告白
制服を受け取り、寮へ戻ると、マヤが部屋にいた。
あれ、デジャブ。とゆーか、ここは男子寮で、僕達の部屋だよね?
「おっかえりー!あ、これ、よーたのために作らせたから!部屋着も、私服も、この中のしか着たらダメだからね?」
マヤは意味深な笑みを見せて部屋を出て行った。
怖い。
僕達はマヤが持ってきた袋の中身を全て出した。
こ、これを僕に着ろと?
想像しただけで吐き気がする。
マヤが持ってきた洋服は、やたら大きいTシャツだったり、耳や尻尾が着いていたり、穴が空いていたり、モコモコだったりしていた。挙句の果てにはスカートまで。
(マヤが陽太の服を用意するって言うのは、こういう事だったのか。てか、絶対俺が陽太のこと好きなの気づいてるよな。)
とりあえず僕達はお風呂に入った。
「って、それ着るのかよ?!」
「だって、これしかないし、耳付きはさすがに勇気いるから、この大きなTシャツならいいかなって。ズボン履いたら変?」
「いや、履け。履いてください。」
でも、ズボンは短いから、履いてるかわかんないな。(なんか、わんぴーす?着てるみたいだ。)
それから食堂で夕飯を済ませ、部屋に戻った僕は、ベッドに座った。
「疲れたー。昨日以上に視線を感じたな。ねーネコさん?僕、あんなに見られるようなことしたかな?んー、してない。よね?」
僕はネコさんをぎゅっとした。
「おーい、よーたさん?猫の世界から戻ってくださーい?」
はっ。ミチヒトがいたんだった!
恥ずかしい...。
僕は顔が熱くなって、ネコさんに顔をうずめた。
「はぁ、ほんとやめろよな、そういうの。風呂でも食堂でもハラハラしたわ。お前、可愛い自覚ほんと持てよ?!」
...あれ?前にミチヒトに可愛いって言われた時は、からかわれてると思って嫌だったのに。なのに、何だか今はドキドキしてる。照れる。
「ん?前みたいに怒らないのか?」
「...ミチヒトなら、いい。」
「っ?!」
僕は恥ずかしくて、ゴロンと横になり、そっぽを向いた。
「お前、それ、煽ってんの?」
ベッドが軋んだ。振り返ると、ミチヒトの顔がすぐ近くにあって、僕は動けなくなってしまった。
「ミチ、ヒト?」
「俺、陽太が好きだ。」