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5話 軍の刺客

スランプで遅くなりましたごめんなさい

 アークフェンリルが動くのと同時に私も地面を蹴ってアークフェンリルに接近した。

「やぁッ」

 姿勢を低くしてアークフェンリルの足を狙って剣を振った。

 私の剣は確実に当たった。だが、斬った感触がない。

「ガルルゥッ」

 一点に魔力で生成された氷を展開し、防いだのだ。

「私の刃を防ぐなんて……」

「ヴィーシェ、火属性は行ける?」

「火かぁ……属性付与でならできなくはないけど」

「リエルちゃん、制御手伝って」

「はい」

 リエルの力を借りて、私はヴィーシェのほうに火属性を付与した。

「もう一回!」

「ガヴヴ」

「なっ――」

 火属性を付与した状態でさえ魔力の氷で防がれた。

 属性も切れ味も関係なしに防ぐ氷。アークフェンリルがこれに守られている限り私は打つ手がない。が、それなら防がれなければいいだけの事。

「お姉ちゃん、速度強化」

「はいよ」

 風魔法で自身の速度を強化して、今までの数倍の速さでアークフェンリルに攻撃を仕掛ける。

「無駄だッ! アークフェンリルの特性は魔氷狼の氷界、あらゆる攻撃を自動で防ぐからな!」

「そんなの勝てるわけないじゃん!」

「ふ、フフハハハ! どうだ、これが俺のアークフェンリルの力だ!」

「こんなの……チート過ぎるよ……」

「ノエルちゃん――」

 ごにょごにょ。

「あー、確かにそれならいけそうかも! ありがとうお姉ちゃん」

 確かに攻撃を自動で防がれては勝ち目がない。しかもその盾は属性も威力も関係なく防ぐものだ。なら――

「灼熱の劫火よ 敵を焼き尽くせ」

 アークフェンリル自体に魔術を使い、燃やす。

 すると案の定防がれることなく攻撃を与えることが出来た。

「出来た!」

「この調子だよノエルちゃん、バンバン魔術を叩きこんじゃって」

 私はアークフェンリルに直接魔術を発動し、内側からダメージを与えていく。

 魔氷狼の氷界で防ごうとも内側からなので効果はない。

「なん……だと?」

 アークフェンリルは能力こそチート級だが、攻略法さえわかれば中級魔獣程度の強さだ。

「あ、アークフェンリル、とにかく動け!」

 私が使っていた魔術は任意座標に発動するもの。それなら確かに動いていれば多少はぶれて避けられるかもしれない。だが私相手にそれは通用しない。

 だってリエルが座標指定してるんだから!

「なぜだ、なぜ避けられない⁉」

「座標指定は私がしているので」

 キリッとリエルが言った。

「ちなみに術式の展開は私」

 実質私はほとんど何もしていない。ただ魔力をおくって 術式を発動しているだけだ。

「これでとどめだね」

 動きが止まったところで、最後は剣でとどめを刺した。

「クソッ……魔王には勝てないのか……」

 まあ魔王は魔界最強がなるものだからね。

 そんなことを思いながら私はアークフェンリルを眺めていた。

 少し時間がたって「よし!」と言って立ち、アークフェンリルを操っていたであろう悪魔(・・)を探しに行った。

 まだ気配は残っている。

「悪魔さーん、出ておいで―」

「ひぃっ」

 近くからそんな声が聞こえて来た。

「お姉ちゃん、どこから聞こえたかわかる?」

「う~ん、たぶん右の方かな?」

「わかった」

 私に攻撃を仕掛けて来た。そして私が魔王ということを知っているということは確実に私の敵だ。恐らく反魔王軍の一員だろう。

 さすがに攻撃はしてこないだろうが、念のため爆炎魔法を撃っておいた。

 爆発で少し岩が崩れ、悪魔が隠れていた道は封鎖された。

「もういいよね?」

「たぶんいないと思うよ?」

「はい、気配は感じません」

「ならいっか」

 なぜか急にやる気が失せたので私はダンジョンを出た。

 その日から当分反魔王軍に狙われる生活が続いた。

次回からは一応2章に入るのですが、小説家になろうのほうでは当分一章のままにしようと思います

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