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最後のクエスト  作者: 水凪瀬タツヤ/AQUA
PROLOGUE
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【PROLOGUE】

 鐘の音が学園に響きわたる。


 アーリア歴1022年。


 人類が魔術の力を制御し始めて、その覇権を世界に知らしめるようになって早千年が経つある日、彼らはその地を踏みしめていた。


 デール王立学園戦技校。

 大陸南部に存在する大国、デール王国の、世界に誇る教育機関であり、各国から王族や貴族、要人が集まる一方、平民にもその門戸を開くその学園に、彼ら5人は今、入学しようとしていた。




――――――



 1020年。


 白亜の城の宮殿。

 たたかいの影響で倒壊し、空が見えるほどになっている。

 

 あの存在を目の前にし、少年らは、その逃げ出してしまいたい恐怖に抗いながら必死に戦い、ついには倒した。大いなる存在とも呼ばれた強大な力を前に、彼らも持てる力を出し切り、奮闘したのだ。


 3人の少年と2人の少女。まだ成人もしていない、子どもといっていい5人。

 5人はそれぞれ肩で息をしながら、ついに消えゆく存在を見届けた。

 そうして自分たちの勝利を確認すると、その場に倒れこむように座り込み、互いに見つめあった。


 旅を始めて約2年だ。

 ここまで来ることができた。

 はじめは些細な出来事から始まったのだ。

 だんだんと旅が進むにつれ、この事態の大きさを自覚し始めて、改めて向き合った。


 石の床がひんやりと冷たいが、心はどこか暖かい。

 この勝利が、胸の奥から暖かいなにかを湧き出させてくれている。

 少年少女である彼らにとって、この2年というのは本当に長かった。

 あの存在を退治せしめた事実は大変な功績ではあるが、年端もいかないような少年らが背負うべき責任ではなかったであろう。

 その大きな責任を果たした彼らの胸中は、達成感と疲労感で満たされ、誰も口を開くことなかった。

 ただ、互いに思っていることが同じであると確認して、頷きあった。

 声は出さない。出せない。

 それほど疲労感が大きいのだ。


 しばらく。


 各々、壁に体重を預けたり、瞑目したりして、少し体力を取り戻すと、一人、一人と立ち上がり始める。倒したことを伝えに行かねば。脅威が去り、平穏な生活が送れるようになったと広めなけえればと。


 そろそろ行こうか、と1人が言うと、4人は頷き、集まる。


 立ち上がり、白亜の城から出るべく歩みを進める。

 一歩一歩、彼らは確かに地を踏みしめる。

 暗き世界に明るい光をさしこむ。

 新しい時代を切り開いていく。

 広めていく。


 この度は拙作をご覧いただき、ありがとうございます。

 作品を投稿するのは約6年ぶりになると思います。

 この投稿してない間にいろいろとステージが変わり、いろいろな経験をしましたが、昔から想像・妄想していた物語をきちんと形にしたいと思って帰ってきてしまいました。

 まずは書き上げることを目標にコツコツ投稿していきたいと思いますので、お付き合いくだされば幸いです。

 アラサーの厨二力ちゅうにりょく見せつけてやりますわw

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