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主人公補正?なにそれおいしいの?


「悪かったって、そろそろ機嫌直せよ」


 あれから時間が経って、俺たち二人は昼飯を取っている。

 


 知らない、聞こえな~い。

 チート能力野郎の声何て聞こえな~い。

 

 俺は姉さんからもらった弁当を切り株の裏で構わず食べ続ける。

 それを羨ましそうにジンがこちらを見ているのが表情から見て取れる。


 俺はジンに面白いいたずらを思いついたので俺はジンににやりと笑う。


「姉さんの弁当うまいなぁ~、あぁ食えないなんて残念だなぁ~」


「こ、この野郎」


 俺が煽るとジンは顔を真っ赤にして拳をぷるぷると震わせている。

 

 あぁこの反応面白いなぁ。

 まぁ流石にいじりすぎるとかわいそうだし、そろそろやめてやめてやるかな。


「仕方ないなぁ~ほらこれやるよ」


 弁当の中からいくつかのおかずをジンの口に突っ込む

 ジンがそれを口にすると幸せそうに味わって食っている。


 好きな子の作ったもなんだうまくないわけないだろうな。

 まぁ普通にうちの姉さんは料理がうまいんだけどな。


 ちなみにこんなでもジンは村の中でも一番の強さだだ。

 ステータスはこんな感じ



【ステータス】


 レベル16


 名前:ジン 


 HP1000 


 攻撃力:500


 防御力:500


 俊敏力:500



【ギフト】


 『必中』『狙撃』『千里眼』 



 これ見た時ふざけんなと思ったよ。

 [狙撃]遠くであればあるほど威力が上がるというギフト。

 [千里眼]遠くを見渡すことが出来るギフト。

 あいつはどこまで神に愛されてるんだよ。

 俺があいつをチート野郎と呼ぶのもわかるだろ?

 ジンは魔力とMPは元々ステータスになかったらしい。

 俺の推測だが元々ジンにその素質がなかった。

 あるいはギフトによるデメリットってことで考えてる。

 それでも十分チートだけどな。


 飯を食べ終えるとそのまま夕方まで狩りを続けた。

 

 俺の狩りの結果?

 何の成果も得られなかったよこんちくしょう

 

 森を出て村の入り口付近でジンと別れた。

 ジンの狩りで手に入れた物をを金に換えてくるそうだ。

 遅くなるらしいから、俺は先に家へと足を進めた。


 俺が帰る途中で気になる光景を目にした。

 三人組の悪ガキたちが壁に追い込んだ一人の子を囲んでいじめてるようだ。

 いじめられてる子を見ると髪は前が見えているのかと思うくらい長くてぼさぼさな茶髪。

 ひどく痩せており、服も所々がボロボロだ。


「お前んち貧乏なんだろ」


「汚ったね~こっちくんな」


 そう言っていじめられてる子を三人で何度も蹴っている。


 さすがに俺もこの光景を見て怒りがわいてきた。

 いじめられている子が貧乏というだけでいじめられるというのは昔の俺を見ているようで我慢が出来なかった。

 

 俺は近くに落ちている石を三つ拾い上げ、構える。

 投擲の技能を選択して、三回連続で発動させる。

 俺は三人組に向かって石を三つ同時に投げる。


『一回目48/60成功 二回目36/60成功 三回目95/60大失敗』


 まじかよ

 よりにもよってこのタイミングで大失敗かよ。

 

 俺の投げた石は二人にヒットする。

 それぞれ左の脇腹、右足にあたりその当たった痛みで二人とも地面に倒れこむ。


 ダメージは少ないはずだぞ、だって俺のステータス村の中で最弱だからな。

 多分こいつらは俺の十倍くらいステータスが高いはずだ。

 俺とほぼ同い年くらいなのにね。


 ……なんか自分で言ってて悲しくなる事実だな。


 もう一つの石はそれに気づいた三人組のリーダー風の奴が振り向いたときにかわされた。

 しかもそれが後ろの壁に跳ね返って、俺の額に強く当たった。


 投擲での成功は、必ず当たり、しかも普通に投げるより五倍も威力が上がる。

 だが今回なった大失敗は攻撃が外れるどころか自分に何かしらの不幸が襲うのだ。

 さっきみたいに石が跳ね返ってくるとかな。

 95~99の目が出れば大失敗

 01~05の目が出たら出たら大成功という判定らしい。

 00は俺も出したことないからどうなるか分からん。


 俺は額に当たった所を押さえながら、三人組の方を見る。

 二人はよろめきながらだが、何とか立ち上がる。

 リーダー風の悪ガキはもう俺の方に怒りの矛先を向けた。


 あははこれ無理だは


「てめぇ、何すんだ!」


 リーダー風の悪ガキは俺の胸倉を掴み、俺の顔面を殴った。

 めぎっという音が顔から鳴り、それとともに俺は地面へとたたきつけられる。

 地面に倒れると今度は俺が三人に囲まれ袋叩きにされる。

 殴られ、蹴られ顔や体に無数のあざが出来る。

 俺が暴行を受けていると見知った二人の顔が目に入る。


「「レイに何してる!?」」


 そこにはジンと姉さんの二人が怒りの表情で立っていた。

 それにびびって三人組は我先にと逃げていった。

 二人ともそれを追う様子はなく、それよりも俺に先に駆け寄った。


「レイ! 早くこれ食べろ!」


 ジンがそう言うと俺にある草を食べさせようとした。

 それは森の中でなら簡単に手に入るものだった。

 [リキッドハーブ]、食べると軽いけがなら簡単に治る薬草だ。

 だけど俺は首を横に振り、力を振り絞り指をさした。


「僕より、先にあの子にあげてよ」


 指をさした方を見ると俺より重症なさっきまでいじめられていた子を二人が見つける。

 二人とも悩んだが、ジンがその子に駆け寄り、リキッドハーブを口に含ませた。

 俺も姉さんからリキッドハーブをもらい口に含ませる。

 するとゆっくりとではあるが、傷がどんどんと治っていく。

 体の痛みも引いていき、安心してしまった俺はそのまま眠ってしまった。

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