10月は長女
長岡更紗さま主催『パパママ誕生企画』参加作です。
出産……もっと色々あった気がしますが、忘れちゃいました(笑)
妊娠チェッカーで陽性が出たとき、まず「どうしよう……」と思いました。
だって結婚してなかったから(笑)
なので、とても不安になりました。とりあえず、親には怒られるなと。26歳にもなって情けない事ではありますが。
付き合って1年の彼とは結婚の予定もまだ無く、1人でも産み育てる気概も無く、堕ろすつもりで彼に相談しました。堕胎に付き添ってもらおうと思って。
まあ、それがきっかけで結婚と出産に至ったわけですが。
基本的に体は丈夫で、生理痛もほとんど無かった私は、毎日続くつわりに耐えられませんでした。つわりとしては軽い部類のものでしたが、毎日の吐き気にただ横になってばかりで、派遣の仕事も辞め、同居の姑と義妹、義祖母にはずいぶん迷惑を掛けました。
嫁が一番寝くさっているんですからねー、心の広い姑たちで助かりました。
家から車で10分のところにそこそこ大きな産院があったので、迷わずにそこで出産することに。
産婦人科として手術もできる所でしたし、家から近いというのは、
▪いつも混んでいて待ちが2時間診察3分
▪固定のドクターはおらずにほぼ日替り(でも毎日3人は必ずいる)
▪入院中のご飯が不味い
▪でっかい産院なので出産費が高い
等の評判でも、何かあった時の対処に信頼がおけるならば、あまり気にしません。
食事が上げ膳ってだけで感謝です(笑) さらにおやつにケーキが選べるんですよココ!( ´∀`)
その産院では、助産師の卵さん、学生さんの研修がありまして、4月から初産の妊婦に学生さんが1人付く制度がありました。
もちろん希望者だけですし学生さんの都合もあるので、秋頃に出産予定の妊婦だけです。出産予定は10月。ズバリな時期です。
人見知りの私は断ろうと思いましたが、受付の助産師さんからの協力してもらえませんかというお願いを突っぱねられず、まあいいかと了承。妊婦健診に毎回旦那さんはついてこられなかったし、結果としてこの制度はとても心強かったです!
情報社会とはいえ、現場のプロがすぐ隣にいるのです。
もちろん卵なので学生さんも緊張してましたが、とてもとても一所懸命に色々と支えてくれました。
この産院、ドクター以外のスタッフ、看護師さんと助産師さんはいい人がたくさんいました。掃除屋さんも、医療事務さんも。
人数が多いって大変だけど、スタッフの気持ちに余裕ができるんだろうなと今では思います。
笑顔が多いのは、こちらも安心です。
ドクターは……忙しいのでしょうね~。午後に健診予約をとると、ぐったりしたドクターと会うことが多かったです(笑)
毎回診てくれるドクターが違うので、学生さんが付きっきりになってくれたのは本当にありがたかったです。
もちろん、異常が見つかったり相談されたりすれば、ドクターが時間をかけて色々と説明したりしていましたよ。
私は順調だったので何もありませんでしたけど。
◆◇◆◇◆
さて、母親としての自覚ですが。
初めてのエコー写真を見た時……?……かな?
初めて心音を聞いた時……?……かな?
お腹が膨らんで、内側から腹を蹴られた時……?……かな~?
