表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

素晴らしいこの世界の片隅で。

夢を描く

作者: ニチニチ

くるくる。

くるくるくる。

 

 


真っ白な空間に、一人たたずんでいる。

目の前には、真っ白なキャンバス。

 

 


なかなか筆が進まない。

作業している時間より、考え込む時間の方が長い。

 

真っ白なキャンバスに、ほんの薄く絵の具を引いたあと、いつも止まってしまう。

 

少しため息をついたあと、いつも恩師の言葉を反芻する。

 

 


 

 

マーケティング部署は、ほとんどが社内仕事だ。

もともと営業入社だったため、閉塞感もあり、息が詰まる。


 

終わらない仕事がどんどん増えて、帰宅時間も遅くなっていく日々。

そんな中でも、いかにして早く帰ろうかを考えるのが、唯一楽しい。

 


マーケティングと聞くと、何となく良さそうなイメージがありそうだが、そんなことはない。

 

 

いつも、地味。 

 


 

データ。

分析。

 


 

常に、地味。

 



データ。

比較。

 


 

日頃、地味。

 



データ。

プレゼン。

 

 

ときどき、地味。

 

 


 

僕の会社では、どちらかというとゴミ箱のような感じで、色々な人から面倒事を依頼される。

 

新商品を検討しても、様々な部署の言い分、更には社長の言い分があり、すんなりまとまらない。

自分で時間をかけて考えた案が、ひどい言われようだと少しへこむ。

 

 

 


 

 

真っ白な空間に、一人たたずんでいる。

目の前には、真っ黒なキャンバス。

 

 

 


 

僕は、今日も一人ため息をついて、真っ白なキャンバスに交換する。

深呼吸をしたあと、いつも恩師のシンプルな言葉を反芻する。

 

 

 

 

 



 

マーケティングは、夢を描くのが仕事です。

 

 

 

 

 


 

 

何度も心に刻み込んだあと、平常心を取り戻す。

目の前には、真っ白なキャンバス。

そして、またゆっくり筆を執る。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