グリングラス
掲載日:2026/01/09
刻まれた手紙、日記。
解体された記録は最小単位の言語だ。
ばらばらにされたそれらは、
意味を成さず、意味を成す。
かき混ぜられ、並び替えられる。
偶然が必然のような体を成して形を得る。
意味があり、意味がない。
言葉の海うねりに手をかざしてみようと、
言語の礫が無限に種子となろうと、
新たに形を得て何かを示すのだろうかと。
その種子より芽吹いた草花を喰んだ羊の、
排泄された種子から新に芽吹いた草花の、
拡がる野原の草原の、
見つめる羊飼いの少年の伏せた瞳に映る情景の。




