4. 理由は聞いた。後は寝る
更新遅れました。
理由は単純に続きが思いつかなかったのと、DIVA f/Fでエディットしまくってました。
あと、今話は2話・3話の補填的な話なのでめちゃくちゃ短いです。
すみません、5話は長くします
※2/13 AM2:00 文章改訂
「ふむ、なるほど」
美紀から、セクハラ動機を聞き出した私が最初に思ったことは
「里美ちゃん、怖いわ」
「へ?なんで?」
「普通、人の妹に姉を襲えとか言う?」
言わない。少なくとも私の知ってる常識にはそんなものは無い。
「さとっちだしねぇ~」
美紀が苦笑いしながら答える
いや、そんなんで済んじゃうものなの?
「普段からさとっちはこんなんだよ?後、何言ってるか分からないとことか」
「何言ってるか分からない?」
どういうことだろう
「いや、なんというか。うん、やっぱ何でもない」
「何よ、そこまで言ったんならいいなさいよ」
「いや~、さとっち本人の事だし言わない方が、うん」
「?」
まぁ、友達との内緒事は軽く話すようなものでもないか
「あ、美紀さっきの説明の時も、似たような感じに端折った場所あったよね?同じ理由?」
「うん、まぁそんなとこ」
なるほど
「うん、分かった。じゃあもう聞かない」
言いたくないこと、話さない方が良いことは
無理に聞き出すものでもないしね
「え、いいの?」
「うん、理由が聞ければ良かったんだしね」
「ありがと~!!」
そう叫び抱きつこうとする美紀を頭を掴み止める
さて、理由は分かったが、どうしよう。
痛いのと、痛いのが残る痛いの
どっちがいいかな
「はいはい、もう寝るわよ」
そう言いながら美紀をベッドの壁際に押し自分もベッドに入る
「お姉ちゃん。頭が凄い痛い」
「大丈夫?」
やったのは私だけど、素知らぬふりで心配する
「大丈夫じゃない。お姉ちゃんがハグしてくれないと治らないかも」
「お休み」
これ以上付き合えません。
お姉ちゃんは眠いのです。
「え、お姉ちゃん?わたしにハグするだけだよ?わたしを抱くだけだよ?」
「変態みたいなこと言ってないで寝なさい」
「え~わたし普通にハグして欲しいって言ってるだけなのになぁ~。変態さんの要素なんかどこにもないよ~?」
「……」
朝起きたら、ベーコンエッグのベーコンをハムにして出してやる
「お姉ちゃん?ホントに寝ちゃった?」
無視無視
「フッ、お姉ちゃんマスターのわたしの前で寝るとは中々に潔い」
「潔いって使いどころ違くない?」
「やっぱり起きてた!」
美紀が嬉しそうにはにかむ
騙された
「もうお姉ちゃんは眠いのです。寝てください」
今の時間はもう深夜1時をまわっている。
普段が23時~24時に寝るので、さすがに眠い
「う~ん、お姉ちゃんに身体壊されるとわたしが困るし、今日は大人しくしてあげるよ!」
なんだこの偉そうな物体は
妹か
「……お休み」
「はいは~い、おやすみなさ~い」
お互いにそう言いあい、眠りについた。
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
これで終わると思ったか!
お姉ちゃんは眠くてもわたしは全然眠くない!
寝入ってるお姉ちゃんの隣でとか寝れるわけがない!
「ふふふ、この時を待っていた!」
アニメとかの悪人が言いそうな言葉を小声で言いつつ、
お姉ちゃんを起こさない程度に起き上がる
「物色タ~イムアンド鑑賞タ~イム」
こんな事は中学に入学した時に止めたけど、
ここ最近のお姉ちゃんの趣味とかが気になるし、必要悪だ
悪いこととは分かってるけど、恋する乙女は怖いのだ
「む~やっぱお姉ちゃんは、涎が垂れててにやけてるとかの定番は無いか…」
かれこれ10分ほど飽きもせずに見ていたが、寝返りをうつ程度で、特に珍しい特徴とかもない
当たり前ではあるけどベッドから落ちるとかもない。
「……さて、見るのはこれくらいで、物色もとい…お姉ちゃんの周辺調査を開始する!」
軽い調子でベッドから降り、そう宣言するわたし。
お姉ちゃんのせいで壁際に押しやられたが、
立ってしまえばこっちのもの。
「お姉ちゃんの~最近の趣味は~♪」
変な鼻歌を歌いながら部屋を物色して回る
物色したらきちんと綺麗に戻すのが、プロの漁り…プロの探偵だ
「やっぱりお姉ちゃんは変わんないなぁ~」
女の子なら当然といっていいだろうか。
お姉ちゃんは昔から大の可愛いものが好きだ、UFOキャッチャーに可愛いものがあったら、
取るまで帰らないレベルには好きだ。
「ん?なんだこれ」
お姉ちゃんの机を漁ってると、見覚えのない小さな箱
「うわ、凄いプリクラの数」
箱を開けてみたら、軽く50枚はあるんじゃないかというプリクラ
しかも、一枚一枚場所も加工も違う。
可愛いもので統一されているのは完璧お姉ちゃんの趣味だ
「もうこれ、全部部屋に持ち帰りたいくらい!!」
わたしが悶絶する理由は一つ。
写ってるお姉ちゃんが、どの写真もとても嬉しそうな笑顔なのだ
「あ~…今日は良い収穫があった~。わたしのお姉ちゃん写真館にはきちんと保存した!……ん?」
そんなことを呟きつつ、最後のプリクラを手に取った
「誰これ」
最後のプリクラには、お姉ちゃんと知らない女の人が写ってた
それは特に普通の人から見ればなんの変哲のないプリクラ
「なんで」
ただ、他の写真とは違う点が一つだけあった
「なんでお姉ちゃん、そんなにうれしそうなのよ」
今までのプリクラは一人で写ってたし、右下にマッキーで数字が書いてあったから
一人でプリクラ制覇でもしてたんだろう。
そのどれもが笑顔だったけど、やっぱりそれは単純に達成感から来るやつで、
この女の人と写ってるやつみたいな、
"好きな人"が傍にいることが嬉しいというような顔じゃない。
「誰よこいつ」
誰だこの女は。
いつわたしのお姉ちゃんに手を出した。
いつ誰の許可を得てお姉ちゃんとプリクラなんて撮ってる
なんでそこに写ってるのがお前なんだ
なんでわたしはずっと想い続けてるのに、ぽっと出のお前がその場に居るんだ
なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで
なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで
・
・
・
・
・
・
・
・
そこから、朝、お姉ちゃんに"わたしの部屋"で起こされるまで、記憶がない