ep15 黒き乙女
塔の構造自体はそう複雑ではない。
各階ごとに大広間が一部屋ずつあり、それぞれが同じ形を成している。円を描いたようなシンプルな形だ。
そして部屋を囲むように螺旋階段が備え付けられ、塔の最上階にまで続いている。これを使って塔を登るわけだ。螺旋階段を使う以外の方法は存在しないし、存在する必要もない。
……さて、この塔の説明はここまでにしよう。
ゼノス達が用心しながら登る一方、塔の最上階となる大広間に二人の人間が佇んでいた。
何も無いこざっぱりとした空間で、一人のならず者と……一人の女性が密談を行っている。両者は極限にまで気配を押し殺し、誰にも悟られないようにしているようだ。
「……よお、約束通りガキ共は拉致ったぜ。あんたが言うように、市場で無邪気に遊んでやがったよ」
ならず者がつまらなさそうに述べると、女性もまた退屈した様子で答える。
「あらそう、ご苦労様。順調に彼等も近付いてるようだし、最低限のノルマは達成したようね」
女性は、「じゃあね。もう行っていいわよ」とだけ追言し、ならず者に下がるよう言い渡す。
しかし、ならず者の男は動かなかった。
次第にその肩を震わせ、やがて泣きそうな顔をしながら叫ぶ。
「て、てめえ……本当にあのロダンの参謀なんだよな?ほ、本当に……俺達が遠征軍に参加できねえよう言い繕ってくれんだろうな!?」
「しつこいわねえ、ちゃんと言ってあげるわよ。それよりも貴方、早くお仲間の元に行ってくれないかしら?……あ、子供達を連れて来てからね」
「ぐっ……」
男は猜疑心を抱いていた。
ならず者である自分達が子供を攫ったのは、身代金目当てとか奴隷商売目的とかでは決してない。
――この女に依頼されたからだ。
彼女は忽然と姿を現しては、自分は国王ロダンの参謀であると名乗り、その証明たる紋章を示してきた。元王国兵であった彼等は、それが本物であると確信したのだ。
最初は危険な香りがし、素直にその依頼を断った。
……が、ある交換条件を出されたことで、ならず者達は不承不承に承諾する羽目になった。
その条件とは、次の遠征には参加しなくて良いというものだ。
遠征は王国直属の兵士だけでなく、王国に住まう住民さえも出兵要請が出される。性別は関係なく、若さ、健康を考慮した上で判断され、そこに住民たちの意思は存在しない。
遠征に参加すれば、それ相応の報酬と名誉が得られる。と同時に、生きるか死ぬかの戦いに身を投じるわけだ。
……誰もが嫌に決まっている。
ならず者達もまた出兵要請を出され、今まさに徴兵されようとしている。過去に遠征経験の彼等にしてみれば……地獄への誘いに等しい。
だからこそ、彼女の交換条件に縋るしかなかったのだ。
「……分かった。約束を守るなら……何だってやる」
「うふふ、当然よ」
女性は悪魔めいた微笑を浮かべ、立ち去る男を静かに見送る。
黒きドレスに身を包み、漆黒の髪を持つ美しい女性。少女とも受け取れるが、妖艶な雰囲気から察するに、女性と呼んだ方が相応しいだろう。
女性――いや、ジスカは心より待ち望む。
すぐに来るであろう彼等、特に白銀の聖騎士に会えるかと思うと……心の高鳴りが止まらなかった。
ジーハイルを先頭に、ゼノス達は慎重に慎重を重ねながら塔を登って行く。
警戒を怠ることなく進んでいるが、それでも敵は愚か、敵の気配さえ存在しない。何とも奇妙なものだ。
