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お題シリーズ3

違和感のある写真

作者: リィズ・ブランディシュカ



 遠足にいった時、クラスで集まって写真をとった。


 その写真は、記念に後日全員に配られるって聞いてたから、その日を楽しみに待ってたんだけど、


 数日後朝の会にそれが配られてみると、何か違和感を感じてしまう。


 一見、普通の写真に見えるけれど、何かおかしい。


 私は、隣の席の女の子に尋ねてみた。


「ねぇ、この写真なにかおかしくない?」

「えっ? そうかな? 別におかしく見えないけど」


 けれど、他の子は何も感じていないようだった。


 気のせい、なのかな。


 私は首をかしげつつも、その写真をしまった。


 先生は、遠足の日の事を色々言っている。


 公園に遊びにいったんだけど、ゴミの持ち帰りをしなかった子がいるとか、いたずらして木の枝を折った子がいるとか。


 ふぅん、そんな子がいたんだ。


 私はきちんとおやつや弁当のゴミも持ち帰ったし、公園の木にいたずらなんてしなかった。


「まったくもう、公園の管理者さんが大変でしょう? みんな、次からは気を付けること。いいわね」


 私は適当に先生の話を聞き流しながら、なぜか集合写真を気になったのでもう一度眺めてみた。


 集まった私達の背後。


 端の方にいる一人の男性を見つめる。ゴミ袋と草刈り鎌を持った人を。


 じっとこっちを見つめていた。


 カメラの方じゃなくて、集まった私達の方へと。


 何をやっているのかなって、雰囲気じゃない。


 目が。


 そうだ。


 目が睨みつけているのだ。


 私達を。


 一体、なんで?


 話し終えた先生が、「ああそうそう」と言った。


「そのいたずらした子、今日は欠席だから、誰か代わりにプリント持って行ってあげてね」


 先生は「まだ欠席の連絡きてないんだけどねぇ。電話しても出ないし」と呟いた。


 その言葉を聞いた私は、なぜか不安がこみあげてきた。



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