私の片手は封じられている
私の片手は 常に封じられている
これがなかなかに不便だ
お財布を取り出そうとするとき
使える方の手だけでバッグを開ける
物を受け取るのも当然片手でだけ
何かしようとしても両手を使えない
とても、もどかしい
しかし 封印を解くわけにはいかない
何故なら、ひと一人分の大切な命がかかっているから
突然、手が自由になった
「あっ、待って。ひとりで走っちゃダメ!!
ママとお手てつないで、ね。
駐車場でもとつぜん車来るよ?」
私の片手は 私自らの意志で 封じられている
子どもがもう少し大きくなるまで 数年
私の片手は この子のものだ
ちなみに草花のプレゼントとかされると、両手が封じられる状態になります(笑)
お読みいただき有難うございます。
先日、詩ジャンルに『ボクは偽物だった』https://ncode.syosetu.com/n6432gq/を置き、
あれ"詩"かなぁ?と思ったため、今度こそ"詩"っぽいものを……っ、と書いてみた作品です。でもこれも"詩"でしょうか? "詩"認定が欲しい(笑)
『ボクは偽物だった』もぜひ読んでやってくださいませ!(宣伝)