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第2話 友と戦うという事
「俺達はもう昔のようには戻れねぇのさ」
「殺戮者としての血が、俺を闘争の舞台へ引き上げちまう」
好き放題にあばれて この心をぶつけあった
圧縮された感情が 解放された瞬間にと飛び立つ
行くべき場所へ
鳥の羽はお守りに オーロラが降るような夜に
安らかな 思い出は ただ胸の奥底に
そっとなでた髪のやわらかさは とうに失われているから
「あいつが生きていてくれれば、こんな俺達をとめてくれたかもしれねぇな」
だましだましも 最後の最期
くずれていく砂の城 幻でやっと築き上げた端から
問いかけた声 答えは返ってこない
保っていた理性 今までの絆を断ち切っても
どうあっても ゼロしか生み出さないこの戦局に
決着をつけるために
思い出は忘れていない けれど血も屍の形も鮮明すぎた
涙が忘れられない あの日つないだ手のぬくもりも
愛おしさはそのままで
敵意ごと抱きしめて
友の元へいま向かう
「相打ちかよ」
「でもまぁ、それでもいいか」
「友と一緒に逝けるなら」