決意
「もし仮に僕が神様になったとして、僕という人間はいなくなるわけ?」
高山道人は唸った。
「わからん。そもそも、人間が神になれるかすらも断定できないしな!まぁ、そのための実験、的な?」
……実験、ね。
って、僕はモルモットかなにかなのか?!
(いや、神様からしたらそうなのかも。)
「ずっと疑問だったんだけど、どうして僕なの?僕、なんもないのに。」
高山道人は黙った。
僕に言えない理由なのか。
「まぁ、条件があって、最初からある程度絞られてたんだけど、ビビっと来る人がお前、佐野陽太だったんだ。」
高山道人は、僕に指を指した。
条件?なんだろう。
「俺も知らねー。上からの指示だから、俺らはそれに従ったまでだ。」
神様もブラック企業なのかもしれないな。大変そうだ。
まぁでも、僕がいてもいなくても、何かある訳でもないし、心配してくれる家族や友達がいる訳でもない。
むしろ、厄介者がいなくなって喜ぶだろう。
強いて言うなら、杉野がパシリを無くして困る程度だ。
「いいよ、高山道人、あんたについてく。」
高山道人は再び花が咲いたような笑顔を見せた。
「ミチヒトでいいよ。高山道人は本名じゃない。よろしくな!ヨータ!」
僕はミチヒトと握手を交わした。