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プロローグ

初!小説執筆です!よろしくお願いします!

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「どうして…」

 炎に巻かれながら、俺はいまさらそんなことを考えていた。


 何が悪かったんだ。一人でも大丈夫と自らの力を過信したことか。目の前のモノに気を取られ、注意を怠ったことか。浮かべれば切りがない。


 ああ、目も、耳も、鼻も、口も、肌も、もう何も感じない。


 願いが叶うなら、せめて次は平和な世界に転生させてくれと思う。そんな俺は愚かだろうか。


 ハァ、下らないな。


『その願い、叶えてあげようか?』


 …幻聴も聞こえてきたのか。やけに甲高い少女のような声だ。せめて最期くらいは静かにさせてくれよ。


『幻聴なんかじゃないって!全く、ニンゲンってのは何でこうも言うことを聞かないかな…』


 は?幻聴に決まってるだろ。てかもうそんなことどうだっていいや…


 そんなことを考えたまま、俺の意識は闇に落ちた。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 疲れた、というのが本音だろう。さっきからずっと同じような階段を登り降りし続けているのだから。


 現在、迷宮第15層。ここ、オルセ地下大迷宮は100階層からなるとされている――未だに攻略されている最下層は50層までだからだ――古代からある迷宮で、何でも神が作り出したものなのだとか。


 まあそんなことはどうでもよく、今となっては上層部は低ランク冒険者の狩場、下層部(あくまで今攻略されている範囲では、の話だが)は高ランク冒険者の腕試しに使われている。


 迷宮自体から湧くモンスターは街に出ることなどないので、基本的に賞金などがかけられてはいない。そのため、モンスターからドロップする魔石で稼ぐことになる。結果、そこまで儲けの効率は良くない。だから、中ランク冒険者はここには来ない。つまり、俺一人では低ランクだという…なんでもない。


 っと、話がそれた。今日は自分の知り合いの剣士フェンサーがいないから、一人でここに来た。ちなみに、俺の職業は魔道士マジシャンだ。正直なところ、「上層部なんて俺一人で余裕だ〜」とか考えていた。うん、確かにモンスターは普通に倒せた。だが…迷った。


 かれこれ歩き続け、もう三時間ほどだろう。度重なるモンスターとのエンカ、魔法の使用による魔力の低下もあり、さすがに、疲れた。


 その後も歩き続けること、体感で30分。ようやく、広い場所に出た。


 こういう広い場所って絶対何かあるよな、と冒険者の勘が囁く。まあ、冒険者歴は二年だが。


 そんな事はおいておき、周囲を索敵する。


 ちなみに、言い忘れていたが、この世界には[ユニークスキル]なるものが存在する。確認方法としては、ステータス魔法という魔法があり、それで確認できる。ちなみに、ステータス、レベル等は、あくまで大まかなものであり、ステータス=強さ、レベル=モンスターをどれだけ倒したか、みたいな感じだ。


 肝心のユニークスキルだが、これは種類も効果も多種多様だ。自分の知っているものでいうと、[命中]、[感知]、[天啓]などだ。俺のユニークスキルは、[予知]。数秒先の様子、それを見ることができる能力だ。まあ、正確には相手の姿勢などから相手が次に動きうる手を表示する、というだけのものだ。故に、トラップや、体勢を急に変えたりできる強者には何も効果はない。


 かいつまんで言えば、俺は罠には弱いということで、普段から罠検知から何から気を付けている。


 今回も例外ではなかった…筈だが、いや、言い訳か。


 結果から言うと、俺は罠にかかった。しかもただの罠ではなく、死の罠(デストラップ)と呼ばれる、高ランク冒険者でも命を落とすとも言われる、最も悪質なものの一つだ。


 一歩部屋に足を踏み入れた瞬間に、まず部屋に通じる通路が塞がれた。そして、部屋の中央から炎が吹き出してきた。炎は一瞬で部屋いっぱいに広がり、俺は逃げることもできないまま、身を焼かれた。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 そして、冒頭に至る。


 結果、俺は死んだ。まあ、こんなふうに思考できる状態を「死」と言うのなら、の話だが。テンリ、享年16歳ってところか。

 

「あ、あ~。お、一応声は出るみたいだな」


 声が出るってことを確認できるってことは、耳、つまり聴覚も働いているということだ。いよいよ生きているっぽい。

 

 ついでに、さっきから感じていたのだが、手足はあるようだ。ただ、麻痺しているとでも言うのだろうか、触覚は生憎ない。

 

 視覚…については真っ暗だから何も言えない。


『あ、あ~。ちょっと、聞こえてる?』


 ん?この声、なんか聞き覚えがあるような…ああ、死ぬ間際に話しかけてきたあの声だ。


『おーい、聞こえてるなら返事してくれる?』


 一応返事くらいはしておくか。


「なんだ?」


『お?聞こえてるね?じゃあ、君も考えてると思うけど、今の君の状況について説明させてもらうね――』


 その後のことをかいつまんで話すと、

・今は転生するための体を再構築中。

・一応、望みを叶えるために平和な世界への転生を行う。

・ただし、代償として、最終的には平穏はない。

というものだった。


 え?何俺、転生できるん?でも、3つ目…平穏ないのか。


『どうする?転生する?』


「うーん、悩むな。というか、お前誰だよ?」


『え?』


「え?」


 ………。


『ふっ、名のり忘れていたな。我が名は…』


「いや、そういうのいいんで。ちゃんと言ってくれ」


『…うー、せっかくかっこよく決めようと思ったのに…。私はミア。いまのとこ、若くして死んだ可哀想な人とかの願いを叶える仕事をしてるよ』


「そうなのか。俺はテンリ。あんたの話が正しいとすると、短い時間の間だけになるが、よろしく」


『こ、こちらこそ。で、どうする?転生する?』


「転生はしようと思う。ただ、何であんたは死んだやつを転生させたり、そういうことができるんだ?」


『うーん、話すと長くなるんだけど――』


「じゃあいい。てかあんた、暇じゃないのか?一人なんだろ?」


『…暇なことは暇なんだけど、たまに人が来てくれるとすごい嬉しいとか、そういうのもあったりしてさ…?』 


「…すまん、さっぱりわからん。で、あんたもお、うわっ!?」


 言い終わる前に俺の視界はまばゆい光に包まれた。このときになって視覚もあるんだななんて思ったが、そんなことを考える間もないほど一瞬で、本日――時間の感覚がきわめて薄いので正しいのかどうかはわからないが――二度目に、意識を失った。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



一話書くのに結構時間かかりました。これからが不安です…

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