言い得ぬ恐怖心が沸々と込み上がり、ホッと息をつく暇さえ与えてくれない。一歩、また一歩と階段を上がるごとに……それは増大していく。
これは直感だ。力を無くした人間でも持ち合わせる、生物の本能からくる拒否反応だ。
……塔の上には、畏怖するに値する何かがいるのだ。
それぞれは無言のまま、淡々と塔を登って行く。次第に外の光を入れていた窓もなくなり、仄明るい蝋燭の灯だけが頼りとなる。もし壁に立て掛けられた蝋燭がなければ、全てが闇に包まれるだろう。
陰気な雰囲気が漂う中、彼等は敵と出会うことなく、長かった階段を登り終える。
階段の後に見えるのは、何もない広間だ。
先程まで見てきた広間とは違い、ここには家具さえも置かれていない。更に上へと続く階段も見当たらない辺り、ここが最上階だということは疑いようがないだろう。
ただ他と変わっている点と言えば、部屋を明るく照らす豪奢なシャンデリアだけだろう。土色の壁に似合わない組み合わせだ。
…………だが、それだけではない。
自分達以外の人間がいる事を確認し、より一層緊張が高まる。
大広間の中央に控える女性と、その脇に寝転がる二人の少年少女。
彼等を目視した途端――ゼノス達はすかさず彼女の前へと躍り出た。ジーハイルは剣を構え、槍の矛先を女性に向ける。
――漆黒のドレスに、長くて黒い髪。
ゼノスとアルバートは極々普通の人間として捉えているが……ジーハイルだけは違った。
剣を持つ手を震えさせ、肝を冷やしながら、ジーハイルは上擦った声で語り掛ける。
「――おかしいな。俺はここのならず者と子供達に用があったんだが……妙な奴がいるもんだね」
「あら、妙な奴とは私のことかしら?レディーに対して失礼ではなくて?」
女性は切れ長な瞳を更に細め、紅蓮の唇を緩ませながら答える。
彼女曰く、自分には敵意などないと主張する。両手をひらひらと振り始め、無害であると示してくる。
見た所、彼女自身がならず者とはとても思えない。高貴な身なりに、服には染み一つさえ付いていない。子供達にも手荒な真似はしておらず、二人はぐっすりと眠りに落ちている。
このまま子供達を引渡せば、事は穏便に運ぶだろう。お互いが傷付け合いさえしなければだが。
……しかし、そうはいかないとジーハイルは思う。
彼だけは気付いているからだ。
底知れない彼女の邪気に、ありとあらゆる経験を覆す程の……悪意に。
「――気に入らんな、存在自体が。悪いがここで滅びてくれないか?」
有無は言わせない。その暇さえ与えない。
ジーハイルは構えを崩し、精一杯の力を込めて槍を投擲する。
風を斬り裂きながら、槍は一直線に彼女の心臓へと向かう。動体視力さえ極端に低下したゼノスとアルバートから見れば、もはや槍の姿さえ見えない程の勢いだ。
ゼノス達の意思など構わず、ジーハイルは彼女を殺しにかかった。
「ふ~ん。随分と思いきったわね」
彼女は動じる事もなく、飛来する槍に対抗しようと手を伸ばす。
「――ッ。素手で受け止める気か!?」
「いえ、そんなまどろっこしい事はしないわ」
一瞬、彼女が何を言っているのか理解出来なかった。
自慢ではないが、自分の投擲した槍は絶対に止められない。過去の英傑たちは受け止めようと挑戦したが、それを果たせた者はいなかった。
