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ゼロとイチの大地  作者: 椎名焦茶
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プロローグ

ネザーランドの操作ミスにより本文を削除してしまい、一時的に閲覧閉鎖しておりましたが、本業無視の半徹夜(ぉぃ)作業で、現在復旧しておりましす。ご覧いただいていた皆様には大変ご迷惑をおかけいたしました。また、新たに『しょーがねー読んでやるか』の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。お帰りの際はぜひご感想などいただければ私、歓びます。それではどうぞ。

『ピシュン…』まるで電源が落ちるようにウィルスは削除された。

「あーぁ、面倒くせーなー」

 男はそう言うと薄蒼うすあおく光る空間を歩き出した。

男の名はケンゾー。

 エリミネータを生業なりわいとしてる。

エリミネータは現実世界と電子世界を自由に出入りし、ハッカーやクラッカー、またはシステムエンジニアとは違い、プログラムを使わず、脳内の微弱な電気信号を増幅させ電子世界に接続し、バグやウィルスを駆除したり、サイトやホームページのメンテナンスを内側(電子世界側)からする者の事をいう。

 ケンゾーはエリミネータとしての腕はいいのだが、たまたまエリミネータの能力があった事と、能力を活かすことで、ほぼ努力しなくても生活することが可能な職業を選んだだけで、面倒なことは嫌いだ。

 しかし、【天然型の】エリミネータはそれほど多くなく、そこそこ仕事は舞い込んできた。

 【天然型の】というのは、エリミネータになるために、強制的に脳内を操作してしまう、【強化型】と呼ばれるエリミネータと区別しているからだ。職業としてのエリミネータは意外ともうかるのでなりたい職業ベストテンにランキングされる。

 しかし【強化型】は強制的に脳内のバランスを変えるので、性格や思考が変わったり、まれにだが『脳死』する者もいる。 それでも、若者には『カッコいい』『儲かる』からとエリミネータになろうとする者は多い。

 【天然型】は、生まれつきエリミネータの能力が備わっているが、変わり者が多いのも事実だ。


「腹ペコだよ、南部煎餅食いてーなぁ。ピータも腹減ったか?ってそれはないか」

『…ピュ?』

 いつもの仕事を終え、相棒に声をかけた。ケンゾーはピータというウサギを助手として連れていく。

 正確にはピータはバグやウィルスを削除するワクチンプログラムで、見た目ウサギなのはケンゾーがウサギ好きなのでエフェクト(見た目)をウサギにしているせいだ。

 ピータは非常に高性能で、攻撃力の低いバグやウィルスなどは、実はケンゾーではなくピータが削除することも。今回のウィルスは攻撃タイプだったが削除レベル5程度の、ごく普通レベルだったのでピータが削除した。

 面倒くさがりのケンゾーにはピータは頼りになる助手だ。

「ふぅー」

 ヘッドギアをはずし、現実世界に戻ったケンゾーは、大きく息を吐きながら、今では珍しい土間付き木造平屋建ての自宅前の庭に出て自家菜園から無造作にキュウリを取ると、ズボンで軽く拭き、ボリボリ食べ始めた。

「うんめー」キュウリを口に運びながら周りに立ち並ぶビルディングを見上げ

「ふぅー暑ちーな」

もう一度大きく息を吐き出すケンゾーだった。

 いつの間に梅雨明けしたのか季節はもう夏だ。どこからか飛んで来たセミがケンゾーの家の周りにだけある広葉樹にとまり、ジージーとやかましく鳴き始めていた。

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