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アイドルバスター 印税の偶像  作者: おでん信用金庫
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えちえちダイナマイト[園田 りんね①]

前回までのあらすじ


西覇王、アイドルやるよ



緑一色(リューイーソー)女学院 体育館裏



女子生徒「嫌ぁっ、放してっ!」


ヤンキー「うるせぇ、デカい声出すんじゃねぇ!」


舎弟「兄貴ぃ~、こいつが前に言ってた女っすか?」


ヤンキー「そうだ、前から目をつけてた奴だぜぇ」


舎弟たち「さすがっす兄貴ぃ!!」


女子高生「うぅっ、うぅっ・・・」


ヤンキー「よぉ~し、じゃあ早速脱いでもらおうか~~!!?」


女子高生「いや、いやぁっ・・・!」


舎弟「おい女ァ!!いつまでも泣いてんじゃねぇぞ!!兄貴が脱げっつってんだからさっさと脱げや!!!」


女子高生「うぅ、許してください・・・!」


ヤンキー「許してほしいかぁ・・・じゃあ脱げよ、服を」


女子高生「いやぁ~~~っっ!!!」


ヤンキー「はぁ~~~めんどくせぇなぁ~~~!!!じゃあ俺が優しく脱がしてやんよぉ~~~!!!(カッターを取り出す)」


女子高生「きゃぁぁ~~~~~っっっっ!!!」


???「・・・ゴホン!」


舎弟たち「!?」


ヤンキー「あぁ、なんだぁ?」


???「まったく・・・(けが)らわしい匂いがすると思って来てみたら、品性の欠片もない愚者の群れがおったわ。それも、外部から来た不純物ときたもんじゃ」


ヤンキー「んだよ、センコーでも来たのかと思ったらJKかよ。悪いけど邪魔しないでもらえないかな、今忙しいんで」


???「悪いが、それは許容できぬ相談じゃの。泣いて抵抗する女子を無理矢理食い貪ろうとする愚かな下種(げす)どもを黙って見過ごすことなど、(わらわ)の血が許さぬわ」


ヤンキー「おいおい、聞いたかお前らァ。俺たちが愚かな下種だってよ~」


舎弟たち「草」


ヤンキー「こっちの事情も知らねぇくせに口出ししないでもらえないかなぁ。そういう正義の味方ツラする奴だいっきらいなんだよねぇ~」


???「妾も同意見じゃ。貴様らのような輩を見ていると吐き気がするわ」


舎弟「てめっ、さっきから黙って聞いてりゃツベコベと!!!誰に向かって口きいてると思ってんだクソアマがぁ!!!」


???「やかましい(☆4の(むち)ではたく)」


舎弟「ぶぐふぇっっっ!!!?」


ヤンキー「なにぃっ!?」


???「お主らこそ、誰に口答えしていると思っておる?」


ヤンキー「な、何モンだ・・・てめぇ・・・!?」


???「ふ、妾を知らぬか。ならばこの機会にそのお粗末な脳裏に刻み込んでおくがよい」


りんね「妾は『園田(そのだ) りんね』・・・緑一色女学院の風紀委員長をしておる、しがない高校3年生じゃ」


舎弟「なっ、園田 りんねだと・・・!?」


ヤンキー「なんだ、知ってんのか?」


舎弟「『泣く子も黙る、園田組』の組長、『園田 銀丸(ぎんまる)』の一人娘ですよ!」


ヤンキー「なに、ヤクザの娘・・・っ!?」


舎弟「えぇ。巷では『地獄の輪廻(りんね)』と呼ばれ、風紀を乱す(ヤカラ)粛正(しゅくせい)し続けているという噂を聞いたことがあります・・・!」


りんね「ほう。そちらのモブは妾のことをよく知っておるようじゃ。結構結構。ならば、妾の前で風紀を乱した者はどうなることかも、当然心得ておるじゃろうな?」


舎弟「マズいっすよ兄貴・・・あの女に(たて)突くことは、園田組に喧嘩を売ることと同じです。ここは、謝るしか・・・」


ヤンキー「ふっ、ふふふふざけんじゃねぇ!なななんで俺が謝らなきゃいけねぇんだよ!!これまでの人生、怒られたことはあっても決して謝ってこなかったこの俺に対して、よりにもよってこんなワケの分からない女に向かって謝ってたまるか!!(不謝(あやまらず)の誓い)」


