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ブルーブラッド

作者: 尚文産商堂

高貴なる血筋を意味する、ブルーブラッド。

私は、その末裔。


古くから、魔族と呼ばれる5つの種族、吸血鬼、化狼、夢魔、獏、精霊は、その中核となる一族が存在する。

そこに魔術師の家系3つを加え、八家と称する。

私の家系は、魔術師の3つの家系の中で最上格である、グラバリー一族だ。


このたび、私は日本に来ることとなった。

それは、交換留学生としてだ。

東欧から飛行機に乗り、日本へと着く。

魔法で行こうと最初は考えたのだが、向こうの状況が把握できないため、その選択は捨てた。

何かあれば、もしかしたら外交問題にまで発展しかねないためだ。

「グラバリーさんだね」

空港につくと、すぐに声がかけられる。

私の服装を見て、おそらくは判断したのだろう。

「初めまして、あなたが案内をしてくださる方ですか」

「ええ、東城国広(とうじょうくにひろ)と申します。手野大学魔術学部で留学生担当をしてます。日本語はどちらで勉強を?」

「アニメ、漫画、ゲームから」

私が日本と言う国に興味を持ったのは、陰陽道と言う魔術を知ってからだ。

それから私はゲームや漫画を読むようになり、さらにアニメを見るようになった。

「荷物、持ちましょうか」

「いいえ、結構です」

私は、持ってきていた荷物を魔法を使って運び、車に積み込む。

「これから、まずは寮へと案内しようと思っているんですが、どうでしょう」

「お願いします」

そして、車は発進した。


そもそも手野大学と言うのは、国立大学らしい。

留学する前に調べた限りでは、附属学校の敷地を含めて4つのキャンパスがあり、大学が主として使っているのはそのうちの3つのキャンパスだ。

魔術学部は、第3キャンパスと呼ばれる、通称勇王(ゆうおう)キャンパスにある。

このキャンパスでは、広大な敷地があるために、魔術系の2学部である魔術学部と文化学部以外に、農学部が属している。

さらに、教養学部教養学科魔術専攻も、この敷地内で授業が行われる。

他の大学のキャンパスとはシャトルバスを使って移動することができるが、さほど使われているという様子はないようだ。

一方で、学生生協やジム、屋内プールや屋外プール、さらには農場としての実習林と農地、魔術実験として、演習地、演習山、演習湖がある。

図書館もかなりの冊数があるらしく、勇王キャンパスだけでも、本館が10階、旧館が5階建てだ。

本館は地上7階地下3階で、地下は閉架棚となっている。なお、旧館は全てが地上だ。

キャンパス内には、2つのカフェと1つのレストランがある。

もっとも、キャンパスのすぐ外にはコンビニや食事どころは多数あるということらしいので、どうにかなるだろう。

さて、私がこれから向かうことになっている学生寮は、(どう)という名前だ。

勇王キャンパスに併設されている学生寮はこれだけである。

家賃は月5万5千円。安いのか高いのか、私には判断できない。

一方で、簡易宿泊用のものもあり、1回300円で止まることができる。

こちらは、(せい)という名称だ。

但し、簡易宿泊は、学生本人か、学生の親兄弟が泊ることができる。

宿泊の際には、学生徒のつながりを証明するためのものが必要となっている。

学生本人であれば学生証、親兄弟であれば学生証のコピーと運転免許証などがいるらしい。


これから、私はどんな生活をここですることになるのだろうか。

私は、橋を渡っている車の中から見える海を見ながら、そんなことを考えていた。

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