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真逆な姉妹の普通の日常※挿絵追加  作者: 豚骨
~ 真逆な姉妹の普通の日常 ~
13/21

9. 救世主亜澄

今月は5話くらい更新したいですね。


※ 12/31追記

無理でした、2つで勘弁お願いします(泣)

「お?君たちどこか行くところ?俺らも混ぜてくんない?」


めんどう くさい タイプ の

ひとたち が あらわれた!!


どうする?

たたかう

どうぐ

>にげる


「美紀、さっさと帰ろう」


美紀の手を取り相手の脇を抜けようとする


「ちょっと待ちなって。今俺らも暇でさぁ、一緒に遊んでかない?」


通り抜けようとした所で腕をつかまれる


「結構です。もう帰るところなんで」


「そんなつれないこと言わないでさぁ」


「そうそう、俺ら結構いいとこ知ってるぜ?夜通し遊べる場所とかさ」


にやにやしながらしつこく誘ってくる男達

ホント面倒臭い


「興味ないです。それにしつこいと女性に嫌われますよ。

あぁ、もう嫌われてるからナンパなんて小さい真似してるんでしたね。すみませんでした」


少しイラついたせいか、いらぬことを言った気がする。

まぁ、間違いではないしいいでしょ


「ちっ、てめぇ、こっちが下出に出てりゃいい気になりやがって」


ホントこういうタイプの人はちょっと反論するとすぐこれだ。

だから面倒臭いんだ


「調子に乗ってるように見えるのは、あなたたちが今ので図星だったからじゃないんですか」


イラつくと口がペラペラ動いてしまうのは、悪い癖かもしれない。

こういう相手には特に


「グチグチうるせぇんだよ!!剥くぞごらぁ!!」


キレた相手の一人が、固まって動けない美紀を狙って腕を伸ばしてくる

っ!


「美紀!!」


とっさに美紀を抱え込んで、守る体制を取ったところで、


「あれぇ~?女の子に向かって何してるのかなぁ~?」


意外な闖入者の声が聞こえた


「あ?てめぇには関係ねぇよ。引っ込んでろ」


「おい、こいつも中々じゃね?一緒にひん剥いちまおうぜ」


「そうだな、一緒にやっちまうか」


男たちがゲスな会話をしている横で私は驚きを隠せなかった


「あ、亜澄?」


「やっほい優樹奈。何してんの?困ってる?」


何も問題なんかないように軽く聞いてくる亜澄

いや、状況見てよ……


「まぁ、うん。困ってる」


「おっけー、ちょっと待ってね」


ひたすら軽い調子で請け負ってるけど、何する気だろう


「おいお前、俺ら無視して何話してやがる」


下らない話し合いが終わったのか、亜澄にも威圧っぽいものを向ける男たち


「ん~?まぁまぁ、ちょっとこっち来てよお兄さんがた」


男たちを招き猫みたいに誘いながら、裏路地に消えていく亜澄


「あ?んだよ…おい!お前らもくるんだよ!」


っ!