舎弟「そりゃあ重々承知してますが、今回は相手が悪くて・・・」


ヤンキー「相手なんか知るか!!俺は謝らねぇからなぁぁぁぁ!!!」


りんね「ほう。自分の過ちを省みるつもりもないか。随分と肝が据わっておるようじゃ。では望み通り粛正してやろう。この()()()ども」


ヤンキー「・・・えっ?」


りんね「えっ?」


ヤンキー「今なんて言った?」


りんね「・・・聞こえなかったか。犯罪者どもめ、と言ったんじゃが?」


ヤンキー「いや、犯罪者はこの女子高生なんだけど」


りんね「・・・は?」


ヤンキー「この女が店の商品万引きして逃げたから、ここまで追っかけてきたんだよ」


りんね「ま、万引き?」


ヤンキー「そうだよ。こいつ、ウチの店で度々万引きしてると思われる常習犯でな、ようやく万引きの瞬間を捉えたからとっ捕まえたの」


(女子高生改め)万引き犯「ちっ、せっかく被害者面しようとしてたのに・・・」


りんね「ウチの店・・・お主ら、レイプ魔ではないのか?」


舎弟「れっ、誰がレイプ魔じゃコルァ!!?」


舎弟「兄貴はなぁ、ちょっと見た目が悪くて不良だと思われがちだけど、『カトーナノカドー東桜ヶ丘店』の歴とした店長なんだからなぁ!!?」


舎弟「近所のご老人から愛される自慢の店長さんなんだからなぁ!!?」


舎弟「あとバリバリ現役の童貞なんだからなぁ!!?」


(ヤンキー改め)店長「あっお前余計なこと言わなくていいんだよバカ!!!」


りんね「じゃあ、その女子の服を無理矢理脱がそうとしてたのは・・・?」


店長「服の中に隠した商品を出さねぇもんだから、無理矢理でも脱がそうとしたんだよ悪ぃか!!?」


りんね「・・・お主らはそこの女子を襲おうとしている輩じゃないんじゃの?」


店長「そうだよ。この俺がそんなことするわけねぇだろうが!!!」


りんね「そうか。お主らは良い人間じゃったか。それは悪いことをした」


店長「ふん、分かってくれればいいんだよ」


りんね「うむ。ではさらばじゃ(退散)」


店長「えっ、おい待てよ。この万引き女子高生は放っておくのかよ!?犯罪者だぞ、犯罪者!」


りんね「知らぬわ。妾には関係ない」


店長「なんでだよ!風紀を乱す者を粛正するんじゃなかったのか、お前は!?」


りんね「ふむ。たしかに風紀を乱す者は粛正する。じゃが妾が粛正するのは、()()()()()()だけじゃ」


店長「・・・あ、聖域ってなんだよ?」


りんね「いちゃラブ」


店長「え?」


りんね「妾はいちゃラブを心から愛しておる。いちゃラブというシチュエーションだけで心躍り血が騒ぐ。いちゃラブとはすなわち、この世の光・・・万物を照らす尊いモノじゃ。分かるじゃろう?」


店長「えっ。あぁ、うん」


りんね「光があれば当然、闇も存在する。闇とはすなわち、陵辱・強姦・無理矢理などのことを指す。そういった下劣で品性の欠片もないモノを、妾は好かぬ。怒りすら憶える。世界の闇・・・いちゃラブという聖域を汚し、愚弄する者を粛正する。それが妾の使命じゃ」


舎弟(なに言ってんだこの人)


店長「・・・1つ、聞いていいか?」


りんね「なんじゃ?」


店長「『陵辱(りょーじょく)』って何だ?」


りんね「・・・は?」


舎弟「兄貴っっ、そんなこと知らなくていいんすよ!!」


舎弟「兄貴には絶対に関係ないモノですから!!」


店長「・・・なんだ、そうなのか。じゃあ『強姦(ごーかん)』ってやつも知らなくていいのか?」


舎弟たち「いいんですって!!!」


店長「な、なんでお前らそんな必死なんだ・・・」


りんね(・・・)


りんね「お主、名はなんと申す?」


店長「あ、『京極(きょうごく) 文吉(ぶんきち)』だけど」


りんね「(よわい)は?」


店長「21」


りんね「ほう・・・」


店長「な、なんだよ」


りんね「京極よ、お主には素質がある。崇高(すうこう)な『いちゃラブニスト』のための素質が。存分に励むがよい」


店長「なに、『いちゃラブニスト』って」


舎弟たち「俺たちもわかんないです」


りんね「そしてその他の有象無象(うぞうむぞう)どもよ」


(舎弟たち改め)有象無象たち「誰が有象無象どもじゃあぁぁ!!」


りんね「穢れなき純粋な彼を、守ってやるのじゃぞ」


有象無象たち「「「わぁ~~~かっとるわボケェェェェェッッッ!!!」」」


りんね「ふっ、それでよい。ではさらばだ」


店長「・・・結局、なんだったんだ。今の」


有象無象「さぁ。少なくとも、兄貴の味方だとは思いますが」


店長「え、なんでだよ」


有象無象「なんででも」


店長「なにその妙にエッジの効いた返しは・・・って、あぁぁっっっ!!!?」


有象無象たち「どうしました!!?」


店長「万引き女子高生が・・・いない!!」


有象無象たち「あぁぁぁぁっっっっ!!!」


いちゃラブはいいぞ

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