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7月10日

7月10日


今日はナナミと会ってランチ。


そこで面白い話を聞いた。


「ヒナコ、昨日新宿にいた?」


ナナミが食後の一服をしながらそんなことを言った。


「え?いないよー。だって昨日も仕事だったもん」


「だよねー」


なんだか納得していないようだ。


「何時頃?」


「お昼の…1時とかかな」


やっぱり仕事で原宿にいた。


「似てる人じゃない?」


「うーん」


ナナミが頭を抱える。


あれ?これ、なんか覚えがある。


「あのさ、その人そんなに似てるの?」


「うーん。似てるっていうか…、ヒナコそのままなんだよね」


言ってる意味が分からない。


「その人と話した?」


「してない。あたし、アンタだと思って話かけようとして駆け寄ろうとしたんだよ。でも、ア

ンタ…じゃなかった、その人行っちゃったんだよね。目も合ってたから、避けられたのかな、って思ったんだよ」


「そんな訳ないじゃん。それ、絶対違う人だったんだよ」


そうじゃなかったら、避ける必要なんかない。


「そうだよね」


それでも納得はしていない顔だ。


「そういえばね、こないだお店に来たお客さんにも同じようなこと言われたんだよね。でも、世の中には似た人が3人はいる、って言うじゃん」


なんだか言い聞かせてるみたいだな。


ナナミはまだ、納得はしていないようだった。


この東京に、そんなに似ている人がいると思うと、不思議な気持ちになる。


とは言っても、そんなに珍しい顔をしている訳じゃないし。ごく、ありふれたタイプだと思っている。


だったら、少しくらい似ている人がいてもおかしくはないのかもしれない。

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