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第肆話 フィリスのターン


前の話数間違ってたのに気が付いた





次の日、俺達は受け取った金で宿を取っていた。

そして俺はベッドに倒れていた。


「海人さぁ、体が動かないってことは、あの力使ったのか?」


一ノ瀬が俺の状態を見て、そう言ってきた。


「仕方ねぇだろ。リズベットならまだしも、忍のお前が睡眠ガスにやられたんだからよ」

「ちょっと、私ならまだしもってどういうこと!?」

「だいぶ剣が使えるようになったっつっても、お前はまだ素人だろうが」

「うっ、そうだけど……」

「だが、一ノ瀬。お前さんは違うだろうが」

「まぁ、その、寝ぼけてました……」

「ったく、そんなこったろうと思ったよ」


ここでリズベットが話題を変えようと、俺に話しかけて来た。


「どうして海人は体が動かないの?」

「あぁ、それか。俺が持っている刀は魔剣でよ。そいつの効果が、スピード特化でな」

「スピード特化ってことは、筋肉痛とか?」

「そんな生易しいもんじゃないんだよねぇ」

「え?」


一ノ瀬が呟いた。

そう、これは筋断裂が起きているのだ。


「今海人が動けないのは、足の筋肉が断裂してるからなんだよ」

「だ、断裂!?」

「そ、断裂。でも、コイツの回復力って昔からおかしくてな。一日じっとしてりゃ、筋断裂なら治るんだよ」

「えぇ!?」


凄い驚かれてるんですが…………。


「ということだから、今日は自由行動ってことでいいかい、海人さんよ?」

「あぁ、俺は動けないから、自由とか関係ないけどな」

「まぁまぁ、安心しろよ。お土産は買ってくるから」


こうして、俺は宿で安静に、リズベットと一ノ瀬は街へ行くことになった。


二人がいなくなると、途端に部屋が静かになった。


「…………………」


思ったより暇だな。

とりあえず、寝ますかね。

と、目をつむった時だった。


「ハロー、元気にしてる?」

「…………………………………なにしてる?」


開いていた窓に腰掛け声を掛けて来たのは、昨日の怪盗だった。


「なにって、お見舞い?」

「帰れ」

「いやん、つれなーい」

「帰れ」

「そんなこと言って、ホントは嬉しんじゃないの?」

「帰れ」

「せめて別の言葉言ってよん」

「帰れ」

「……なるほど、これは一種のプレイなのね! そうとなればドンと来ーい!」

「どうしてそうなる!」

「お、反応したー」


…………………………………なんか疲れる。


「で、何が目的だ?」

「あなたが暇そうだったから、遊びに来たの」

「遊びに来たぁ?」

「そうよん」


怪盗は俺の近くに歩み寄ってきた。


「あなたの名前は?」

「………………土岐藤海人だ」

「かいと……カイト……カイだね!」

「カイって、おい、どうしてそうなる」

「私はフィリス・レイドよ。フィーって呼んでね」

「おい、聞けよ!」


それまでニコニコしていたフィリスが、突然真顔になった。


「む、誰か来た」

「あ?」

「さて、じゃあこれで」


フィリスは入ってきた窓から飛び出していった。

去り際に俺に向かって投げキッスをしたのは気のせいだろう。


「海人ー」

「あ?」


ドアを開けて入ってきたのは、リズベットだった。


「どうした?」

「お腹空いたんじゃない?」

「ん、まぁ減ってはいるけど」

「じゃ、これ食べてね」


俺の枕元に、市場で売られていた物だろう簡単な食事が置かれた。


「おう、ありがと」

「はーい」


それだけ言うと、リズベットは部屋から去って行った。

俺は遠慮無く食事をとり、一眠りすることにした。































































目を覚ました時には、既に深夜になっていた。

よく考えたら、昨日はフィリスの相手をした後は宿に着くまで能力を解かずに起きてたから、寝るのは久しぶりだった。

一ノ瀬とリズベットはそれぞれのベッドで眠っていた。


「ふぅ」


どうやら、俺の足も治っているようで動かせる。

俺は立ち上がり、部屋を出た。

街は静まり返っており、風が吹いているだけだった。


「カーイ」

「………何してんだよ」


突然俺の目の前に飛び出してきたのは、フィリスだった。


「何って尾行?」

「おい今尾行っつったか?」

「カイこそこんな時間に何してんの?」

「おい話聞け」

「あ、まさか私とのランデブーをご所望?」

「とりあえず話を聞くところから始めようか」

「それならそうと、早く言ってくれればよかったのに」

「…………………………………………………………もういや」


俺は項垂れてしまった。


「カイって面白ーい!」

「……」

「あごめんうそですすいません許してください」


俺が無言で刀に手をかけた途端、フィリスは謝り出した。


「はぁ」


さっさと帰ろう。

俺が帰ろうと振り返ると、フィリスが残念そうな声を上げた。


「えー、もう帰るの?」

「当たり前だ、お前の相手は疲れる」

「あぁん、つれなーいなー」

「うるせぇ」

「もう……まぁいいわ、また会いましょ」

「もう会いたくない」

「フフッ」


俺の返答に笑いながら、闇に溶けるように去って行った。

まったく、なんなんだあいつは。

結局俺は宿に戻り、眠りにつくまでに時間を要するのだった。





フィリスが大好きすぎるwww




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