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1-14 探索の開始は情報取集から

X、YouTubeコンテンツも同時に行ってます。

良かったら見て行って下さい。


YouTube:https://www.youtube.com/@Ferrish-Frairies

X:https://x.com/FerrishFrairies

「主要な人たちだったら、四人ね」


「四人? 随分と少ないね」


 約30人の団体の中で、計画の主要な人物が四人なのは少なく感じる。


「そう? まぁ元々は七人だったけどね」


 そっか、亡命の使者としてウグルジオに向かったまま、帰って来なかった人たちか。


「じゃぁその四人について教えて」


「そうね、ちょうど此処からだと二人見えるわね、あの人と、あの人」


 そう言ってキハナが指さした二人を見る。その二人ともネコ科のフォルシウェスで、ゆったりとした布を帯で留めている事から、大型のネコ科に変身できる様だ。


「まずはライオンのフォルシウェスがウォラーさん、村の中では一番の戦士よ、なので国境越えする時に、戦えない人を守る護衛団のリーダーね」


 ウォラーさんか、よく見るとここに来た時、馬車に真っ先に近付いて話しかけてきた人ね。


「もう一人はヒョウのフォルシウェスでルースさん、見ての通り女性で、四人の中ではルースさんだけが女性になるわ、実は私が尊敬する人なのよ」


 たしかに凛々しい感じの人で、キハナにどことなく似ているかも。


「ルースさんが暇なときに、戦い方とか教えてくれるの、だから私も一人で国境付近まで行けるようになったんだよ」


「分かったから、残りの二人に関して教えて」


 私がそう言って話を遮ったのが気に食わないのか、不貞腐れた顔で私を睨む。

 しょうがないでしょ、こうしないと、何時までもルースさんについて話していそうだし。


「後の二人はイヌのバートと、トラのビンスね」


 いきなり説明が雑になったわね。


「もっと詳しい情報を教えて」


「むぅ、バートは主に斥候を担当しているの、戦闘力は低いけど危機察知能力が高いから、国境越えまでの道を探すのに、一番活躍したって聞いた。

 あとビンスは、計画に支障が出ないか、国境越えのルートを頻繁に見回りしているそうだよ」


 おいちょっと待ってよ、雑に流した人たちが、もの凄く重要な位置に居るのですが。


「とにかく、これで話を聞く人は決まったね」


「ええ、早くルースさんの所に行こう」


 キハナって実はポンコツなんじゃないのかな?


「話を聞くのはバートとビンス」


「バートはともかく、ビンスは無理だよ、さっきも言ったけど、国境越えのルートを頻繁に見回りしているから」


「そう、それじゃぁ……」


「ルースさんに話を聞きに行きましょう」


 一度叩いていいですか? でもまぁ主要な人の話は聞いておきたいし、別にいいかな。


「もうそれでいいとして、私もファウナちゃんもまだ食べてる」


 隣を見ると、ファウナちゃんはもくもくと食べている。私もそれに見習い、食べるのを再開した。

 そんな私をみて、キハナは連れて行く事を諦めたみたい。


「分かった、じゃぁルースさんを呼んでくるね」


 その代案がこれだった、まぁ私はどっちでもいいけど。

 そして食べながら待っていると、キハナがヒョウの女性を連れて戻って来た。

 凛々しい顔立ちにヒョウの耳、栗色の短髪に、大き目の布を帯で腰に留めている。

戦闘要員と言う事もあって、大型のヒョウに変身することが出来るのだろう。そう考えるとなんかカッコいい。


「あんたかい、私に話を聞きたいって言ってる人って」


 凛々しい顔立ち相応に声や話し方もカッコいい、なるほどキハナが尊敬するのも納得だ。

 あとどうでもいいけど、話を聞きたいって言ったのは、私じゃなくてキハナだよ。


「とりあえず、話を聞く前に、私たちが来た時の事を話す」


 そう言って私は馬車でこの近くに来た際に、大規模な野犬の群れに襲われた事、そしてその野犬が囮を使った奇襲を仕掛けて来た事を話した。


「信じられないね、私もそんな話初めて聞いたよ、それで、私に聞きたい事って?」


「最近何か変わった事が無かった? 村の中、外に関わらず」


「外に中ねぇ、中に関していやぁ、特に変わった事はないよ、こんな村とも言えない小さな集まりだ、何か変わった事があれば、そんなの筒抜けになるよ。

 あと外に関しては私に聞くよりも、ビンスに聞いた方が早いよ、何せほぼ毎日ルートの見回りをしているからね。

 とわ言え、そのビンスからそんな話は今まで聞いちゃいないから、森には居ない可能性が高いけどね」


 あぁやっぱりビンスさんに聞くのが一番いいのね、まったくキハナの個人的な感情でルースさんに迷惑が掛かったよ。

 まぁせっかくだから、もう少し話を聞こう。


「ルースさんは森には行かない?」


「私かい? うぅん、行かない事はないよ、さすがにランダルの支援に甘え続けるわけには行かないから、森で動物を狩ってたりするね、まぁその時も野犬なんて見てないし、そもそもそこまで深くは行かないからね」


 なるほどなるほど、じゃぁそろそろ爆弾投下しますか。


「キハナがルースさんのお陰で、国境付近まで行けるようになったって言った、一緒について行った事はない?」


「っちょ、アンネ、それは⁉」


「ほほぅ、それは初めて聞いたね」


 慌てるキハナに、怒りを露わにするルースさん、やっぱり秘密で行ってたのか、いくら国境越えを許されているとはいえ、子供が一人で国境付近まで行くなんて、許されているはずないと思った。


「なぁキハナ、久しぶりにゆっくりと話さないか? そうしよう、今日は私の家に泊まりに来い」


「わ、わぁ、うれしいなぁ……」


「と言うわけであんたら、こいつは私が預かる、どうせ寝る場所なんてないだろう? キハナの家で寝るといいよ」


 そう言って豪快に笑うと、ルースさんはキハナを抱えて立ち去って行く。


「あの、アンネお姉ちゃん、キハナさん大丈夫なのかな?」


 知らない、自業自得だよ。

 そう心の中で呟き、舌をちょろっと出した。

 なんかこの体、だんだん私よりの行動が出来るようになってきたな。


読んで頂きありがとうございます。

1-4までの後書きで散々言ってきましたが、

YouTubeコンテンツも同時開催となっております。

その為土日祝は更新お休みでYouTubeコンテンツを主にします。


さて、現在抱えている案件にて、残業が見え隠れしてきました。

もし平日更新することが出来なかったら、残業につかまったと思って下さい。

ですがタグに「OVL大賞10」を付けた以上、

1/9までには1章完結(予定では1章で5万文字行く想定)まで進めます。

もしよろしければ、応援お願いします。


面白いと思って頂けたなら、高評価、ブックマークをお願いします。

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