恐怖や高揚感……投擲物を前に敵が抱いていたのは、正しくそんな感情だったはずだ。
だが彼女は違う。
恐れでも武者震いでもなく、淡々としているのだ。
他愛も無いと言わんばかりに――無敗の一撃を見下してくる。
そしてその自信は、いとも容易く貫かれる。
槍の穂先が手の平に触れると同時――槍全体が粉々に砕かれた。砂のように散り散りとなり、原型さえ留めていない。
隙間風と共に去り行き、今ここに最強の歴史が途絶えた。
「……馬鹿な」
平然とこなした彼女の力に驚愕するジーハイル。
女性は腕を下ろし、自分の髪を払いながらこちらへと近付いてくる。
「くっ!」
ジーハイルは残る剣を両手で掴み、迎撃に移ろうとする。
いつまでも絶望はしていられない。年老いたこの体でどこまで対抗できるかは分からないが――せめて相討ちになってでも。
と、本気でそう考えていたのだが。
「止せジーハイル。今の儂が言うのもなんじゃが、お前が敵う相手とは思えん。もう少し冷静になれ」
ふいにアルバートが彼の肩に手を置き、それを制止する。
「だ、だがッ!」
興奮が収まり切らぬまま、止めてくれるなと激しく訴えてくる。
その瞳は生気に満ち溢れており、とても老齢の男のそれとは思えない。猛き部族の血が湧き上がっているのか、彼はあくまで女性との死闘を望んでいる。
それが世の為人の為か、それとも自分の為なのか。
どちらにせよ、この戦いは行うべきではない。
「心配せんでも、そこの娘は何もせんじゃろ。例え後先が不安だとしても……今は我慢する時じゃて。のう?」
「…………」
アルバートは懇願するように言い、あくまで冷静を以て彼と接した。
「……はあ。分かった」
願いが届いたのか、ジーハイルは無言で剣を収める。
確かにアルバートの言う通りだ。ここで焦って倒そうとすれば、自分はこの女性に殺されていただろう。それは戦う以前から、自ずと分かっていた事だ。
更に子供達がいる故、何も死に急ぐ必要はない。将来の事を考えれば、冷静な対話こそが正しい。
「すまなかった。俺も少し焦り過ぎたようだ」
「気にせんでもいい、お前の判断は敬意に値するからの。……まあ何じゃ、ここは儂等に任せろ」
「……頼む。ゼノス君、カルナは俺が引き受けよう」
ゼノスは有難うとだけ呟き、背中で眠るカルナをジーハイルに引き渡した。
彼はカルナを預かり、大人しく後ろに下がる。彼等二人がゆっくり対話できるよう、見守る事にしたのだ。
ここにいる誰もが、力では解決できないと悟った。故に周囲を漂う剣呑とした空気は消え失せ、平常の空間へと戻る。
これでようやく、会話できる環境となった。
「……」
「……」
ゼノスとアルバートの両者と対峙する位置に立ち、女性は彼等の言葉を待ち続けている。
女性がどんな覇気を放っているか分からないが、むしろそれは好都合だろう。何の気兼ねもなく、変な感情を込めずに会話することが出来る。
場が落ち着いた所で、アルバートは何気なく切り出した。
「……さて、連れが申し訳ないことをしたのう。失礼じゃが、まずは名前を尋ねても良いかの?」
アルバートは顔を緩ませ、気さくに尋ねる。
「名前?ああ名前ねえ。あまり言いたくはないけれど……どうせ早いか遅いかの話だものね」
女性は一人で呻いては一人で納得し、最後には喜んで答える。
「私の名前はジスカ。それだけ覚えてくれればいいわ」
……ジスカ?