私はたぶん、初乳の時。遅っ。
自然分娩で産まれて、おぎゃあと聞こえて、学生さんが「お母さん、抱っこしてください」と、へその緒も繋がったまま産まれたてホヤホヤデロデロのちっこい娘を私の胸に置いてくれた時。
その時におっぱいを含ませました。
飲めてなかったけど(笑)、頑張ったね、ああ、これで本当に母親になった、と思った気がします。
学生さんも涙ぐみながらとても喜んでくれて、それでもテキパキと仕事をします。さすが。
私は分娩台の上でお子を抱いて、可愛いと思いながらぐったりです。疲れました(笑)
そして、産まれたらひっこむと思っていたお腹が全然ひっこんでませんでした。……はい。太りすぎです。
13㎏も太った私から産まれた娘は2864g。ひっこむわけが無い(笑)
お子をきれいにするために一時離れ、その間に私も後産の処置をされ、待合室で待っていた旦那が分娩室に呼ばれました。
たぶん、というか、出産で一番げっそりしたのは旦那です(笑)
私よりもひどい顔をしてました(笑)
今では笑い話ですが、立ち会い出産にしなくて良かったと本気で思いましたとも。
その日の夜中に始まった陣痛に、朝の5時頃もうこれ以上間隔が短くなったら歩けない!と旦那を叩き起こしました。この時はまだ10分間隔までにはなっていなかったはず。でもあまりの痛みにパニックです。
時間外には事前に電話連絡をしてから来てくださいと言われていたにも関わらず、旦那までパニックだったため、電話をせずに産院に行きました。そしたら職員用出入口にて待たされました。2、3分でしたけど。
電話、大事です。
夜勤の助産師さんをバタバタとさせ、たぶんまだ寝ていただろう担当の学生さんも慌ててやって来ました。ほんと、電話大事です。皆さんごめんなさい。
分娩室に入るにはまだ子宮口の開きが足りなかったので、分娩待合室へ。
そこには先客の妊婦さんが1人、ウンウン言っていました。その付き添いにはお母さんらしき人が。
ああ、仲間がいる……と思いつつも腰が痛い!
ベッドに横になると学生さんが腰をゴシゴシとさすってくれ、少し楽に。ですが準備が色々とあるのでしょう、「ちょっとすみません…」と分娩室の方に行ってしまいました。
そして旦那が腰をさすさすとさすってくれましたが、それでは弱い! 場所も微妙に違う! イラッ! 母親学級に旦那も参加させりゃ良かった!
しかし、そんな事を言う余裕もありません(笑)
陣痛が収まった時間も次の痛みに備えて休みたいので、あまり喋りませんでした。
そうしている内に学生さんが戻って来て、助産師さんが子宮口の確認をすると分娩室へ移動となりました。旦那は家族用待合室へ。
「午前のうちに産まれますね」と言われたので、良かった~と思ったのですが。
調子良かったはずの陣痛が少し収まってしまいました。
これは何事もなくまた戻ったのですが、姑が言っていた、満潮時間が過ぎたからだ!と思いました。
赤ちゃんの多くは満潮時間に産まれると言われ、姑は新聞を見ながらだいたいの時間を予想してました。9時か18時。
根拠のない出産満潮情報ですが、屋外でのイベントで姑が参加した時は雨も止んで晴れるほどの晴れ女。妙な信憑性があります。
陣痛が収まってしまったのは9時。え、このまま18時まで!? それはツラい! 旦那も産まれるまで産院で待ってるって言ってたし、何よりもう破水したのに、そんなに長く腹の中に赤ちゃんいていいの!?
学生さんも、バランスボールにうつ伏せになるのも手ですよと教えてくれましたが、分娩台の上でバランスボールは初産にはハードル高いです~。そして自分がそこまで動ける気がしない~。
とりあえず隣から聞こえてくる「あーーーっ!」「ううぅぅぅーっ!」という同志の声に合わせてウンウン唸ってみました。
赤ちゃんの心音が狂わなかったので、助産師さんたちにはまだ大丈夫な時間だったのでしょう。そんなこんなをしながら12時になり、結局産まれたのは15時でした。
待ってる方も大変だったようです。
姑も実家(産院まで車で15分)の母も待合室に来てくれていたようで、待ち時間のおやつにと母が持ってきた茹でた枝豆を食べていたとか(笑)
旦那はそれすら口にできないくらいに出産を心配したみたいでした。
私の太り過ぎとちょっとの貧血以外は順調も順調でしたが、何があるか分からないのが出産ですからね。「もうすぐだと思います」との経過報告があったようですが、もうすぐまでがとにかく長い(笑)
男はこういうのが大変なのかと思いました。
お互いにお疲れさま。
そして、何事もなく産まれてきてくれた長女よ、ありがとう。
おかげでこんな笑い話しか覚えてないよ( ´∀`)
……3000字越えちゃった、200くらい?(((^^;)