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ジャノヒゲ女王国  作者: くまごん
4-後宮で遊ぼうー
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「ではクレープを作り始めましょう。

 っとえーっと。卵に牛乳を加えながら混ぜて、小麦粉はふるい入れてください。」

「ふるい入れる?ですか?」

「ざるに小麦粉を入れてふると小麦粉が細かくなるので口当たりがよくなるんです。」

「ほーっ!なるほど!!」

「そこに溶かしバターを加えてよく混ぜてください。生地の固さは...うん。いいですね。

 では、焼きましょう。フライパンを弱火で熱して油を引いてください。

 コツは薄く広く焼く事。高温にするとすぐに焦げるので弱火でお願いします。」

「かしこまりました。」


「殿下。ホイップクリームが完成いたしました。」

「味見をいいですか?

 むふふふっ。甘―い。」

 スプーンに一匙すくってもらうと優しい甘さが口内に広がった。

 うまーい。幸せ。

 ヤシの実みたいな見た目なせいか植物性ッポイ味わいの生クリームだね。

 なにより液体であることがポイント高いよ。使う時に液体の方が使用率高いもんね。

「ありがとうございます。あとは皮が焼けたら仕上げです。

 あっ!(リカはブルーベリーとバナナどっちがいい?)」

 聞くの忘れてた。小声でリカにだけ聞こえる様に話したら同じく小声で返ってきた。

「(バナナ)」

 了解の意味を込めて笑顔を向けた。

「失礼いたします。殿下。スープのお味はいかがなさいますか?」

 そう言って小皿を渡された。あっ味見か。

 うん。美味しい。ベーコンが効いてるね。やっぱ燻製肉は偉大だね。

「美味しいです。もう少しでクレープの仕上げなので手伝ってくださいますか?」

「かしこまりました。」


 そしてしばらくしたら十数枚焼けた皮にバナナと生クリーム、ブルーベリージャムと生クリームの組み合わせで料理人に挟んで折ってもらって!完成!!

 作り終わったから退散しましょ。

「リカ。戻ろう。持っていくのはクレープが3枚と(スープどうする?)」

「(スープは...頂きます。)」

「スープを二皿ください。あっ!ジャムは冷めたら冷蔵庫に入れて保管してください。それと明日の朝食で出してくれたら嬉しいです。残った物は皆さんで召し上がってください。」

「「「あっ。ありがとうございます。」」」

 思いの外、感激した様子の声が重なって厨房に響いた。その後、料理人さん達はキビキビと私が要求した分をワゴンに乗せてお見送りまでしてくれた。

 お騒がせしましたー。


「(リカ。どこで食べる?)」

 廊下を歩きながら聞けば。

「(殿下の私室はダメですね。絶対どちらかがいます。外ですかね?)」

「(中庭の庭園?)

「(ですかね?)」

「なにが中庭の庭園なのですか?」

「「っ...!!」」

 この声は...アピス!!

 ニコニコといい笑顔でゆっくりと廊下の横道から歩いてきたので必死に庭に目を向けた。

「...リカ。殿下と()()なさっていたんだ?」

「...いや。その...料理を...」

「お前が?料理?炭しか作れないお前が?」

 アピスが信じられない様子でリカに詰め寄った。

 ...炭って。リカ。本当に料理できないんだ...

「俺じゃない!!殿下が!!」

「うぇっ!?」

 そこで私の名前出す!?リカの裏切り者!!

 ゆっくりと視線をリカから私に移し恐怖を感じる笑顔で聞いてきた。

「...殿下?」

 おっ落ち着け私。大丈夫。厨房の使用許可はお父様からとってある。

 大丈夫。落ち着け。

 今こそ大魔王の恐怖に打ち勝つとき。

「そっそうだよ。もも問題ないよね?」

「ええ。問題ございません。」

「これからお茶するからそれで!どこがいいか話していたの。それだけ!」

 脅えるな!私!!別に悪い事はしてない。私は!!

「左様でございますか。ですが中庭の庭園は日が陰っておりますので大人しく居室でお茶会をされるのがよろしいかと。」

「えっ?」

 アピスの言葉を聞いて廊下の窓から空を見上げると料理を始める前までは晴れていたのに今は黒い雲が広がっていた。

「あっ!!本当だ!」

「これは...中庭には出ないほうがよろしいですね。」

「そういうことですので、大人しくお部屋にお戻りください。」

「分かった。」

 リカの料理どうしよう...





「おい!さっきまでココにリリアナ殿下が来てたって本当か!?」

「あぁ。来てたぜ!もう、すっげ可愛いのなんのって!!可愛い声でよ!『お願いします』とか。言われたらおじさん張り切っちまったぜ!しかも前世の料理とか!面白過ぎるだろう!!しかも途中で森の妖精様も姿を現すしよ!また来ねぇかな。」

「うわぁぁ!休憩いくんじゃなかった!!俺もリリアナ殿下に一目お会いしたかった!」

「または無理だろ。尊きお方が厨房に来ることなんて今まで一度もなかったんだぞ。しかも口まで利けるなんて...デューク!!羨ましすぎるぞ!」

「そういうお前だって!しれっと手伝い始めて話しかけてんじゃねぇかよ!!挙句にスープ作りまで!!っつうかこのスープマジでうまいな。」

「ちょっとまて!もしかしてそれリリアナ殿下がお作りになったスープか!?なに飲んでんだよ!飲んでいい物なのか?」

「リリアナ殿下が俺達に下さったんだよ。このクレープってのは甘いな。中がジャムだからか?ホイップってこんな使い方あるんだな。マジうめぇ。」

「バナナにホイップもありだな。意外と腹にたまる。」

「おい。お前ら俺にも寄こせ!!」

「「「ねぇよ。」」」

「...そのうち内緒で作ってやるよ。お前らもレシピは覚えたろ?」

「あぁ。今日作ったモンならばっちりな。」

「もち。」

「はぁー!!なんでだよ!!

 休憩なんぞ入るんじゃなかった!俺にも食わせてくれ!!」

「そのうちな。」


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