ふと、ゼノスは不思議な感覚に襲われた。
記憶を掻き乱されるような錯覚に陥り、ゼノスの脳は極限にまで揺れ動く。ジスカという名前だけに意識が集中し、小声でその名前を呟いていた。
どこかで聞いたような……何故か懐かしい響きだった。
「ふふっ」
「――」
ジスカと名乗る女性は、ゼノスと視線が合う。
すると彼女は更に笑みを深め、ゼノスに愛想を向けてくる。だがゼノスは、それを好意的に受け取る事が出来なかった。
見た目とは裏腹の感情を抱いているようで、素直に信用出来ないのだ。
「……して、ジスカは何故こんな場所にいるんじゃ?分かってはいると思うが、ここは今やならず者の溜まり場。お前さんのような生娘が来ていい場所ではないと思うんじゃが」
「ごめんなさい、別に大した用事はないの。今すぐに用事を済ませるから、そうしたらちゃんと帰るわ。それで許してくれるかしら?」
「……分かった。早めに済ませてくれると助かるぞい」
ジスカは「は~い」と若干伸びた声で答え、ゆったりとした足取りでゼノスの目前にまでやって来る。
まじまじとゼノスを観察した後、ジスカは何と――
――ゼノスを固く抱擁し、色目を使うように足を絡めてきた。
「――――ッッ!」
周囲は愚か、ゼノスもまた突然の行動に意表を突かれる。
ジスカは見せつけるようにゼノスの肩、背中、腰などを執拗に触ってくる。更に暖かい吐息をゼノスの首筋に吹きかけ、彼をとことん誘惑する。
ゼノスは行動の理由を尋ねようとしたが、彼女はそれを見越した上で軽くウィンクをしてくる。……別に変な意味はない、とでも言いたいのだろうか。
やがて彼女は、とろんとした目つきでゼノスを見上げる。
……とても綺麗で、透き通った瞳だった。
ジーハイルは邪悪だと唱えるが、ゼノスはそうは思えなかった。
もっと複雑で、正義とも悪とも言えない何かが、このジスカの中に混在していると思う。これはあくまで仮定の話であり……実際は違うのかもしれないが。
ジスカは段々と顔を近づけていき、遂にはゼノスの耳元に自分の口を侍らせる。
紅蓮の艶めかしい唇は、甘い果実の吐息を出しながら開く。
「――ねえ、さっきからつれないじゃないの。何で私がいるのに、貴方は気付いてくれないのかしら?」
「……何の事だ」
正直な話、ジスカの言うことが全く理解出来ない。
気付かないとはどういう意味か?自分はジスカとは初対面のはずだし、今日以外に出会った日はない。
そう無いはずだ。
「ふう、どうやら気を感じ取る力もないようね。せっかくの再会だと言うのに…………まあ仕方ないわね」
そう言って、ジスカはようやく足を解放してくれた。
だがその代わり、彼女は自分の右人差し指をゼノスの眉間に添え、次に親指を立たせる。まるで『ピストル』のような形だ。
何をする気だ――とは言い出す事が出来なかった。
逆らい難い威圧に呑まれ、ただただそれに従うしかなかったのだ。
「でも……貴方が全部忘れてるってのは、少々不公平よね?貴方が全部覚えていればもっと楽しくなるのにね。…………全く、『彼女達』は昔からロクな事をしないわ」
「彼女…達?」
「何でもないわ。記憶のない貴方に言った所で、全然面白くもないから」
しばらく眉間に指を当てた後、ジスカはあっさりと指を引いた。
別に何をされたという感覚はない。彼女の大胆な行動に度肝を抜かれただけで、物理的、精神的なダメージは皆無だ。
ただ指を当てただけ……だと思う。
「貴様、俺に何をしたんだ?」
言い知れぬ危機感が芽生え、ゼノスは語調を強めながら問う。
全身を解放された事で、束縛するような緊張感は解けた。なので当然の疑問を彼女に言い放ったのだ。
「単なるおまじないよ。時が過ぎれば過ぎるほど効く最高のね。――効けばじきに分かるわよ、この行動の意味が」
「――え?」
これ以上、彼女は真相を仄めかさなかった。
完全にゼノスから距離を離したジスカは、優雅に頭を下げてくる。
「では御機嫌よう、私の用事は終わったわ。後は子供達を連れて行くなり好きにするといいわよ」
