▽ 古傷と増えた傷
文って難しい!!
鹿間との戦闘で負傷者は多数。
今回、死人はでなかったのが幸いだった。
下村は治療を受けながら、今回の件について考えていた。
今まで鹿間は人身売買を行っていたが今回は麻薬売買だった。
過去に特対の見えてないところで、行われてた可能性が出てきた。
そしてノイズは人員を増やし続け、拡大していく現状を改めて実感した。
「バーキンスさんは本当にすごいお方ですね!上司があの方って羨ましいですよ」
「課長ですか?確かに実力は凄いですけど、人使いは荒いですよ?w」
怪我の手当をしてくれていた、
新人らしき男性に声をかけられた。
どこの課でも、サム・バーキンスの名を知らない者はいないと言っていいほど有名な人だった。
「そうなんですか?バーキンスさんが来てくださったおかげですね……。
不謹慎かもしれませんが、
詩暮さんが今回この程度で済んでよかったと僕は思ってます。」
「そうですね……課長達がこなかったら今頃私も殺されてたかもしれないですから、感謝です……え?詩暮??」
相手の顔を見ず自分の痛々しい怪我を見ていた私は、新人らしき男性が私の下の名前を呼んだことに驚いた。
男性を確認するとそこには特対とはなにも関係ない一般の高校生、鈴音緑斗が手当をしていたのだ。
「え!?ちょ、緑斗くん!?どうしてここに……!!」
「いや~。管理課の方から話があると呼ばれたんですけど、迷ってたら新人と間違われて連れてこられちゃいましてw流れのままに皆さんの手当を……」
「いやいや、そこは名乗ろうよ!?」
「あははwでも慣れてるし、後は包帯巻くだけですから……。…これって…」
そう言って彼は手際よく首元に包帯を巻いてくれていたが、
シャツの合間から火傷の痕のような古傷を見てしまった。
「ん??あ、それね。ちょっと昔にね…顔のもその時に……」
下村が気まずそうに濁して答えると、鈴音はそれ以上聞かなかった。
包帯を巻き終えると、下村は管理課の金城に迎えに来るように連絡をした。
「迎え来てくれるって!あ、りーさん怒ってたよ~」
「えぇ……怒られるのは嫌です!!……詩暮さーん」
「私は知らないよ!ちゃんと言わないのがいけないの!」
鈴音緑斗は能力者で、強力な力を持つ男子高校生。
その強力な能力のせいかノイズに狙われる事もあるため、よく特対の管理課にお世話になっている。
りーさんとは、管理課で彼を担当している
金城 李桜 の呼び名だ。
金城と下村は特対の研修学校が同じで、予定が合えば飲みに行く仲だ。
緑斗とは親戚らしく、容赦がないらしい。
「りー姉が怒るとガチでやばいんですよ!?」
「いいから、大人しく待っててよ。」
金城に叱られるのが本当に嫌なのか逃げ出しそうになる鈴音。
下村はそんな鈴音を捕まえ大人しくさせる。
騒いでる鈴音と下村の元に、要は心配そうにやってきた。
「下村さん、お怪我大丈夫ですか?……あら?貴方は確か……」
「要さん。先程はありがとうございました。お陰様で大丈夫です!あ、こちらは管理課の保護間にある鈴音緑斗くんです。」
「貴方が……。報告は受けております。警視庁特別対策部、
全統括部長の秘書をしております、要遥香です。」
「は、初めまして!!!鈴音緑斗です!!」
「取り調べをするわけじゃないんです、そんなに堅くならないでいいんですよ。」
「要さん、顔笑えてないですよw」
鈴音は要の身なりと職務を聞いて、緊張のあまり堅くなっていた。
それを見かねた要は、鈴音の緊張を和らげようと下手な冗談も混じえて笑顔で言ったつもりだったが、実際は笑えてなく、真顔だったため鈴音は余計強ばってしまった。
「あら…?どうも私は少しばかし感情を表に出すのが苦手らしくて……」
「あはは……そ、そうだったんですね…」
要が自分の頬を引張たりしているのを見て、鈴音は安心とともに冷や汗をかいた。
そんなやり取りを見ていた下村のポケットが震えた。
金城から電話が来ていた。
「あ、もしもし?りーさん?」
『あ!もしもーし!詩暮?言われたところに着いたわよ~』
下村は金城からそう言われると後方の広場に繋がる通路を確認した。
すると金城が車の窓を開けて手を振っていた。
「ん。確認できた!緑斗くん向かわすね!」
『いや~ごめんね!ありがとう!』
下村は金城との電話を終え携帯をしまうと、
ぎこちない会話をしている鈴音と要の所へ戻り、鈴音を金城の所へ向かわせた。
「詩暮さん、要さん、ありがとうございました!僕、よく管理課に居るんで!それではまた!」
満面の笑みを見せ鈴音は去っていった。
この時すでに、彼の未来に亀裂が入ってしまっていた事を誰も気づいてなかった。
どうも草です。
最近どうもお腹の具合が……
良くないので原因考えたのですが
メガシャキの飲みすぎではないかと思いました。
ですが身体がメガシャキを欲するので
飲み続けています。
メガシャキ飲んでも目がシャキってしないけどね!