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プレゼントのラッピングはすべて召使い達がやってくれた。
...私の意味!...そうだ!!
いつもお花をもらっているから庭の花も付けよう!!
「アピス。空中庭園の花で花束作るから4階に行こう。」
「では、数人の召使いに殿下の御庭への立ち入りを許可してもよろしいですか?」
「そうだね。私じゃうまく作れないだろうし...分かった。」
「では、すぐに手配いたします。殿下は先にお戻りください。」
「はーい。」
返事をして一人で歩き出した私の後をフォルカーとリカが付いてきた。
あっ。そうだ。
「ねぇ。フォルカー。魔法ってどう使うの?」
「将来的には使えるとは思いますが、7歳になるまで適性検査は受けられないことになっております。」
「テキセー検査?」
「はい。魔法と一言で言っても基本は9属性。それ以外の属性もございますので、新年に7歳になった子供は検査をする事になっております。種族も関係しますので絶対ではありませんが魔力は生まれが関係していて強い方から順に王族、高位貴族、貴族、平民となっております。」
「ふーん。使えないってことはないの?」
「ございます。種族として獣人や竜人は特に魔法が不得手と聞いた事がありますし、平民の中でも適性がないものがたまに生まれます。」
「そうなんだ。ちなみにフォルカーは?」
「私は雪、水、地の三種を使えます。」
「三種?何種類も使えるものなの?」
「人によります。それに多くの適性があるからと言って使える訳ではありません。
数種の適性があってすべてを練習する者もいれば、アザリー様の様に数種の魔法の適性があっても全く使わずに剣を好む方も居ります。
ただ言えることは適性がなければ使用は出来ません。」
「殿下。フォルカーさんは魔導団からもスカウトが来るくらい魔法が得意なんですよ。」
「えっ!?そうなの?フォルカー凄いの!?」
「凄くはございません。」
「えっ?そうなの?」
スカウトが来るくらい凄いって事だと思うんだけどねー?
「はい。」
「あと魔石ってなに?」
「そうですね。その方面の専門家ではないので単純ですが、その属性の魔力を蓄えられる石と思えばよろしいのかと思います。」
へー。電池みたいなものなのかな?
「なるほどね。分かった。ありがとう。」
「お役に立てたみたいで何よりです。ここからは階段ですので抱き上げさせていただきます。」
四階に戻り真っすぐに空中庭園に向かい、今にも降り出しそうな雲の下で花を探し始めると百日草を発見した。これで花束にしてもらおう。可愛い花束が出来るね。
「フォルカー。リカ。私この花がいい。」
リカに促された召使い達が数本の花を切り取って花束を作成するために下がっていった。
うっきー君もそろそろ呼ばなきゃね。
「呼んだっすか?」
誰もいないはずの後ろから声が聞こえた。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!びっくりした!!まだ呼んでないよ。」
「そうなんすか?森の妖精王への贈り物は出来たっすか?」
「お菓子は出来たよ。花束を作ってもらってるからあと、もうちょっと。
うっきー君の分はどうする?森の妖精王と一緒に食べてくる?」
「そうっすね。俺はあっちで森の妖精王と一緒に食べるっす。」
「分かった。じゃあ一緒に渡すね。」
「殿下。こちらでよろしいですか?」
召使が持って来てリカに手渡した花束はレースのリボンで装飾されていてとても可愛らしい出来になっていた。
「うん。ありがとう。
うっきー君。これを森の妖精王にお願いね。で、こっちのカゴがうっきー君の分だからね。」
結構な量になったけどうっきー君持てるかな?
「了解っす。」
そう言うとうっきー君が触ったカゴと花束が次々に消えた。
「えっ?消えた?なんで?」
「ん?魔法っす。持ち運ぶの面倒なんで。」
持ち運ぶのが面倒...転送とか空間とかそういうのかな?
とういうか、これ森の妖精王もやっていなかった?
「魔法ってそんなことも出来るの?」
「...リリアナには多分出来ないっすよ。人間だから無理っす。」
「えー!!便利そうなのに。残念!」
「残念っすね。あぁ!空は飛べるかもしれないっすよ。」
...えっ?...空?
...もしかしていつだったかの妄想聞いてたの?
ー聞こえてたっすね。ー
そう言い残してうっきー君が今日は枝に包まれて消えた。
枝ヴァージョンもあるんだ。...妄想聞かれてたとか...
恥ずかしい。埋まりたい。
「殿下。雨が降ってきましたのでどうぞ中へ。」
うっきー君に妄想を聞かれていた事実から目を逸らしたくてしばらく庭で草をむしってたらフォルカーに中に入る様に言われた。
空を見上げれば顔に雨粒が当たった。そういえば雨が降るって言ってたっけ?




