第四話「ペリドット大森林」
「そういえば、リティスはどんなスキル構成なんですか?」
フィールドに繋がっている街の北東門に向かう途中、聞きそびれたことを聞いてみた。
「私のスキル構成?『宝石魔術』『風塵魔術』『騎乗』『調教』『鑑定』『気配察知』『剣聖流双剣術』『属性付与』『高速詠唱』『詠唱破棄』『AGIアップ(極大)』よ。レベルは50。ついでにこのあたりの簡単な説明をするわね。この街は〈風水都市エメラルド〉。通称〈始まりの街〉。今向かっているところは〈ペリドット大森林〉といって、別名は〈幻想の森〉。1~15レベルくらいまではここでレベル上げできるわ。北西には第二の街に繋がっている〈オパールの洞窟〉が、南東には〈クリソベリル地下迷宮〉が、南西には〈廃都市スフェーン〉があるわ」
「なるほど、丁寧な説明ありがとうございます」
っと、そうこうしているうちに門についたようだ。
「ここから先はフィールドよ。モンスターもでるから気をつけて進みましょう」
「はい」
門をくぐり抜けてしばらく歩くと森についた。恐らくここが〈ペリドット大森林〉だろう。
「準備はいいかしら?」
「ええ。リティスが前衛で私が後衛ですよね?」
「そうよ。あなたは支援に徹して、余裕があれば魔法による牽制もお願い。それと、ティアのVITっていくつなの?」
「10です」
「………………え?」
「ですから、10です」
「あの~ティア?ステータスを見せてくれないかしら?」
「?別にいいですけど」
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名前:ティターニア
種族:エルフ
レベル:1
〈ステータス〉
HP:50
MP:300
STR:10
INT:130
VIT:10
MND:30
DEX:50
AGI:30
RUK:30
〈スキル〉
使用スロット:『精霊術』『氷雪魔法』『支援魔法』『契約』『召喚』『親和性アップ(精霊)』
予備スロット:【無し】
〈称号〉
【蒼玉の興を引く者】
BP:0
SP:30
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私のステータスを見たリティスは頭を抱えてしまった。
「ねぇティア、あなたひょっとしてBP全部MPとINTに振り分けたの?」
「?はい。魔法系のアタッカーなのでMPとINTは大事だと思いまして」
「は~~…………」
「あの、なにか問題が?」
「あのね、ティア。普通は魔法系のアタッカーでもHPくらいにはポイントをふるの。あとこの称号は何?」
「え?称号?」
本当だ。称号の覧に新しい項目が増えている。私はウィンドウの設定を可視化し、開いて確認した。
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称号【蒼玉の興を引く者】
あなた様はとても面白いお方。もっとわたくしを楽しませてくださいな。あなた様の冒険に幸あらんことを。
〈効果〉
・一部NPCからの好感度アップ(中)。
・精霊が見えるようになる。
・水、氷属性の魔法、および魔術に補正がかかる。
・スキル【蒼玉の加護】を得る。
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スキル【蒼玉の加護】
キャストタイム:60秒 クールタイム:5時間
〈効果〉
・水属性、氷属性攻撃に対する防御力アップ(自分のINT÷10+自分のMND×3%)
・水属性、氷属性魔法、および魔術の威力アップ(自分のINT+MND÷2%)
効果時間:自分のMP×INT×MND÷2000(秒)
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「「「………………………は?」」