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続く悲観、かかる集合
「ここで決めればヒーローだ。この試合に勝てる。」あいつらは意識が前に向いている。そして僕は後ろ向きだ。「ここで外したら怒られる。がっかりされる。」外したらどうしようかと考える。パスやキャッチをするだけでも内心ドキドキする。あいつらはきっとそんなことを考えていない。もちろん楽しいと思える瞬間もたくさんある。それでも僕は、遼太郎たちほどハンドボールというスポーツを楽しめていないと思う。
集合がかかる。考えうる限りで最も惨めな禿げ方をしたコーチ(日焼けがうまく茶を濁している)が来週に迫った公式戦のスターティングメンバーを発表していく。僕も逆サイドとしてレギュラー入りを果たした。実力が拮抗した中で、上級生であることと練習を休まないことが味方しただけだけど。
「もう知っていると思うが、初戦の相手には東西選抜に選ばれたキーパーがいる。そこを攻略しなければ勝つことは難しい。一本一本のシュートを確実に決めていけるように。」
あぁ、嫌だなぁ。