腕を強く引っ張られて結構強い痛みが走る


「痛い!!」


「うるせぇ!さっさと来い!」


かなり荒く引っ張られたまま私と美紀も裏路地に入った


「おい、なんなんだよ。…こんな場所に呼んで」


「いぃぃぃっやっほぉぉぉ!!!!」


「あ?……ぐぁ!!!!」


入ったところで私たち側から把握できたのは、

視界の真横から亜澄が急に入ってきて、

代わりに男が凄い勢いで吹っ飛んでいった事だけだった


「亜澄なにしてんの!?」


思わず声を荒げてしまう


「いや、困ってるって言ってたし、手っ取り早くこいつらノックアウトしちゃえば楽っしょ?」


「楽っしょ?って……はぁ、もういいわよ」


亜澄はこういう子だった。

こういう子なのをすっかり忘れてたよ…

相手が悪いとしても助走つけてのドロップキックは無いと思うな…


「…にすんだよこのクソアマァ!!」


金魚の糞状態だった男側がまたしてもキレ亜澄に殴りかかるが


「あ、そこ気をつけたほうがいいよ」


ふと思い出したように亜澄が声を掛けたと同時に


「が!?」


男の頭にタライが結構な勢いで落下し、残りの一人も気絶した。


「はい解決。簡単でしょ?」


亜澄がやり遂げたような表情で、ウィンクしながらこっちに振り向いた


「解決って…これ絶対後でお礼参りとか来るパターンじゃないの?」


「その時はまたこうやってやっつけちゃうから心配いらないよ~」


軽い調子で、手荒な事を言ってくれるね


「取りあえず、こいつらが目を覚ましてもまた面倒だから離れよう?妹さん大丈夫?なんか静かだけど」


「美紀?大丈夫?終わったよ?」


「…?…終わった?大丈夫?」


「うん、もう大丈夫。亜澄が助けてくれたしね」


「……亜澄?」


「うん、お姉ちゃんのクラスの友達」


「やっほい妹ちゃん。あたし矢井田亜澄って言うんだ、よろしくね」


「…美紀です…よろしくお願いします。……ねぇお姉ちゃん」


「ん?なに?、もしかしてどっか怪我した?」


「怪我はしてないよ、亜澄さんってさ、姉ちゃんの"友達"なんだよね?」


「?友達だけど?」


「へぇ、"友達"なんだね?ホントに」


「美紀が何を聞きたいのか分からないけど、友達はホントよ?」


「…ふーん、中々鋭いね、妹ちゃん」


後ろで亜澄が何かを言ってるけど、うまく聞き取れなかった


「亜澄、何か言った?」


「い~や~?な~に~も~?」


「何よ、その思わせぶりな感じ」


「なんでもないよ~。そろそろ、行こ。こいつら起きちゃうと面倒だし」


「そうだね、美紀大丈夫?」


「うん、大丈夫」


そういいながら、腕に強く抱きついてくる美紀

…やっぱり怖かったのかな


「ホントに美紀大丈夫?」


「大丈夫だけど、家に着くまではこのままがいいな」


まぁ、今回は怖い思いもしたし、いっか


「今日だけね」


「うん、ありがとう」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


そんな会話をしながら裏路地から亜澄を先頭にして、出る


「さっき警察も呼んでおいたから、ここに居ないほうが楽だよ。急ごう」


「え、呼んじゃったならちゃんとここに残って証言しないと」


「いいから!、ほら、は~や~く~」


早くと急かしながら走っていってしまう亜澄


「え、ちょっと待ってよー!…美紀、走れる?」


「大丈夫、いけるよ。お姉ちゃんこそ走って大丈夫なの?」


「全力で走らないなら体に良いくらいだよ。ホントに置いてかれちゃうな…いそごっか」


「うん」


さすがに走るとなると、抱きつかれたままは辛いので、手を繋いで走る。

本屋のあった通りを抜けたあたりでようやく亜澄に追いついた


「ぶ~、遅いぞ二人とも~」


「あ、亜澄(亜澄さん)が早いのよ(早いんです)」


「わお、姉妹息ピッタシ」


多分誰が一緒に居てもハモって亜澄に文句を言ってたと思うくらいには、

亜澄は容赦なく私たちを置いていっていた


「追いついたところ申し訳ないんだけど、優樹奈達の家とは若干こっち道ずれてるんだよね」


てへっ、と舌を出しながら言ってくる


「は!?じゃあなんでこっちに走ったの!?」


「いや、気分?」


「はぁ~~……もういいわ、ここら辺ならなんとか道わかりそうだし」


「そう?んじゃああたしはこっちだから、じゃあ明日学校でね、優樹奈」


「うん、また明日」


手を振りながら、またしても走って去っていく亜澄。


「あれ、でもなんで亜澄あんなところに居たんだろう?それにうちの場所教えたっけ?」


まぁいっか。


「美紀、なんか色々あったけど、今度こそ帰ろっか」


「ホント色々ありすぎてわたしも疲れちゃったよ」


怖さも和らいできたのか、いつもの美紀だ


「私も、明日学校だってのに、災難だね」


「だね。……お姉ちゃん」


「なに?」


「あの亜澄って人……気をつけてね」


「なんで?」


「なんでも。とにかく気をつけて。……よし!!それじゃあ帰ろう!!」


「え、ちょ、美紀!どういうこと?」


「あははー!!今日のご飯は何かなぁー!!」


美紀が、それを誤魔化すように叫びながら走り出す


「ちょっと!誤魔化さないで教えなさいよー!!」


「いやだよ~!!」


そんなやり取りをしながら家路に着いた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

優樹奈と美紀ちゃんと別れて家に着いたあたしは一人ごちる


「いやぁ~、優樹奈に妹がいたとはねぇ~」


しかも、美紀ちゃん。

完全に気づいてるわけではないにしろ、何かを感じ取ったようだったし


「同類ってやつかな?…にしてもやっぱり優樹奈は今日も可愛かったな~!」


心からの叫びを言葉にしつつ、自作の優樹奈抱き枕をぎゅっと抱きしめる


「ん~、あの妹ちゃんをどうにかしないとなぁ~…っとその前に…」


携帯を取り出し、お父さんに掛ける


「あ、お父さん?あたし、亜澄…うん、ちょっとお願いがあってさ

"取り締まって"欲しい人たちが二人くらいいるんだよね…うん。

大丈夫?…いやいや!!"前"みたいなでっち上げじゃなくてさ。

あたしの友達に手を出したやつらでさ。うん、…罪状?

ん~、ただのナンパだったけど、声は荒げて威嚇してきたから、恐喝罪?

……うん、じゃあそれで。…ん?証拠かぁ~、じゃああたしが目撃証言するからあとお父さんやってよ。

…うん…うん。ホント?ありがとね。…うん。それじゃ…え~今日遅くなるの?

分かった、お母さんと何か適当に食べてくるよ。うん、じゃあね。お仕事頑張って。バイバイ」


お父さんとの電話を終えて携帯を放る


「"あたしの優樹奈"に手出したんだもん。これぐらいはやらないとね」


これも優樹奈に変な事が起きないためだ。

優樹奈の為


「はぁ~~優樹奈は可愛いなぁ~」


少し前に優樹奈と一緒に撮った写真を眺めながら、再び一人ごちる


「美紀ちゃんかぁ…一度ちゃんと聞いといた方が安全かな?」


うん、そうと決まれば


「明日にでも学校で優樹奈の家に遊びに行っていいか聞こうかな。よし!寝よう!」


明日が"楽しみ”だなぁ~

ヤンデレよりも怖いものってありますよね。

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