生成AIについて考えた その2
前回分を投稿してしばらく。とあるニュースサイトで見かけたニュースがこんな感じ。
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小説のコンテスト受賞作品が生成AIで作成されていたものだと判明し、受賞を取り消すとか取り消さないとか
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細かい真偽の程はおいといて、この件のキモは二つ。
一つ目は生成AIで作成された小説についての規約のあり方。もう一つは生成AIを使用した小説作成の是非。
※以下、完全に作者の私見で、何が正解という話ではないので、その辺だけ注意。
まず一つ目の規約のあり方ですが、少々問題を抱えているとか。小説が投稿され、ネット小説のコンテスト受賞後、サイトの規約が変更されて生成AIで作成した文章の場合はその旨記載すること、と変わったんだとか。そこで作者がそれに従って記載したところ……という流れ。
先に規約に記載されていて、それに準じていなかったのなら作者の落ち度、ミスということになるのですが、あとから改定された規約を遡って適用というのはちょっとな……という感じです。どういう落とし所がいいのかというと何とも、ね。当事者間でどういう話になっているのかわからんのでこれはこのくらいに。
で、もう一つの生成AIによる小説作成の是非。これは……実際にやってみよう。
ということで、こんなプロンプトでやってみた。
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小説を作成します。
主人公は中二病が治らないままの高校一年生で、ある日トラックにひかれそうになっているネコを助けたところ、ネコと一緒に異世界に勇者として召喚しました。主人公が得た能力はたいしたことはないのですが、ネコの方は「成長速度十倍」「成長限界なし」「全属性魔法適正」というとんでもない能力でした。勇者召喚をした王国は主人公を追い出し、ネコを勇者として育てることにしますが、ネコは主人公に恩を感じて逃げ出してしまいました。
この内容で一話目を作成してください。
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さっそくやってみました。
※もちろん、この内容の作品を出す予定はありません。
-結果はここから-
第1話:選ばれし者は俺じゃない、お前なのか!?
1.運命の交差点
「ふっ……。静まれ、俺の深淵の魔眼よ。まだ解放の時ではない……」
佐藤一希は、誰もいない下校路で左目を押さえ、悦に浸っていた。高校1年生。周囲が部活や恋愛に勤しむ中、彼は未だに「自分には隠された力がある」と信じて疑わない、現役バリバリの中二病患者である。
そんな彼の前を、一匹の野良猫が横切った。白地に茶色のぶちが入った、どこにでもいるマヌケな顔の猫だ。
「おい、そこの下等生物。そんな無防備に道を??」
その時、角から猛スピードのトラックが突っ込んできた。猫は恐怖にすくみ、動けない。
「チッ、身体が勝手に……!禁忌のブースト発動!!」
一希は叫びながら飛び出した。実際にはただの全力疾走だが、本人は大真面目だ。間一髪で猫を抱きかかえ、転がるように道路の端へ。直後。激しい衝撃と、視界を覆う真っ白な光。
(……ククッ、やはり俺の魂は、現世の器には収まりきらなかったか……)
薄れゆく意識の中で、一希はそんな満足げな独り言を漏らした。
2.異世界の洗礼
「……目覚めよ、勇者様!」
凛とした声に目を開けると、そこは石造りの神殿だった。目の前には豪華なドレスを着た王女と、厳格そうな魔導師たちが並んでいる。
「成功です!ついに伝説の勇者召喚が……って、え?」
王女の顔が引きつった。一希が立ち上がると、その脇から「にゃ?ん」とのんきなあくびが聞こえる。一希の腕の中には、あの時助けた「ぶち猫」もしっかりと一緒に召喚されていた。
「ここが……冥界か。案外、古風な作りだな」
「いいえ、ここは聖騎士王国グラディア。あなたは魔王を倒すために召喚された勇者なのです」
王女の説明に、一希のボルテージは最高潮に達した。ついに、ついに設定が現実になったのだ!
