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ー22ー約束

遅くなりました申し訳ありません!!一気に2話投稿します(*´・ω・)似たような感じになっちゃったので。。


「メル、わしと約束してくれ。

お前はもう殺人ドールじゃない。

お前はメイドだ。

わしはそれでいいと思っている。

次また堕ちてしまったら、もうきっと戻ってこられない……いや、絶対に。



だから頼む。ティアとの………お前の母親との約束を果たしたいんだ。アイツの望みを叶えてやりたいんだ。」




記憶を取り戻した後の最初の報告の時、

私は前世の記憶が戻った事は伏せた上で、自分の今の気持ちを全てオヤジさんに打ち明けた。

お嬢様への気持ち、グランベール家への気持ち、仕事に対しての気持ち………。



いつもは必要最低限の会話のみで店を出ていた私が突然『聞いてほしい事がある』と言ったのでオヤジさんは相当驚いていたが、最初から最後まで真剣に話を聞いてくれた。



そして話が終ると、約束を持ちかけられた。

殺さない、約束を。


私は仕事上いつ指示がくるかわからないから無理だと断ったが、オヤジさんに自分が協力するからと懇願され、最後はその申し出を受け入れた。



これでお母さんとの約束を果たすために一歩近づく事ができたとオヤジさんは嬉しそうに笑った。



お母さんとどんな約束をしたのか教えてもらえなかったけど、

私も嬉しい気持ちになった。




ーーーーーーーーー




「なかなかやりますね。」


本当は、

馬を確保して、情報を得ながら襲撃者達を拘束して、お嬢様を助けてハイ終わりのはずだった。


捕まって眠っているお嬢様を見た時もグッと飛び込みたい気持ちを押さえて冷静を装った。


馬も確保した。


あとは彼等を拘束してお嬢様を助けるだけだった。


だが相手は予想外に手強く、中々術者らしき人物を叩けなかった。

攻撃も効かない為ただひたすら避ける事しか出来ず、徐々に体力が奪われていく。

もう拘束の事は考えず、この獣達を無視して一気に術者を仕留めにいくしか……いや、でもオヤジさんとの約束が………。


私が葛藤に苦しんでいたその時、襲撃者の一人が馬で近づいて来るのがわかった。

まだ若そうに見える男だった。

その若い男はお嬢様を自分の前に乗せ、一歩一歩近づいてくる。


不思議な事に先程まで絶え間なく襲ってきていた獣達がピタリと攻撃を止め、私の周りを取り囲んだ。

獣達の様子を見るに、この男が本当の術者だろう。


男は不適な笑みを浮かべながらどんどん近づいてくる。

口元が動いているので、何か喋っているようだが内容までは聞き取れない。読唇術、習っとくんだったわ。


それよりも、この状況をどうするかだ。

お嬢様がいるから慎重にいかなくてはならない。

幸いお嬢様はロープや何かで男に固定されている様子は無いので、一気に近づいて男だけ思い切り蹴り飛ばすのがいいだろうか。気絶させればあの獣達も消えるに違いないし。それにかけるしかない。

もし消えなかったらその時考えればいい。

お嬢様を確保するのが最優先だ。


お嬢様、もう少しだけ待ってて下さい。


今、助けますからね。






「………………あ、このお嬢様は離してあげないよ?本当に依頼も受けたしね。殺せって。」




不意に聞き取れた男の言葉に体が反応した。

男は一層笑みを深くし私を見つめる。




この男は強い。



この男は危険だ。



私の第六感が警報を鳴らしている。



「でもさ~殺しちゃうのは勿体ないよね?こ~んなに顔も可愛いくて、魔力も高いし。闇オクに出したら高値で売れるだろうなぁ。あ、闇オークションの事ね?


まぁ、こっち(・・・)ぢゃなくてあっち(・・・)の闇オクだけどね。あっち(・・・)はエグいよ~、この子どうなっちゃうかな。あんたは魔力少ないけど、あっち(・・・)でウケが良さそうな顔してるね!せっかくだし、あんたも連れて行こうかな。




あんたも少しでも一緒に居たいでしょ?」





この男にお嬢様を奪われる。





ーーーードクンッ


身体中の血液が一気に沸騰するような感覚に襲われた。

瞳が焼けるように熱い。

感情の高ぶりで殺気が溢れ出す。



お嬢様と一緒にいたい。


約束も守りたい。


でも、お嬢様がいなくなったら約束なんて意味ない。


私はお嬢様を守ると決めた。


お嬢様を傷付ける者は許さない。







殺さなければ、お嬢様を助けることが出来ないなら、、


「……もう……殺す。全員。」




私の意識が本能に支配されていくのがわかった。

瞳と体は熱いままだが感情が死んでいく。



「…良かった………やっぱり、当たってたみたいねぇ……やっと、見つけたわ。」


男が私を見て恍惚とした表情で言った。


まだ何か喋っている。


喋りながら男は小脇に抱えたお嬢様の襟首に手をかけた。





ねぇ、触らないでよ。


私は強く地面を蹴って駆け出した。




似たような感じですみません、次をすぐ出しますん( ノД`)…

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