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妖狐の異世界転生旅  作者: ポポ
第1章 死そして転生
4/50

森で狩ります

なんかもう無理矢理変えるとものすごく変な感じがしたので、一旦これで投稿して見ます。

ご意見がありましたら、感想に書いてもらえると助かります。


一人称の方がいいとか三人称の方がいいとか……

元勇者パーティーのメンバーを見送ってから家に戻り片付けに取り掛かる。

ちなみに、この世界に誕生日ケーキという概念は存在しない。

その代わり、地球で言うクリスマスパーティーみたいな感じで、肉がとても美味しかった。


片付けを終えて、みんなで集まり今後のことについて話し合う。


「シャイト、フィル。お前たちはこれからどうしたい?5歳になったのだから、剣の稽古をするのも有りだし、魔法の修業をするのも有りだ」


「私は魔法の修業がしたい。魔法師になってお母さんみたいになるの!」


父さんの質問に即答したのがフィルだ。

その回答を聞き母さんはとても嬉しそうな顔をして「じゃあ、母さんが師匠になってあげる」と言って明日から修業が始まることが決定した。


また、シャイトはというとまだ決めかねていた。


俺は対人戦闘技能しかないし、直剣なんて扱ったことすらないので剣術も教えてもらいたいが、間近に魔法が有るのに、魔法技能を習得しないという手もない。


そんな悩みを察したのか母さんが助け舟を出してくれる。


「そんなにどっちもやりたいのならどっちもやればいいんじゃない?その代わり修業はきつくなるけどね」


そうか、2つ同時並行で学ぶというのもありなのか……


「僕は2つともやりたい」


「よっしゃあ!じゃあ、早速明日から特訓だ!」


「あなた興奮し過ぎよ。シャイトには剣術を教えたいって前々から言ってたからね。嬉しいのよ」


フィルとシャイトが驚いていると母さんがこんなハイテンションな理由を教えてくれた。


翌日、いつものように朝起きて、朝食を食べたら、フィルは母さんと近くの空き地にいき、俺は父さんと一緒に家の庭にいく。


「シャイト、これからは午前中剣の稽古。午後から魔法の稽古だ。いいな」


「うん。頑張るよ」


今の時刻は午前7時。今から稽古を開始して昼頃に終わるとしても毎日5時間の稽古だ。


その後の稽古は苛烈を極めた。

元勇者だということもあり父さんはとても洗礼された動きをしており、俺がこの人をターゲットにして殺しに行くとしたらとても難しいだろう。

それくらい強いのに本気で稽古してくるんだからたまったもんじゃない。

また、転生する前の俺ならついて行けただろうが5歳児の身体だ。とても無理がある。


そんなとても楽しくない稽古をしていき、母さんとフィルの2人が家に帰ってきた。


「あなた、シャイト、ご飯にするから汗流して入りなさい」


「じゃあ、さっさと流しちまおうか!お腹減ったもんな」


そう言って父さんは俺の服を脱がして自分も裸になる。


(いくら人がいないからって外で裸になるのはどうなのよ…)


父さんは自分と俺の上にたっぷりの水を出現させてシャワーのように水を降らせる。


汗を流し終わって家の中に入るととてもいい匂いが漂ってくる。


「「ぐぅ〜〜〜」」


俺と父さんのお腹が同時に鳴り2人で顔を見合わせて笑う。


昼食はパン、ミネストローネの2つだったがとても美味しかったので満足だ。


昼食を食べ終えたら母さんと一緒に近くの空き地に向かう。

フィルはせっかく短剣をもらったのだから護身術ぐらいは身につけると言って午後は剣の稽古をするらしい。


木々の間を縫うように手を繋ぎながら進み、25メートルプールが1つ入るぐらいの大きさの開けた場所に出る。


「ここで練習するの?」


「そうよ。まずは、周りの魔力を集めるような感じをやってみて。こんな感じよ」


母さんが実演を見せると手の平に魔力が集まって行くのがわかる。


俺は目を閉じて殺し屋時代に研ぎ澄まされた感覚を使い大気中の魔力を集める。

周りの草木がざわめき感覚では無く目で陽炎のように揺れる魔力を知覚できるほどにまで集めると母さんが俺の肩を揺らした。


一瞬、母さんに集中が行くと俺に集まっていた魔力が散っていった。


母さんの顔を見ると物凄い嬉しそうな顔と物凄く怒ってそうな顔を同時にしており、とても器用だ。


「どうしたの?」


「シャイト、魔法の才能あるわ。母さんでもあんなに魔力集められないもの。それと、絶対に母さん達の前以外で魔法を使ってはダメよ」


「どうして?」


「自分で集められても制御出来なければ意味がないし、制御出来ないと魔力が暴走して化け物に変わってしまうからよ」


化け物とは……それはまた物騒だ。


そんなこんなで魔法の特訓もしていき、今日はどれだけの魔力を制御できるかを確かめた。

結果は何も特訓していないのに母さんの5倍は制御が可能だった。


夕食の時に母さんがその事を話すと父さんまで喜びだした。




そして3年がたち、俺とフィルが8歳になった。


俺は既に父さんに少し劣る程度までの剣術を身につけ、魔法は5歳の自分より4倍の魔力制御が行えるようになっていた。(ワンド無し)

