対立
私たちは七瀬さんを連れて警察署に来ていた。
「あのー!誰かいますか?」
「はーい!少々お待ちを〜」
奥の方から1人の男性がやってくる。
「うお!珍しい面々じゃん!ってお前は七瀬!」
「お、テースターは警察になってたのか。」
「そうだぞぉ〜スタンも悪さするなよぉ?」
テースターさんはスタンさんと同様のFPS配信を主にしているゲーム配信者だ。腕前は中の上程度、ただ観察に長けており、戦略を練る力ならタークスさんにも引けを取らない。
「それは無理な相談だなぁ〜俺たちギャングだし」
「は?ギャングってソプラノに入ったのか?…いや、それだと七瀬を連れてきた意味がわからんな…もしかして新しく設立したのか?」
「正解です!私たちは翠雨って新しいギャングを設立したんですよ」
「うわぁ…マジか…こりゃ早めに広めないとな…」
「まだ悪さはしてないよー」
「いや、別に志穂程度なら悪さされても捕まえられるからいいんだが…」
「むっかー!なんなのぉ!ボコボコにしてやるんだからね!雪さんが!」
「え、わたしぃ!?」
【草ァ】
【知ってたww】
【警察も大変そう】
「で、七瀬の野郎が喧嘩売ってきたからついでに捕まえてきた。」
「なるほどなぁ…てか、なんでこの2人に喧嘩売ってるの?普通に負けるだろ…」
「いやぁ、楽しいかなって…それに、翠雨ができるのは知ってたから、ソプラノと翠雨の上下関係をしっかりしとこうかなってさ」
「結果がこれかw」
「あぁ??まだ終わってねぇよ」
七瀬さんがそういうと警察署の周りに車が集合してくる。全部の車に音符のスプレーがかけられている。
「これヤバ…[いまから警察署に来れる人いますか?警察署がソプラノの囲まれてて、多分七瀬を回収しにきてます。]」
「私たちまだ銃持ってないから不味いですね…」
「流石に拳じゃ勝てんな…」
「私…ついてこない方が良かったかな?」
【志穂ちゃん不憫すぎてワロタ】
【不憫枠志穂】
【これは不憫】
【てか、マジでこれどうするの?逃げれなくね?】
「うーーん…」
「まあ、全然いけるな…」
「打開策あるんですか?」
「あぁ、ある。まずは七瀬の手持ちを漁る」
「ちょっ!」
「そんで銃を取り出して〜…」
「おい!銃刀法違反だぞ!まだ許可証取ってないだろ!」
「そんで、まずはうるさい警察を殺害」
パンッとテースターさんを撃ち抜く。その一発はテースターさんの命を確実に仕留める。
「マジで終わってるわ、お前…指名手配されるぞ」
「その程度がなんだ?今が重要なんだよ!それにギャングになったんだ。そんくらい怖くねぇよ」
「それなら私も貰いますね」
私はテースターさんから銃を奪い取る。そしてスタンさんと私は発砲していく。普通なら当たらない距離だ。でも、撃ち方を工夫すれば、5メートルは射程が伸びる。それを駆使すればこの程度余裕だ。そして7名程度仕留めたら私とスタンさんが気絶している2人を担ぎ5人で移動をする。移動したのは警察署の地下駐車場。ここは警察以外開くことができない。そのため安全でもあり、袋小路でもある。すると一台の車が入ってくる。それと同時に私たちは七瀬さんとテースターさんを置いてその空いた扉から抜け出す。ソプラノは私たちを追って中に入ったのだろう。外にはほとんどいない。隠密をしながら私たちは警察署を後にした。
「うわーん…私なにもしてないのに…指名手配されてるんだけどぉ!」
【不憫乙】
【これはかわいそすw】
【強く生きろ】
「しかもクイッター(ゲーム内SNS)で、ソプラノが翠雨潰すって言ってますよ…」
「まあ、なんとかなるだろ」
「七瀬さん以外にも強い人所属してますし、警察もプラスとなるときついかもですね」
「私…入るギャング間違えたかな…」
【スタンがいる時点で何処に所属しても一緒】
【唯一スタンを扱えるのが雪だからな】
【多分まだマシ】
「今日は一旦ここで私は終わろうかな」
「私もぉー」
「俺もそうするかな」
「それじゃあ!」
「おつぅ」