「ま、待て!君はいいとしても、俺達はここのならず者達にも用事があるんだぞ!」
ジーハイルがおもむろに叫ぶと、ジスカは口元を手で覆い、くすくすと静かに笑い始める。
「ああ、彼等ね。……どうやら用事がおありのようだけど、それはきっと徒労に終わるわ」
「どうしてそう言いきれる!?」
神妙な面持ちでジーハイルは問うが、彼女は首を傾げながら悩む。
「う~ん、どうしてって言われてもねえ。話せば長くなるかもしれないし…………って、もうタイムリミットか」
途中、ジスカが溜息をつきながらそう述べる。
ゼノス達が何気なく瞬きをした後――彼女の背後に『そいつ』は現れた。
一瞬の出来事だった。
ゼノス達の視界に、『闇』が姿を見せる。
「……い、いつの間に」
刹那の如く参上したそいつ――漆黒の甲冑に覆われ、背中に巨大な大剣を携える騎士は、悠然とした態度で佇んでいた。
まるで、最初からその場にいたかのように。
奴は魔王ルードアリアの覚醒前に類似しているが、甲冑のデザインは勿論、その性質までもが全く異なる。
……力のないゼノスでも、それだけは把握出来た。
『おいジスカ、何を道草食ってんだ。ロダンの野郎が癇癪を起こしてるぞ』
漆黒の騎士が低く変質した声を響かせると、ジスカは不機嫌そうに眉根をひそめる。
「全く、相変わらず短気な男ね。辛抱と言う言葉を知らないのかしら?」
『俺に聞くんじゃねえよ。……ともかく移動するぜ』
「はいはい、じゃあ宜しく頼むわよ――黒銅の暗黒騎士様?」
そう言って、ジスカは騎士に縋り付く。
「――ッ。ま、待て――…………」
ゼノスはすかさず止めようとしたが、それは儚い願いであった。
漆黒の騎士――否、黒銅の暗黒騎士と呼ばれたその騎士は、また瞬きの後にジスカと共に消失した。
辺りの空気は一変し、緊張の糸が解け始める。
「……くそ。やっぱり逃げたか」
端から逃げられるとは分かっていたが、どうしても屈辱だけは出てしまう。不甲斐なさが蓄積し、自分に対する怒りもまた募る。
他方、それをずっと間近で感じ続けていたジーハイルは、思わず片膝をつき、息を大きく吐いた。
「はあ、何だってんだ一体。こっちはならず者達と子供達に用があって来たのに、全く訳が分からん。……それにロダンの坊やがなんたらと言ってたが、奴等なんて見た事もないぞ」
彼はそう文句を垂れながら、大人しく眠るジョナとルルリエの元へと向かう。
「……むう」
一方のアルバートは、自分の顎鬚を撫でながら考えに耽っていた。
ジスカと名乗る女性の正体、黒銅の暗黒騎士と呼ばれていた騎士。そして奴等は、恐らくロダンと何らかの関係を持っているだろう。
そうなると、答えは一つしか考えれなかった。
「のう、小僧はどう思う?」
「……奴等のことか?」
「そうじゃ。まあその様子だと、儂と同じ考えに至っとるようじゃな」
断定には至っていないが、ゼノスはこくりと頷く。
しかし、ゼノスが思う事はそれだけではなかった。むしろそれはおまけであり、本当に悩んでいるのは他にある。
無論、ゼノスが奴等と対面した時のことだ。
ジスカに対しては若干の恐怖と嫌悪感を抱き、その名前は幾度となく聞いたように感じ、何故か耳に馴染んでいた。
そして、あの暗黒騎士とやらに対しては――
――見覚えがあるのだ。
両者は初対面のはずなのに、そうだとは言い切れない。
この不思議な感覚に、今のゼノスは苦悩させられているのだ。
「……まあよい。とにかく、儂等も早々にここを去るかの。子供達を救出し、ならず者がいないと分かった以上、この塔にはもう用はない」
「ああそうだな。カルナと子供達を送ったら、ゲルマニア達に今あった出来事を話そう」
ゼノスの提案に、アルバートは腕を組みながら頷いた。
複雑な感情はさておき、先程出会ったジスカと暗黒騎士は色々と怪しい匂いを放っている。
ランドリオ帝国にとって、とても大きな脅威になるかもしれないと。
それもまた、直感から来るものであった。
※黒銅の暗黒騎士のイラストです→http://6886.mitemin.net/i103890/