父さん曰く、俺の魔力制御量は魔王を片手でひねり潰せる程らしい。


自重しなくては……


魔王がどんな強敵だったかわからないので力の把握はしづらいが、俺の感覚では全力でこの世界を破壊しようとしたら一撃で破壊出来るだろう。

そんなことはしないが……

フィルのはというとこちらも騎士くらいの実力の人なら軽く相手出来るくらいの剣術を身につけ、魔力制御量は母さんの3倍程度。魔王幹部と同じくらいだそうだ。


俺とフィルが2人手を組んだら怖いものなしだろう。


今は修業というより父さんの訓練相手みたいな感じで剣の稽古は続けており、魔法の方は母さんに魔力を物質に変換したり、イメージを乗せる修業をしている。


そして夕食の時に父さんが狩に連れていってくれると言い出したので明日一緒に狩に出かけることになった。


翌日、俺は朝食を食べ終えたら子供部屋に置いてあるバタフライナイフを腰に引っ掛け、剣を携帯するためのベルトを身につけてから5歳の誕生日の時にもらった子供用の直剣を下げる。

それに加えワンドを腕輪状にして取り付け、魔導具化していないフィルとお揃いの指輪をつける。


準備を終えた俺はリビングに降りると、父さんが狩の準備をしていた。


フィルは狩には行かず家にいるようでお茶を飲みながら寛いでいる。


準備を終えた俺と父さんは家を出る。


「「いってきまーす」」


「「いってらっしゃい」」


父さんが家を出発してから15分したところで立ち止まり、索敵の魔法を使用する。

索敵は敵だけでは無く、周りにいる生きているものすべてに反応し、反応するものを絞ることも可能なとても便利な魔法だ。


「ここから100メートル先あたりに猪が3体。仕留めるぞ」


「うんっ」


俺が本気で気配を消すとすぐ前にいる父さんにも気配が察知できなくなるので、手加減をしながら尚且つ猪には見つからないように近づいていく。


猪の大きさは一体一体が1メートル50センチを超す大物であった。


「さすがに無理じゃない?」


「いや、行ける。一体攻撃すれば多分他の2体は逃げ出すだろうからな。あの一番大きいやつを殺るぞ」


俺は首を縦に振り、父さんの動きに合わせて突撃する。


茂みから抜け出すと同時に腰に下げてある剣を引き抜き標的とした猪の脇腹に一撃を入れた後すぐに距離を取り父さんが左前脚の付け根を斬りつける。

父さんが斬りつけている間に俺は軽く他の2体に威圧をかけると思った通りに逃げ出した。

その間にも父さんは右後ろ脚の付け根にも斬撃を見舞っていた。


左前脚と右後ろ脚の付け根を斬りつけられて身動きが取れない猪の首に剣を突き立て息の根を止める。


「お、ちょっとは躊躇すると思っていたんだがな……まあいい、血抜きするから手伝ってくれ」


前世で殺しには慣れているため全く躊躇しなかったが、普通最初は躊躇する。

失敗したな……今度から気をつければいいだけか。


父さんは猪の後ろ足に持ってきた縄を縛り付け木にぶら下げる。


「血抜きの方法を教えるから見とけよ」


そう言って猪の足首から先を切り落とし、首もおもっいっきり切り落とす。

すると、血がバケツをひっくり返したような勢いで出てきた。


(グロ……まあ、見慣れてるけど)


「血抜きしている最中は血の匂いで獣や魔物が近づいてくるからその迎撃と警戒をするぞ。初めての戦闘だ。緊張し過ぎて固まるなよ」


(戦闘は初めてではないのだがな……いや、獣相手は初めてか)


俺は首を縦に一度振り全神経を集中させる。


(ん?こちらをうかがい見る視線がある?どういうことだ?しかも人間…)


視線を発している人物がいるであろう場所に視線を向けて殺気をその一点だけに集中させる。

これならば父さんにも気付かれないだろう。


一瞬、怯んだ気配を出したがまだ観察を続けるようだ。


しかし、一瞬だけでも素の気配を出してしまったので全ての情報とは言わないまでもある程度の情報は掴めた。


性別は女、身長は俺とおんなじくらい、体重もおんなじくらい。この3つがわかった。


ってことは子供ということか?子供がこんなところで何をしている?

いや、人は見かけによらない。殺し屋かもしれんな……以前1度だけ家に侵入してきたのだし、その線もなくはないか…


「父さん、珍しいもの見つけたからちょっと離れるね。すぐ帰ってくるから」


「誰かに襲われたら大声出すんだぞ。すぐ助けにいくからな。といっても必要なさそうだが」


父さんは苦笑しながら了承してくれたので鞘に納めていた剣を引き抜き、先程からうかがい見る視線が を送っている者に近づき……袈裟懸けに斬る。


ガキィン


俺の剣と相手の短剣が重なり合い火花を散らす。


(おっ、やるじゃん。ん?この短剣どこかで………)


俺はどこかで見たことある短剣に気づき相手の顔を見ると……フィルだった。

俺は剣を鞘に納めて問う。


「あ、フィル。なんでここに?」


「い、いきなり、やめてよ。私じゃなきゃ死んでたよ?それに何?あの気配の消し方。いきなり目の前に現れたと思ったじゃない。あんな技術取得してたの?」


「いや、まあな」


殺し屋だった時に身につけたなんて言えない。まず転生者だって言えない…俺は話の矛先をずらすために別の話を切り出す。


「というより、なんでここにフィルがいるの?」


「抜け出してきた」


「母さん心配するじゃん。それより狩に興味があるなら最初から来るって言えばよかったのに……」


「だって狩は男の人の仕事だって思ってたし…」


「とにかく、父さんのところに行こう」


フィルの手を引っ張って父さんがいる場所まで戻って来る。


「フィル?なんでフィルがここにいるんだ?というか珍しいものってフィルだったのか。シャイトよく見つけられたな」


「偶然だよ。それより勝手に家から出てきちゃったみたいだから先に家に帰ってていい?多分母さんが心配してると思うから」


父さんの許可をもらってから家に帰ると案の定、母さんは心配しており、フィルはその後こってりと父さんと母さんに絞られた。


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