばらく歩いていると、だんだんと冷静になり、ふと疑問に思った。


 あれ、なんか私あまり喋ってなくない?


 いや、お前は一人で無意味にしゃべるのかと思うかもしれないけど、私って結構一人でしゃべるよ、一人ボケツッコミとかするよ、イタイ子判定されるけど、普段はそんなテンションだよ、何なら今このセリフも私的には口に出しているつもりなんだよ、なのに実際には口からは一言も出ていない。

 あれ、そう言えば作成したキャラクターの設定って、クールな美少女だったような…あれ、これって性格までキャラ設定が反映されてる?


 自分の今の服装や、キャラクターの性格が強制的に反映されている事から、寝落ち前に作成したキャラクターで間違いないと思うけど、深夜テンションで作成したから設定の詳細が全く思い出せない、スキルとか設定したの? 魔法がある世界だったはずだけど、魔法って覚えさせていたかな? まずい、もしモンスターなんかとエンカウントしたら、戦う事ができるの?


 頭の中では混乱して、じたばたと藻掻いている自分がいる。けどそんな醜態は表にはまったく出ず、ただ淡々と草木を掻き分けで進んでいた。

 そして次の一歩を踏み出した瞬間、


「ふえ?」


 足がズルっと滑る感触と僅かな浮遊感を感じ、クールなキャラのはずなのに間抜けな声が漏れてしまった。

 頭の中で、わぁこのキャラってこんな人間味のある声出すんだってバカな事を考えたが、今はそれどころでは無かった、木々で視界が悪く気付かなかったが、足を滑らせた先は、かなりの急勾配になっていて、草地で踏ん張りが効かずそのまま滑り落ちる。


 イタイイタイ、お尻がイタイ、草地で滑るとは言え、滑り台の様に滑らかじゃないんだ、しかも時々木の根にお尻をぶつける。木と正面衝突しないだけマシとは言え、イタイしコワイ。


 このままでは死ぬ、そう思った次の瞬間、私の体は宙に投げ出された。どうやら急勾配の先は崖になっていたようで、私は滑り落ちる勢いそのままに、崖に放り出された。


 終わった、完全にそう思ったけど、運よく私の体は木の枝に落ち、そのままバキバキと枝を折りながら地面へと落ちる。そのおかげで、地面に落ちた時は、お尻が痛い程度で済んだ。


 いや、なんか散々な目に合ってない? 私何か悪い事した?


 そう頭の中でぼやくも、さっき落ちている最中に道らしき物が目に入った、しかもそう遠くない位置だった。

 不幸中の幸いとはこの事か、私は痛むお尻をさすりながら立ち上がると、道が見えた方向へと歩き出す。


 歩き始めてほんの数十分か、生い茂っていた木々を抜け、開けた場所に辿り着く、そこは思った通り道があった、あとはこれを辿っていけば人が住んでいる場所に辿り着けるはず。

 今まで相当歩いたけど、体力的にはまだまだ問題なさそうだった、元の体だったら絶対に山の中で終わっていたと確信する。

 けど体力があっても喉の渇きはどうすることも出来ない、どこかに水場があればいいのだけど。


 そう思って周りを見渡すが、そんな都合よく水場なんて見つからない、どうしようかと思っていたら、道の向こうから何かが近づいて来る。


 あれは馬が二頭か、その後ろは馬車⁉ なんと都合のいい事か、運がいいと一言で片づけていいのか、けどそんな事は関係ない、私はその馬車に向かって歩いて行く。

 相手も私に気付いてくれたみたいで、私が近くに行くと馬車を止めてくれた。


「お嬢ちゃん、こんな所でどうしたんだ?」


 御者をしているおじさんに近づくと、向こうから声を掛けてくれた。優しそうな人だけど、私の腰に付いている剣を見ると、怪訝そうな表情を浮かべる。


 まずい、今不審に思われて見捨てられたら確実に死ぬ、何とか愛想よくして警戒心を解かないと。


「……山で迷って、崖から落ちた……」


 沈黙が支配した、おい、私、もっとなんか言ってよ、せめて笑顔浮かべてよ、設定だと美少女でしょ? 愛想よく笑えばまだ何とかなるよ!


「えっと、あの……」


「…………」


 御者のおじさんが何とか会話をしようとしてくれるけど、私は無表情に立ちすくむだけだった。


 おぉい、なにか話して私、今生きるか死ぬかの瀬戸際だよ、なんでこんな時までキャラ設定に忠実にクールキャラ通してるの⁉


「あの、名前はなんて言うのですか?」


 おぉ、まだ見捨てないでくれた、あなたは神か、名前、そう、なまえ? あれ、そう言えば名前ってなんて付けた、元の名前じゃない、何か付けたはず……

 あの時は深夜テンションで確か……そうだ、セイオンだ、セイオン……せいおん? それって人の名前としてどうなの? え、静穏って私は電化製品かなにかかな?


「あの、どうしましたか?」


 あ、まずい、おじさんの目がだんだん険しくなっている、怪しさ満点だよ、マックスだよ、天元突破だよ、まずいまずいまずい、何かまともな名前を考えないと……


読んで頂きありがとうございます。

さて、前書きにてご案内いたしましたYouTubeのコンテンツですが、

コンテンツに関しまして詳しい内容は下記になります。


YouTubeコンテンツのコンセプト

 小説世界のキャラクターがYouTubeにアクセスして、いろいろなコンテンツをする。


メインコンテンツ

 ・異世界探求雑談→視聴者が小説世界のキャラクター(作者)に対して質問や、探索を支持し、小説世界を疑似的に探索する。

 キャラ設定といたしましては、異世界の成人男性(作者)の記憶があるミノシトルの子で、若干のTS設定が入っております。そのためボイチェン配信になりますためご注意下さい。

 また、YouTube上では世界観を守る為、直接的には宣言していません。


 ・ゲーム配信→そのまま


 ・作業雑談→blenderなどの作業をしながら雑談


主となるのは「異世界探求雑談」ですが、視聴者に探索してもらうと言うコンセプトから、小説世界の設定はこちらで先に出そうと思います。

その為、小説で出す設定がYouTube内で出ていない場合、小説の更新は一時休止となります。

予定では第一章では更新の停止はございませんが、第二章でYouTubeコンテンツの進行状況によって影響が出てまいります。


YouTubeの異世界探求雑談コンテンツは、なるべく視聴者を集めてから進めたいと思っていますが、小説の更新にあまりにも影響が出るようであれば、異世界探求雑談コンテンツを強制的に進める、もしくはコンテンツ内容の見直しを視野に入れております。

もしよろしければYouTubeのコンテンツもご視聴お願いします。


またYouTubeの初配信は10月12日を予定しておりますが、詳細はXにて告知いたします。


YouTube:https://www.youtube.com/@Ferrish-Frairies

X:https://x.com/FerrishFrairies

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