第19話:俺、新スキルGETです!
「えーと、ドロップは………スキルクリスタル!しかも3つ!?いやったー!!」
Fボスのドロップアイテムを確認すると、なんとスキルクリスタルだった。他の素材はないが、それでも十分過ぎる報酬だろう。
「スキルを覚えられるのは教会だったよな、行くか!」
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「マリアさん!新しいスキルお願いします!」
「はい、分かりました。スキル統合か、基本スキル、どちらにしますか?」
「スキル統合?」
「はい、複数の特定のスキルがある一定のLvまで上がっていると、そのスキルを統合、より強いスキルに変えられるんですよー。スキルスロットも空きますしね」
へー、かなり便利だな。俺は何が統合出来るんだろう?
「ルナさんは、短剣術と体術が共にLv15を超えているので統合して、ZRC/Kに出来ます。スキルクリスタルは2個消費です。統合しますか?」
ゼロレンジ………カッコイイなぁ………でもスキルクリスタル2個かぁ………うーん………
「………お願いします」
「はい、分かりました。後は基本スキル、取ります?」
「はい」
またスキル一覧を見ていく。………ん?このスキルは………
「これでお願いします」
「はい、分かりました。それでは頑張って下さいね」
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「………ん?そう言えばナチュラルに第2の街の教会にマリアさんいたな!?………げ、ゲームだからこういう事も、あるのか………」
少し戦慄を覚えながら街を歩く。うーん、新スキルを試してみたいけど………アトラに戻るか?うーん………そうするか。
街の門に向かっていると、門の近くに姉貴がいるのが見えた。
「おーい、姉貴ー!」
「ん?ルナ?どうしたんだ?」
「いや、特に用事があった訳じゃないけど………姉貴は?」
「ああ、私は友達と待ち合わせていてね、もうすぐ来ると思うんだが………ルナはアトラに戻るのか?」
「うん、ちょっと草原で試したい事があって………」
そう言うと姉貴は不思議そうな顔をして聞いた。
「なんでわざわざアトラの草原まで?別にスフェルの近くのフィールドでもいいんじゃないか?」
「ひ、秘密だ」
「なに?秘密?………」
………?いきなり考えこんでどうしたんだ?
「姉貴?」
「………ん、いや、何でもない。いやー、秘密か、そーかそーか」
ニヤニヤ
「な、なんだよ」
「いやー?なんでもないぞ?」
ニヤニヤニヤ
「なるほどなー、あのルナが………ふふっ」
ニヤニヤニヤニヤ
「だ、だから何なんだよ!?」
「だから何でもないぞ?しかし秘密か、お姉ちゃん悲しいぞー?」
ニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤ
………………ゾクッ
「わ、分かったよぉ!、話すから、話すからそのニヤニヤ笑いやめてよぉ!何でボクを見てそんなに笑ってるのぉ?(グスッ)」
「ほほー、そうかそうか、話てくれるか。ルナは優しいなぁ(ニコッ)」
「うう………」
「ところでルナ?」
「何ぃ?まだ何かあるのぉ!?(フルフル)」
「………素に戻ってるぞ?」
ほァっ!?あわわわわ………
「な、何でもない!アトラにはホーンラビットに用があるだけだ!」
「ふーん、ホーンラビット、ねぇ?肉でも取りに行くのか?」
「そ、そんなところだ」
「気を付けてなー」
ふう、誤魔化せたか………
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アトラ草原は相変わらず爽やかな風が吹いていて、とても気持ちいいフィールドだった。
「それじゃ、始めるか」
ホーンラビットに向かってそのまま歩いて行く。
「クィ?」
当然ホーンラビットはアクティブ状態になる、が。
「ほら、食べろ?」
襲いかかってくる前に薬草をホーンラビットの前に差し出す。すると………
「クィー♪」
パッシブに戻って薬草を食べ始めた。
「おお、本当に出来た………」
普通のプレイヤーが薬草をあげても別にホーンラビットは止まったりはしない。が、あるスキルを持っていれば話は別だ。
「従魔術………とって良かった~、黒い毛並みと赤い目が俺とお揃いだな~」
それがこの従魔術というスキルだ。その名の通り、モンスターをテイム出来るらしい。だがまあ、ホーンラビットなら薬草というようにモンスター事にパッシブにするのに必要なアイテムが決まっているらしい。しかもそれらは殆ど謎らしい。(ホーンラビットは例で薬草だと分かった)
「さて、【テイム】」
「クィー………クィッ♪」
スペルを発動するとホーンラビットの額に魔法陣が浮かび、吸い込まれていった。成功だ。失敗すると魔法陣は砕けるらしい。
『ホーンラビット原種(♀)をテイムしました。名前を付けて下さい』
「ゑ?原種?」
ちょ?普通に白、黒、茶色の三色いたよな!?何で原種!?普通の黒いホーンラビットじゃないの!?
はい、新スキルはZRC/Kと従魔術でした。
あと、角兎ちゃんの名前募集ですー
原種「クィクィー」




