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ゼロとイチの大地  作者: 椎名焦茶
7/10

第6章「他人の嗜好を理解するのは面倒くさい」

 どのくらい寝たのだろう…まぶしい…あつい…なまぐさい…

「なまぐさい?!」

「危なっ!ばか!ボートの上で寝ぼけるんじゃねーよ!」

 そうだった。ヨシヒロとバスフィッシングに来ていたことを思い出した。

 あまりにボートの揺れが気持ち良すぎて眠ってしまったらしい。

「おいケンゾー!俺も釣れたぞ!以外とデカくね?」

「25センチってとこだな。リリースサイズだろ。さてと!俺も釣ろーっと」

 ウィルス騒ぎの憂さ晴らしに釣りに行くと言ったら、どういう風の吹き回しかヨシヒロもついて来た。

「バスフィッシングって結構面白いな!それに初めてでバス釣るなんてセンスあるよな?」

 こうやってバスフィッシングにハマって行くのだ。

「で、あのウィルスは結局なんだったの?」

「知らん。趣味だろ」

「趣味!?情報収集の趣味って迷惑だなー。バスフィッシングが趣味なら良かったのにな」「お前が言うな、お前が」

 今日はヨシヒロの腹に納まるバスはいるのだろうか。

 それにしてもヨシヒロのいう通り、情報を集めるだけの行為が趣味とは理解に苦しむが、彼にしてみれば魚を釣って何が楽しいの?ということだろう。

「よっしゃ〜!俺にもヒット!デカイよ!」

「うっそー。バス逃げてぇ!いや、食うから釣り上げろケンゾー!」

「うるせー!うるせー!」

 強烈なファイトのあと、水面から顔を出したのは60センチを超す大きなナマズだった。

「ナ、ナマズだよ!ケンゾー、お前ナマズ料理造れるか?」

「造れねーし、持って帰らない!」

「なぁケンゾー」

 ヨシヒロがまた珍しく、真面目な顔で切り出した。

「携帯のウィルス削除してくれたんだよな?おかしいんだよ、メニューを押すとメールが開いたり、電話帳が開いたり、アプリが起動したり…またウィルスかな?」 裏口も(ふさ)いだし、ヨシヒロには内緒でワクチンソフトも置いてきたのでそれはなかった。それはなかったのだか…

「……!ごめん!ウィルスは削除したけど、修復してなかった!」

「えー!今すぐ直して!な?やってくれるんだろ!」

「はあ?面倒くせー!」

「ケンゾーお前約束が違うぞ!違約金払え!」

「はあ?!約束してねーよ!!何が違約金だ!その前に依頼料払え!」



()いだ湖面には(あた)りの景色が映り、ピチョンと跳ねた魚の波紋がゆらゆらと景色を揺らした。


ゼロとイチの大地、ウィルス篇は今回でおしまいです。ご覧いただきありがとうございました♪気が付かれたでしょうか?まだ『ゼロとイチの大地』は完結させておりません。まだケンゾーピータの活躍を描くつもりでございます。今後ともよろしくお願いいたします。ここで後書きはおかしかったかな?

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