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俺、VRMMO始めました。  作者: 黒狐
~~~第1の街・アトラ~~~
13/27

第13話:俺、リオPTに翻弄されました………

 翌日、俺はボス討伐をリオのPTに手伝ってもらうことになった。そして今、フィールドの入口で待っているのだが………


「うぅ、俺、大丈夫かな、足でまといにならないかな!?うぁ、緊張する………」


 そう、俺は酷く緊張していた。体感ではそこまで苦労していないものの、自分は死にスキルが5個もあるのだ。

 幸い、リオ達のPTはそれなりに実力があるらしい。もう既に第3の街にも行っているらしい。


「しかし、なんで手伝ってくれる事になったんだ?」


 元々はリオだけが手伝ってくれる筈だったが、何故かリオのPTの人も手伝ってくれる事になったのだ。


「お、いたいた。ルナ!」


 声のする方を向くと、リオと見慣れない4人の男女がいた。恐らくリオのPTの人だろう。


「あ、リオ!それでこの人達が………?」


「おう!皆、コイツが俺の幼馴染、ルナだ」


「あっと、俺はルナ、弓使いだが少しなら近接もイケる。よろしくな」


 俺はそう言うと自然に顔が(ほころ)んでいた。なんか、頼もしいなぁ。


『………(ポ~ッ)』


 ん?どうしたんだ?何だかリオは苦笑しているし、他の人は固まっている。


「んじゃ、紹介するぜルナ。このデカい大剣しょってる優男がローグ、そんでその隣の魔法使いっぽいのがレイカ。んで女騎士がグウェンで、ショタさん僧侶なコイツがネイトだ。皆βからの付き合いだ。改めてよろしく~」


「よろしく、ってうわっ!?」


 いつの間にか目の前にいたレイカって子が抱きついてきた。


「はぅ………可愛い」


「え?ちょ?」


 戸惑っていると今度はローグって奴が近づいてきた。


「ル~ナちゃん、今度お茶でも一緒にどう?実は第2の街にいい店があるんだよねー、このボスが終わったら行けるようになるんだし、どう?」


「……ダメ、この子は私の」


「え?え?ええ?」


 助けを求めて周りを見てもリオとネイトって子は笑ってるし、グウェンって人はまだ固まっている。


「リオ、こんな可愛い幼馴染がいるなんて聞いてないぜ~」


「………うん」


「本当だよー♪」


「いや、あの俺おと―――」


「ああ、スマンスマン、うっかり忘れてたんだ」


 ………あの………


「ほら、グウェン、起きてー♪」


「………ハッ!?な、なに?」


「君は死にスキルを取ってしまったんだね。可哀想に!僕に頼ってくれよ!僕は女の子の味方だからね」


「………良い抱き心地」


「いや、だから俺は男で………!」


「ハハハ!そう照れるなよ、ルナ。………ぶはっ!」


 リオは肩を震わせて必死に笑いを堪えている。アイツ………!


「おい!俺は男だ!男なんだからな!」


 俺がそう言うとリオ以外が、また固まった。なんでだ?リオは今にも笑いだしそうだ。


「ルナちゃんが、男………?」


 ローグが呟くとレイカやグウェンはもう一度固まり、ネイトは「嘘でしょ」と、目を見開いていた。



▼△▼△▼△



「さて、それじゃボスな訳だが………ルナが虫苦手なの忘れてた、スマン」


「別にいいけどさ………」


 今こうして手伝ってくれてるわけだし。


「まずは俺とローグが突っ込む。グウェンは後衛の護衛を頼む。レイカとネイトはいつも通りだ。そんでルナも後衛。無理はするな」


 森の広場の少し前でリオが説明してくれた布陣。なんとか足手纏いにならないようにしなきゃな。


「………大丈夫」


「へ?」


「………私達なら、ここのボスぐらい簡単、そう緊張しなくても、いい」


「うん、そうだねー♪」


「後衛は私が守るから大丈夫よ」


「レイカさん、ネイト、グウェンさん………ありがとう!」


 思わず笑顔になる。皆優しいなぁ。


「………嘘だろ………」


 後ろでまだローグがつぶやいていた。

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