「くくっ……。選ばれたのがこの俺とは、運命も粋な計らいをする……」
3.残酷なステータス鑑定
さっそく、召喚者の能力を測る「鑑定の水晶」が用意された。まずは一希が手をかざす。
【佐藤一希】
加護:言語理解(低)
スキル:妄想力(Lv.MAX)
魔力:5(一般市民以下)
「……何ですの、このゴミのような数値は」
王女の声が冷え切った。一希が「これはリミッターがかかっているだけで……!」と弁明する間もなく、ついでに水晶の近くにいた猫が鑑定された。
その瞬間、水晶が眩い黄金の光を放ち、ひび割れた。
【ネコ(名なし)】
加護:神の寵愛
固有スキル:「成長速度10倍」「成長限界なし」「全属性魔法適正」
称号:真の救世主
「な、なんという事だ……!我々が求めていた勇者は、この聖獣様だったのか!」
魔導師たちが一斉に膝をついた。
4.追放と絆
「おい、そこの無能。お前はもう用済みだ。猫様を置いて速やかに立ち去れ」
数分後、一希は城の裏門から放り出された。手渡されたのは、パン一つと銅貨3枚。あまりに無慈悲な仕打ちである。
「……ふん。奴ら、俺の真の力を見抜けないとはな。だが、あの猫は……」
相棒だったはずの猫は、今頃城で贅沢な食事を振る舞われているだろう。一希が寂しく夜道を歩き始めた、その時。
「ニャーーーン!!」
背後から凄まじい風を巻き起こし、一匹の影が飛んできた。先ほどのぶち猫である。猫は一希の肩に飛び乗ると、顔をべろべろと舐め回した。
「お前、逃げてきたのか?あっちにいれば、ご馳走もふかふかのベッドもあっただろうに」
猫は「フンッ」と鼻を鳴らし、王城の方を睨みつけた。まるで「主を捨てるような奴らに用はない」と言わんばかりだ。
「……ククッ。やはりお前も『選ばれし闇の共犯者』ということか。いいだろう。世界が俺を拒むなら、俺とお前で新しい伝説を刻むまでだ」
一希は格好つけてマント――ただの安物の布――を翻した。最強の猫と、勘違いの激しい最弱飼い主。一人と一匹の、前途多難な異世界生活が幕を開けた。
-結果はここまで-
見事に「ザ・テンプレ」という文章が出てきました。生成AIが出てきたばかりの頃はもっと酷い文章だったことを考えると、AIの進歩はすさまじいなと感じます。
さて、さらに別のAIに、こんなふうに質問してみました。
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小説を作成しています。これから貼り付ける文章がAIによって生成されたものかどうか、判定してください
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そして上の文章を貼り付けます。
-結果はここから-
総合判定
AI生成の可能性:中?やや高い(ただし、人間が意図的にAI風テンプレを使って書いた場合とも十分に区別がつきにくい)
-結果はここまで-
ちなみに文章を作成したAI自身に判定させるとこんな感じ。
-結果はここから-
結論から申し上げますと、この文章は生成AIによって作成された、あるいはAIの強力な補助を受けて作成された可能性が極めて高いと推測されます。
-結果はここまで-
そうなんですよね。作者は仕事でAIを使う機会が増えました。議事録作成とか、資料要約とか。そしてその結果で出てくる文章の文体というか、構成はかなり決まりきった形にはまっていて、効率よく仕事をする上では非常にありがたい感じですが、娯楽としての小説という枠で読むと、全然ダメでしょ、という感じ。
特に、長い文章を作成させると、色々起こります。
ちょっとした誤字をずっと引きずり続ける。
人物の名前は二転三転する。
設定、年齢や性別だけでなく舞台――異世界、現代日本とか――も二転三転する。
そのうちなぜかクイズを出す。
うん、最後のが一番意味がわからない。
幸いなことに作者はAIに頼らずにネタ出しして書けてるので、今後も安心して(?)読んでいただけると幸いです。
とは言え、全く使ってないというわけではないんですよ?
「○○について教えて」
「△△と××って何が違う?」
こういう調べ物とか、便利になりましたよね。
あとはこんな使い方。
「○○っぽい名前、考えて」
なお、センスのかけらもない名前――作者もセンスがない――が多数出てくる模様。こればっかりはな……




